米国債:下落、金融当局が債券購入の縮小継続との観測広がる

米国債相場は下落。10年債利回りは 6週ぶり低水準付近から上げた。景気回復加速の兆候を受け、金融当局 が債券購入プログラムの縮小を継続するとの観測が強まった。

この日は5年債を中心に利回りが上昇。あす23日発表される経済指 標では、1月の製造業活動を示す指数の上昇が見込まれているほか、昨 年12月の中古住宅販売の増加も予想されている。10日発表された12月の 雇用統計では雇用者数の増加幅が予想を大きく下回った。米連邦公開市 場委員会(FOMC)は来週会合を開催する。前回12月の会合では、毎 月の債券購入額の100億ドル縮小を決定した。財務省はあす、来週実施 する期間2年の変動利付債の入札について詳細を発表する。

グッゲンハイム・セキュリティーズの米政府債トレーディング担当 マネジングディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「雇用の低調な伸 びを受けて広がった緩和縮小ペース鈍化の観測は、後退してきている。 利回りは上昇しつつあり、特に5年債で動きが大きい」と指摘。 「FOMCの決定や新たな経済指標の発表が済むまではこの水準付近で の推移が続くだろう」と加えた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時5分現在、10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)上昇の2.87%。同年債(表面利率2.75%、2023年11月償還) 価格は10/32下げて99。利回りは17日に2.82%と、12月11日以来の低水 準に下げた。

5年債利回りは6bp上昇し1.70%となった。

米国債リターン

ブルームバーグ米国債指数によれば、米国債の月初来リターンはプ ラス0.9%と、このままいけば昨年9月以降で最大のリターンとな る。12月はマイナス1.1%だった。

30年債と5年債の利回り格差は2.06ポイントと、9月以降で最小に 縮小。過去1年間の平均は2.27ポイント。11月には2.54ポイントと、過 去2年で最大に拡大した。

トロント・ドミニオン銀行の米国ストラテジスト、ゲナディ・ゴー ルドバーグ氏は顧客リポートで、「来週の会合で追加の資産購入縮小が 決まるとしても、インフレ指標が抑制され、政策金利の現状維持がしば らく続くと見込まれる状況が、長期債のより好調なパフォーマンスにつ ながっているようだ」と分析した。

債券購入の縮小

FOMCは昨年12月の前回会合で、毎月の債券購入額を100億ドル 縮小することを決定した。

FTNファイナンシャル(テネシー州メンフィス)の機関債調査責 任者、ジム・ボーゲル氏は「市場は、金融当局がもう100億ドル縮小し ても構わないとのシグナルを発している」とし、「縮小に関して市場の 明らかな抵抗は見られない。製造業は力強く、トレンドを見ても一段の 拡大が示唆されている」と続けた。

ブルームバーグ・ニュースが実施した調査によれば、マークイッ ト・エコノミクスが23日発表する1月の米製造業購買担当者指数 (PMI)速報値は55と、前月の54.4から上昇する見込みだ。また別の 調査では、全米不動産業者協会(NAR)が発表する12月の中古住宅販 売件数は前月比で増加が予想されている。前月は4.3%減だった。

原題:Treasury Notes Decline on Speculation Fed Will Keep Tapering(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE