1月22日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドルが上昇、失業保険統計など控えて緩和縮小観測

ニューヨーク外国為替市場ではドルが7日続伸。過去8カ月間で最 長連続高。今週発表される失業保険申請件数や住宅価格指数は米金融当 局の緩和策縮小を決定付ける内容になるとの見方が背景。

英ポンドは上昇。対ユーロで一年ぶりの高値をつけた。 英国の昨 年9-11月の失業率はほぼ5年ぶりの低水準となった。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジのチーフ市場アナリ スト、オマー・エシナー氏は「ドルが一時の下げを取り戻した」と述 べ、「週間失業保険申請件数の発表を控え、投資家はドルのショートポ ジションをある程度手じまっている」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポッ ト・指数は0.1%上昇して1035.45。ドルは対ユーロで0.1%高の1ユー ロ=1.3547ドル。一時は最大0.2%下げる場面もあった。ドルは対円 で0.2%高の1ドル=104円52銭。ユーロは対円で1ユーロ=141円60 銭。

ユーロ圏のインフレ

ユーロ圏のインフレ率は昨年2月以降、欧州中央銀行(ECB)が 目安とする2%弱の水準を下回っている。ドラギECB総裁は今月、必 要とあらば行動する可能性が依然として残っていることを示した。

HSBCホールディングスの通貨ストラテジー世界責任者、デービ ッド・ブルーム氏(ロンドン在勤)は「端的に言ってユーロは強すぎ る」と述べ、「欧州のディスインフレのスパイラルに対して何も対処さ れていないようだ。対ドルで1ユーロ=1.35-1.36ドルの水準はひど い。ユーロはもっと下げるだろう」と続けた。

ブルームバーグがまとめたアナリストの予想中央値によると、ユー ロは年末までに対ドルで1ユーロ=1.28ドル、対円では1ユーロ=140 円に下げるとみられている。

英ポンドは対ユーロで1年ぶり高値。英政府統計局(ONS)が22 日発表した国際労働機関(ILO)基準の9-11月の失業率は7.1%に 低下。イングランド銀行(英中央銀行)がフォワードガイダンス(時間 軸政策)で利上げ検討の目安とする7%に近付いた。

22日公表された英中銀議事録によると、当局者は直ちに利上げする 必要はないと認識していた。

ポンドは対ユーロで0.7%高の1ユーロ=81.74ペンス。一時81.68 ペンスと、2013年1月10日以来の高値となった。

日銀会合

日本銀行は金融政策決定会合で、マネタリーベースを年間60兆-70 兆円ペースで増やす金融調節方針を据え置いた。ブルームバーグ・ニュ ースがエコノミスト36人を対象に行った事前調査では、全員が現状維持 を予想していた。

同時に公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」の中間 評価では15年度の生鮮食品を除く消費者物価(コアCPI)は前年 比1.9%上昇といずれも据え置いた。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、ドルは過去3カ月間で3%上昇。経済統計が景気回復が減速し ていることを示唆しても、米当局は刺激策の縮小を継続するとの見方が ある。ポンドは5.9%高で最も高いパフォーマンス。ユーロは1.1%高、 円は4.8%下落。

原題:Dollar Climbs Ahead of Data on Taper Expectation; Loonie Falls(抜粋)

◎米国株:総じて高い、ノーフォーク決算を好感-コーチは大幅安

米株式相場は総じて高い。鉄道輸送サービスのノーフォーク・サザ ンやコーチ、IBMなどの決算を眺めながらの展開となった。

第4四半期利益が予想を上回ったノーフォークは上昇。ブラックベ リーも上げた。同社は現金調達のためカナダにある不動産の大半を売却 する計画を明らかにした。一方、コーチは大幅安。売上高がアナリスト 予想を下回った。IBMも安い。サーバー需要が低迷する中、7四半期 連続の減収となった。

S&P500種株価指数構成銘柄の騰落比率は3対2。同指数は前日 比0.1%高の1844.86で終了。一方、ダウ工業株30種平均は41.10ドル (0.3%)安の16373.34ドルで終えた。

TIAA-CREFアセット・マネジメントのグローバル投資スト ラテジスト、ダン・モリス氏は「業績が全てだ。株価の大幅高を正当化 するには業績が相場に追いつき、やや加速するのを待つ必要がある。そ れには1、2四半期かかる可能性がある」と述べた。

22日はS&P500種の中でノーザン・トラストやネットフリック ス、eベイなど25社が決算を発表。ブルームバーグがまとめたデータに よると、今シーズンの決算を発表した同指数構成銘柄86社のうち、70% で利益が予想を上回り、売上高が予想を上回ったのは65%だった。

業績予想

ブルームバーグの実施したアナリスト調査によると、構成銘柄全体 では第4四半期に1株利益が6%増、売上高は2.2%増が見込まれてい る。

5年にわたる強気相場で、S&P500種は弱気相場で付けた安値か ら170%余り上昇。バリュエーションは09年来の高水準付近に押し上げ られた。ブルームバーグがまとめたデータによると、S&P500種指数 の株価収益率(PER、予想ベース)は15.6倍と、過去5年間の平均 値14.1倍を上回っている。

ダウ平均はS&P500種とのかい離が過去およそ2年で最大になっ ている。ジョンソン・エンド・ジョンソンやIBMなどの決算が弱い内 容になったことが影響している。過去3営業日のかい離率は0.5ポイン トと、2011年10月以来の高水準。

ヌビーン・アセット・マネジメントのデービッド・チャルプニック 氏は電話インタビューで、「業績は強弱まちまちだ。国あるいは世界レ ベルで過去2年間のような低い経済成長が続くようだと、現在のバリュ エーション(株価評価)は正当化されない。経済指標が好転し、業績が それに追随する必要がある」と語った。

セクター別

S&P500種のセクター別ではエネルギーや選択的消費、工業株の 上げが目立った。一方、通信サービス株や素材株は下げた。

ノーフォークは4.8%高。ブラックベリーは8.6%上げた。

コーチは6%下落。IBMは3.3%安と、ダウ平均の構成銘柄では 最も下げた。

原題:Most U.S. Stocks Rise, Led by Norfolk Southern as Coach Tumbles(抜粋)

◎米国債:下落、金融当局が債券購入の縮小継続との観測広がる

米国債相場は下落。10年債利回りは6週ぶり低水準付近から上げ た。景気回復加速の兆候を受け、金融当局が債券購入プログラムの縮小 を継続するとの観測が強まった。

この日は5年債を中心に利回りが上昇。あす23日発表される経済指 標では、1月の製造業活動を示す指数の上昇が見込まれているほか、昨 年12月の中古住宅販売の増加も予想されている。10日発表された12月の 雇用統計では雇用者数の増加幅が予想を大きく下回った。米連邦公開市 場委員会(FOMC)は来週会合を開催する。前回12月の会合では、毎 月の債券購入額の100億ドル縮小を決定した。財務省はあす、来週実施 する期間2年の変動利付債の入札について詳細を発表する。

グッゲンハイム・セキュリティーズの米政府債トレーディング担当 マネジングディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「雇用の低調な伸 びを受けて広がった緩和縮小ペース鈍化の観測は、後退してきている。 利回りは上昇しつつあり、特に5年債で動きが大きい」と指摘。 「FOMCの決定や新たな経済指標の発表が済むまではこの水準付近で の推移が続くだろう」と加えた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時5分現在、10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)上昇の2.87%。同年債(表面利率2.75%、2023年11月償還) 価格は10/32下げて99。利回りは17日に2.82%と、12月11日以来の低水 準に下げた。

5年債利回りは6bp上昇し1.70%となった。

米国債リターン

ブルームバーグ米国債指数によれば、米国債の月初来リターンはプ ラス0.9%と、このままいけば昨年9月以降で最大のリターンとな る。12月はマイナス1.1%だった。

30年債と5年債の利回り格差は2.06ポイントと、9月以降で最小に 縮小。過去1年間の平均は2.27ポイント。11月には2.54ポイントと、過 去2年で最大に拡大した。

トロント・ドミニオン銀行の米国ストラテジスト、ゲナディ・ゴー ルドバーグ氏は顧客リポートで、「来週の会合で追加の資産購入縮小が 決まるとしても、インフレ指標が抑制され、政策金利の現状維持がしば らく続くと見込まれる状況が、長期債のより好調なパフォーマンスにつ ながっているようだ」と分析した。

債券購入の縮小

FOMCは昨年12月の前回会合で、毎月の債券購入額を100億ドル 縮小することを決定した。

FTNファイナンシャル(テネシー州メンフィス)の機関債調査責 任者、ジム・ボーゲル氏は「市場は、金融当局がもう100億ドル縮小し ても構わないとのシグナルを発している」とし、「縮小に関して市場の 明らかな抵抗は見られない。製造業は力強く、トレンドを見ても一段の 拡大が示唆されている」と続けた。

ブルームバーグ・ニュースが実施した調査によれば、マークイッ ト・エコノミクスが23日発表する1月の米製造業購買担当者指数 (PMI)速報値は55と、前月の54.4から上昇する見込みだ。また別の 調査では、全米不動産業者協会(NAR)が発表する12月の中古住宅販 売件数は前月比で増加が予想されている。前月は4.3%減だった。

原題:Treasury Notes Decline on Speculation Fed Will Keep Tapering(抜粋)

◎NY金:続落、緩和縮小の継続を警戒-来週のFOMCに注目

ニューヨーク金先物相場は続落。米金融当局が緩和縮小を継続する との警戒感を背景に、価値保存手段としての金買いが後退した。米連邦 公開市場委員会(FOMC)は28、29両日に会合を開く。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・レシ ュ氏(シカゴ在勤)は電話インタビューで、「市場はFOMC会合を控 えて、様子見から弱含みで推移するだろう」と指摘。「全般的なトレン ドは引き続き弱気だ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物2 月限は前日比0.3%安の1オンス=1238.60ドルで終了した。

原題:Gold Futures Decline for Second Day on Stimulus Taper Concern(抜粋)

◎NY原油:上昇、3週ぶり高値-留出油在庫の減少予想で

ニューヨーク原油相場は3週間ぶり高値に上昇。気温低下で暖房用 の需要が高まる中、留出油在庫が減少したとの観測が広がった。ブルー ムバーグがまとめた調査では、米エネルギー情報局(EIA)が23日に 発表する先週のヒーティングオイル(暖房油)とディーゼル油を含む留 出油在庫は50万バレルの減少が予想されている。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「需要 に対する寒波の影響が現在の注目点だ」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比1.76ドル(1.9%)高の96.73ドルで終了した。終値としては昨年12 月31日以来の高値。

原題:Oil Climbs to Three-Week High on Forecast Distillate-Supply Drop(抜粋)

◎欧州株:6年ぶり高値更新も、ほぼ変わらず-ASML高くABB安い

22日の欧州株式市場では、指標のストックス欧州600指数が6年ぶ り高値を更新。ASMLホールディングが買われた一方でABBが下 げ、前日比で指数はほぼ変わらずだった。

オランダの半導体製造装置メーカー、ASMLは1年ぶりの大幅 高。2013年配当を引き上げる方針が買い材料となった。フィンランドの 鉄鋼メーカー、ラウタルーキは33%急伸。スウェーデン同業のSSAB が買収案を提示した。一方、電力システムを手掛けるスイスのABB は3.6%値下がり。費用が利益を損ねるとの同社見通しが響いた。

ストックス欧州600指数は前日比0.1%高の336.06で終了。これ は2008年1月以来の高値。年初来上昇率は2.4%。世界銀行と国際通貨 基金(IMF)が世界の成長率見通しをそれぞれ上方修正したことが相 場を支えている。

ライファイゼン・キャピタル・マネジメント(ウィーン)の株式部 門責任者、ヘルベルト・ペルス氏は電話インタビューで、「株式投資家 にとって良い市場だ」と述べ、「これまで発表された決算は総じて好調 だ。悪い業績が発表された際に、その銘柄が本当に大きく下げるのは少 し懸念材料ではあるが、どちらの方向でも強い株価動向から投資家は利 益を得られる」と続けた。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、この日の売買高は30日 平均を20%上回った。

22日の西欧市場では、18カ国中10カ国で主要株価指数が下落。英 FTSE100指数と独DAX指数はそれぞれ0.1%下げた。

原題:European Stocks Are Little Changed at Six-Year High; ASML Rises(抜粋)

◎欧州債:スペイン債、ドイツ債とのスプレッド縮小-銀行通じ債券発行

22日の欧州債市場ではスペイン国債のパフォーマンスがドイツ国債 を上回り、スペイン10年債のドイツ10年債に対する利回り上乗せ幅(ス プレッド)は2011年4月以降の最小に近づいた。スペインは銀行団を通 じて過去最大規模の債券を発行した。

スペイン10年債は日中は値上がりしたが、その後は上げを解消。同 国財務省によれば、銀行団を通じた2024年4月償還債の発行規模は100 億ユーロ。396億ユーロ強の応募があった。安全資産を求める動きが後 退し、ドイツ10年債は5営業日ぶりに下げた。

コメルツ銀行の債券戦略責任者、クリストフ・リーガー氏(フラン クフルト在勤)は「スペイン国債の注文は大変大きかった」とし、「現 環境下で利回りを求める需要を裏付けるものだ」と語った。

ロンドン時間午後5時現在、スペイン10年債利回りは前日からほぼ 変わらずの3.74%。一時は6ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)低下した。同国債(表面利率4.4%、2023年10月償還)価格 は105.33。ドイツ10年債に対するスプレッドは2bp縮小し198bp。 9日には175bpと、11年4月13日以降の最小となった。

ドイツ10年債利回りは2bp上昇の1.76%。前日までの4営業日で 9bp下げていた。

英国債相場は下落し、10年債利回りは前日比5bp上昇の2.88%。 これは先月27日以来の大幅上昇。同国債(表面利率2.25%、2023年9月 償還)価格は0.39下げ94.72となった。

英政府統計局(ONS)がこの日発表した国際労働機関(ILO) 基準の昨年9-11月の失業率は7.1%と、予想以上に改善し、イングラ ンド銀行(英中央銀行)がフォワードガイダンス(時間軸政策)で利上 げ検討の目安とする7%に近付いた。

原題:Spanish Bonds Outperform After Debt Sale; German Bunds Decline(抜粋) Pound Climbs to 1-Year High Versus Euro on Job Data; Gilts Slide (抜粋)

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