自民党の塩崎氏:GPIF改革法案、今国会での提出を検討

自民党の塩崎恭久政調会長代理(元 官房長官)は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の組織改 革を進める法案について、きょうから始まる今通常国会で、議員立法に よる提出を検討している。

塩崎氏が21日に行われたブルームバーグ・ニュースとのインタビュ ーで、こうした意向を明らかにした。「来年の通常国会と言っているが 冗談じゃない、今回の国会だ。ものすごくここは世界に注目されてい る」と発言。124兆円を運用するGPIFの改革を行うには、政府がこ とし実施する財政再計算を終えてから着手するのでは遅い、と見てい る。今通常国会の会期は6月22日まで。

塩崎氏によれば、法案は議員立法で出す方向で検討している。財政 再計算とGPIF改革とは直接関連性がなく、「再生再計算を待つ理由 はない」とし、GPIF法案は今通常国会で同氏が重視している案件の 1つと言う。

公的・準公的資金の運用・リスク管理等の高度化等に関する政府の 有識者会議の伊藤隆敏座長(東大大学院教授)は昨年12月、現在は独立 行政法人のGPIFを特殊法人に変え、今より独立性を高めるべきだ、 と自民党の日本経済再生本部・金融調査会合同会議で述べた。

有識者会議が作成したGPIFのガバナンス体制改革を進めるため の工程表では、法改正に絡む課題として組織を特殊法人に変えること や、理事長や理事のアカウンタビリティー(説明責任)の明確化、理事 の人数を1人から5-6人に変えることなどを挙げている。

組織変更が改革への近道

同会議が昨年11月にまとめた報告書は、「各運用機関においては、 担当大臣が資金運用の最終責任を負う形になっている場合があるが、そ うした体制が運用機関の自主性や創意工夫を損なわないよう留意する必 要がある」と警告。さらに、「大臣は理事長等の任命責任を負い、当該 運用機関は大臣に受託者責任を負うという前提の下、自主性や創意工夫 を十分に発揮し得る体制とすべき」とし、規模の大きいGPIFは「改 革の必要性が特に強い」と言及した。独立行政法人は独任制の組織であ り、人員数や給与水準、経費などの面でも制約を受けている。

GPIF改革は、「組織を早く変えないと本当にやれない」と塩崎 氏は強調。法律面からGPIFの組織変革を早急に進めれば、結果的に 財政再計算に見合ったものより「はるかに良い利回りを出るようにした って良い」とも話す。

昨年12月の自民党の日本経済再生本部・金融調査会合同会議で、有 識者会議の伊藤座長は必要な法改正について、遅くとも14年秋の国会で 対処してほしいと述べた。同本部の事務局長を務める山本幸三衆院議員 は、厚労省に任せきりにせず、党主導で法案を通すべきとしている。

将来の給付と負担見通しの前提になる年金財政、その計算に使う基 礎数、基礎率を洗い直す財政再計算は5年ごとに実施され、前回は2009 年に行われた。

安倍晋三首相は日本時間23日未明、スイスの世界経済フォーラム年 次総会(ダボス会議)で基調講演し、「日本の資産運用も大きく変わる だろう。GPIFはポートフォリオの見直しを始め、フォワード・ルッ キングな改革を行う」とGPIF改革に言及した。

--取材協力:Chikako Mogi、Isabel Reynolds. Editor: 院去信太郎

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE