日銀総裁:「海外経済中心に下振れリスクは低下している」-定例会見

日本銀行の黒田東彦総裁は22日午 後、定例記者会見で「海外経済を中心に下振れリスクはこれまでより低 下してきている」と語った。

黒田総裁は、生鮮食品を除いた消費者物価指数(コアCPI)の前 年比伸び率について「消費税率引き上げの直接的な影響を除いたベース でみて、しばらくの間、1%台前半で推移する」と指摘。「その後は次 第に上昇傾向に復し、2014年度の終わりころから15年度にかけて、物価 安定目標である2%程度に達する可能性が高い」と述べた。「しばらく の間」については「半年程度」と説明した。

一方で、「複数の委員は、昨年10月の展望リポート時と同様、物価 の見通しについてより慎重な見通しを示した」と述べた。

その上で「物価安定の目標の実現を目指し、これを安定的に持続す るために必要な時点まで、量的・質的金融緩和を継続する」と表明。 「その際、経済・物価情勢について、上下双方向のリスク要因を引き続 き点検し、必要な調整を行っていく方針に変わりはない」と述べた。

消費税率引き上げの影響については「今回の中間評価にある通 り、14、15年度とも潜在成長率を上回る成長が続き、好循環が基本的に 持続していく」と言明。「私どもとしては一昨年夏に与野党合意で成立 した法律で14年4月に3%、15年10月に2%消費税率が引き上げられる ことが定められているので、そういったことを前提にして金融政策なり 見通しなりを決めている」と語った。

リスク顕在化しなければ現状維持

日銀は同日の金融政策決定会合で政策の現状維持を決定。直後に金 融市場は円高・株安に動いた。市場では追加緩和観測が根強く、緩和見 送りの場合に市場が荒れるリスクについても質問が出た。総裁は「常に 市場の状況は注視しているが、全体の動きについて何か特別な懸念を持 っているかと言えば、持っていない」と言明。「リスクが顕在化しなけ れば、現在の政策が続いていくということであろう」と述べた。

ルー米財務長官が円安けん制発言を行ったことに関しては「金融政 策は国内の物価安定目標をできるだけ早期に実現するために行ってお り、為替について特定のところを狙ったり、円高にせよ、円安にせよ、 そういうことを狙ってやっているものではない」とした上で、「特に私 どもの金融政策が影響を受けるということはないと思う」と語った。

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