トヨタ:今年世界販売は初の1000万台超えへ-昨年は首位維持

トヨタ自動車は今年のグループ世界 販売が1032万台と初めて大台を超える計画を発表した。国内の低迷を海 外の拡大でカバーする。昨年は米ゼネラルモーターズ(GM)や独フォ ルクスワーゲン(VW)を上回って2年連続で首位を守ったが、その差 は縮まっており、自動車メーカー世界一の冠をかけた争いは混戦の様相 を増している。

トヨタの23日の発表資料によると、子会社のダイハツ工業や日野自 動車を含む今年のグループ世界販売は前年比4%増の見通し。消費増税 の影響が懸念される国内が5%減の218万台とする一方、海外は6%増 の814万台とし、全体では前年を上回る販売台数の伸びを見込む。

地域別では、世界最大の自動車市場である中国で約20%増の110万 台超と、世界販売全体の増加分の6割近い約20万台の伸びを見込むほ か、米国では3%増の230万台を想定。欧州では昨年の84万8000台から さらに上積みを狙うとしている。グループ世界生産は同3%増の1043万 台の計画。

世界市場ではトヨタとGM、VWも交えた販売争いが激化してお り、2012年にトヨタが世界販売974万8000台で2年ぶりに首位に返り咲 いた際は2位のGMに対して40万台以上のリードがあったが、昨年は 約27万台に縮小している。今年は日本や過去数年間の高成長ペースが一 段落しそうな米国市場で高いシェアを持つトヨタにとって、業界全体の 需要動向は競合他社と比べて不利に働く可能性もある。

首位争い混戦

ムーディーズのペギー古阪アナリストは世界シェア首位争いの今後 の行方について、ライバルの商品力も向上しており、「どこがナンバー ワンになるか予測するのはますます難しくなっている」と話した。

ゴールドマン・サックス証券の湯澤康太アナリストは17日付のリポ ートで、「米国の低成長と日本のマイナス成長を鑑みれば、日系メーカ ーには総じてチャレンジングな1年と考える」と指摘。ゴールドマンで は今年の世界の自動車需要について前年比4.9%増を予想しているが、 トヨタなど日系メーカーの主戦場である米国は同3.2%増と平均を下回 る伸びにとどまるとみている。日本は同4.5%減と予測している。

クレディ・スイス証券の高橋一生アナリストも8日付のリポート で、トヨタは「消費増税に伴う国内販売と生産の縮小は懸念材料」にな るとした上で、「中国を除き目新しい新型車も少なく、数量成長に大き な期待感が持ちにくい」とした。

ゴールドマンの湯澤氏は、トヨタの14年度の販売台数について今年 度見込み比2%増とホンダの8%増や日産自動車の5%増など国内の競 合他社と比べても低い成長しか望めないとみている。

独立系調査会社ティー・アイ・ダヴリュ(TIW)の高田悟アナリ ストはGMやVWは引き続き高成長が期待される「中国で強い」と指摘 し、欧州市場の底打ちなどもVWなどにプラスになる可能性があるとし た上で、今年はトヨタが「トップの座を譲るかもしれない」と話した。

昨年は998万台

トヨタが同時に発表した昨年のグループ世界販売は前年比2%増 の998万台。先に昨年の販売実績を発表していたGMは同4.5%増の971 万台、VWは970万台以上でトヨタが首位を守った。

ムーディーズの古阪氏は、トヨタがリコール問題や東日本大震災な どの試練を克服して「驚異的な回復を遂げている」と指摘。特に米国市 場での立ち直りが顕著であるとし、「今後も持続的に成長を続けると予 想している」と話した。

トヨタ株は24日午前10時半現在で、前日比1.2%安の6181円。年初 来では3.7%の下落となっている。

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