米国債:大幅高、利回りは債券購入の縮小決定時の水準下回る

米国債相場は約2週間ぶりの大幅 高。10年債利回りは、昨年12月に連邦公開市場委員会(FOMC)が債 券購入の縮小を決めた時の水準をさらに下回った。経済指標では景気回 復が一本調子ではないことが示された。

経済成長の鈍化や社会的緊張を背景に、この日は新興国通貨が大き く売られた。そうした状況を手掛かりに安全への需要が高まり、米10年 債利回りは7週ぶり低水準を付けた。先週の米失業保険申請統計では、 失業保険の継続受給者数が市場の予想以上に増加。また1月の製造業活 動を示す指数は市場の予想外に低下した。FOMCは先月18日、経済成 長が改善の兆しを見せる中で毎月の債券購入額を850億ドルから750億ド ルに縮小すると発表。この日の10年債利回りは先月18日に付けた水準か ら一段と下げた。

TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、リチャード・ギルフ ーリー氏は「FOMCが次の会合で市場をひどく驚かせるような決定を する可能性は低い。ただ低調な経済指標や新興市場での混乱は、 FOMCに小休止の理由を与えるかもしれない」と分析。「過去には好 調な経済指標もあったが、今では見通しにやや変化が起きつつある」と 続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、10年債利回りはニ ューヨーク時間午後5時7分現在、前日比9ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の2.77%。同年債(表面利率2.75%、2023年11月 償還)価格は3/4上昇し99 3/4。利回りは12月3日以来の低水準を付 け、同月18日の2.89%を下回った。

新興市場

ブルームバーグがまとめた新興市場の20通貨の動きを示す指数 は90.12に低下し、終値ベースでは2009年4月以来の低水準となった。 アルゼンチン・ペソは12年ぶりの大幅安。トルコ・リラは過去最安値を 付けた。

RBSセキュリティーズ(コネティカット州スタンフォード)の米 国債戦略責任者、ウィリアム・オドネル氏は顧客向けリポートで、「押 し目買いを勧める」とし、経済指標は「10-12月期と比べて勢いが弱ま るだろう」と予想した。

同氏はまた、テクニカル分析を引用し、モメンタムは強気だと述べ た。10年債利回りは終値ベースで2.815%を下回れば、さらに低下する との見方を示した。

1月の動き

米国債の今月に入ってからの上昇は、昨年9月以降で最大。 FOMCが12月に債券購入の縮小を決定したものの、相場は上昇してい る。ブルームバーグ米国債指数によると、米国債の月初来リターンはプ ラス0.8%。前月はマイナス1.1%だった。

FOMCは昨年12月の前回会合で、毎月の債券購入額を100億ドル 縮小することを決定した。ブルームバーグ・ニュースが10日実施したエ コノミスト調査の中央値では、FOMCは向こう6回の会合で100億ド ルずつ縮小し、12月までにプログラムを終了させると見込まれている。

財務省が実施した10年物インフレ連動債(TIPS)の入札(発行 額150億ドル)では、最高落札利回りが11年5月以来の高水準となっ た。同省はまた、来週実施する期間2年の変動利付債の入札について、 発行額は150億ドルと発表した。新たな形式の国債発行は17年ぶりとな る。

原題:Treasury Yields Below Fed Taper Level on Tepid Economic Reports(抜粋)

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