みずほ銀:新頭取に林副頭取、佐藤頭取はFG社長専念-反社問題

みずほフィナンシャルグループ (FG)は23日、みずほ銀行の頭取に林信秀副頭取が昇格する役員人事 を発表した。佐藤康博頭取は代表権のない取締役に退くが、兼務してい るみずほFGの社長にはとどまり、暴力団取引事件で失墜した信用の回 復に向け、グループのガバナンス強化に専念する。

佐藤社長は同日の記者会見で、銀行頭取を退く理由について、同事 件を受けて「グループCEOの役割に特化する」ためと説明。「持ち株 会社の機能強化と社内カルチャーの変革が大きな使命であり、縦割り意 識を排除していく」などと述べた。林次期頭取は、同事件で「みずほの ブランドは傷ついている」と述べ、ブランドの再構築に全力を挙げる考 えを強調した。

異動はいずれも4月1日付。林氏(56)は2009年4月にみずほコー ポレート銀常務に就任。インターナショナルバンキングユニットを統括 し、13年4月からみずほFG副社長兼みずほ銀副頭取。国際ユニットを 担当している。

金融庁は昨年9月、反社会的勢力との間で多数の取引があると知り ながら2年以上放置したなどとして、みずほ銀に対し、業務改善命令を 発令。みずほ側は当初、同庁に対し、取引に関する情報把握は担当役員 止まりだったと報告していたが、後になって実際は当時の経営トップも 把握していたことが判明したと発表。同庁は一部業務停止命令など追加 処分を行った。

昨秋から交代検討

暴力団融資問題をめぐっては、2度目の行政処分を受けた昨年12 月26日の社内処分で、佐藤氏は無報酬とする期間を6カ月から12カ月に 延長したものの、FG社長兼銀行頭取にとどまっていた。

佐藤氏は、頭取辞任を考え始めた時期について「昨年10、11月ごろ から一つの可能性として感じ始めていた」とし、最終的には2度目の業 務改善計画を同庁に提出した今月17日の夜、林氏に就任を打診したとい う。ただ、「責任論で頭取を代えるわけではない」とし、度重なる処分 を受けての引責辞任ではないと強調した。

いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、みずほ銀の 頭取が交代することになったが、「企業文化の変革は簡単ではない」と 指摘。国際畑を中心に歩んできた林次期頭取に対しては、「メガバンク の存在感は、国内基盤があるからだ」として、国内業務の強化にも力を 入れることが必要との見方を示した。

--取材協力:谷口崇子、油井望奈美 Editors: 持田譲二, 中川寛之

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