【コラム】ヤンキース、日本のエース獲得でオフシーズン飾る

米野球界のオフシーズンで最も去就 が注目されていた選手、東北楽天イーグルスの田中将大投手が米大リー グ、ニューヨーク・ヤンキースに入団することになった。

田中投手は7年間の契約で合意。契約額は1億5500万ドル(約162 億円)で、4年後に残りの契約を放棄できるオプトアウト条項が含まれ る。日米間の新たなポスティングシステムに伴い、ヤンキースは楽天 に2000万ドルを支払う。

昨シーズンの田中投手の成績は24勝負けなしで、防御率は1.27。ス カウトの間では米国での活躍について、ダルビッシュ有投手のように成 功するか、松坂大輔投手のような失敗例となるか、意見が分かれてい る。鋭い変化球と最高96マイル(約154キロ)の直球に加え、試合中に 集中力を切らすことなくコントロールと球の切れを維持する能力はヤン キースに貢献するだろう。ヤンキースは、抑えのマリアノ・リベラ投手 の引退で、デービッド・ロバートソン投手を抑えに回して戦わなければ ならない状況にある。田中投手は昨シーズン212イニングを投げ、ヤン キースの先発ローテーション入り投手の誰よりも多くの回を任された。

ヤンキースはロビンソン・カノ内野手のシアトル・マリナーズ移籍 を受け、プレーオフ進出を逃した昨シーズンのような結果は繰り返すま いとほぼ5億ドルを投じてきている。ヤンキースがプレーオフに進出で きなかったのはここ19年でわずか2回だけのことだ。ボストン・レッド ソックスがワールド・シリーズを制覇したのを見せつけられ、ロサンゼ ルス・ドジャースが大リーグで最も資金力のある球団になったという話 を何度も耳にしなければならなかった。

25歳に賭ける

今回の田中投手との契約がこれまでのヤンキースの選手獲得パター ンと違っているのは、選手の年齢だ。高齢なスター選手ケビン・ブラウ ン投手とランディ・ジョンソン投手に大金を払って契約し、応急措置を 施したケースとは異なり、田中投手の年齢は25歳と若い。同投手が長期 的に活躍できるかは定かではないが、ヤンキースとしては32歳までもっ てくれることに賭けることになる。ヤンキースの先発投手陣はCC・サ バシアがエースに返り咲き、田中は当然二番手で、加えて黒田博樹、イ バン・ノバ、そして恐らくデービッド・フェルプスの態勢となろう。

ヤンキースはカノ内野手が去り、アレックス・ロドリゲス内野手は 薬物規定違反により今シーズン出場停止となったことで、今回のオフシ ーズンは戦力増強に向けて資金的余裕があった。今年は厚みを増した選 手層で昨シーズンより良い成績が期待できるという希望をファンに与 え、オフシーズンを高らかに締めくくることとなった。プレーオフ進出 を逃すことよりも巨額契約を交わしたことがこれまでニュースとなって きた同球団にとって、田中投手の加入は価値がある。

(デービッドソン氏はブルームバーグ・ビューのコラムニストで す。コラムの内容は同氏自身の見解です)

原題:Yankees Win the Offseason With Japanese Ace: Kavitha A. Davidson(抜粋)

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