米国の賃上げ幅拡大は見込み薄か-着実な労働市場改善でも

米経済の力強さが増す中で、2014年 に企業経営者は従業員数を増やし失業率を継続的に押し下げる見込みだ が、賃金上昇幅の拡大は期待できそうにない-。エコノミストがこのよ うな見方を示した。

米民間部門では11年以降、労働者の平均時給の伸び率が年2%にと どまっている。前回の景気拡大局面の最後の年である07年は3.2%だっ た。インフレ調整後の数字では時給はほとんど上がっていない。

JPモルガン・チェースの米国担当チーフエコノミスト、マイケ ル・フェロリ氏(ニューヨーク在勤)は、賃金は「恐らく労働市場で最 後に上向く分野になろう」と指摘。「遅行指標の1つであることは確 か」であり、「極めて強い個人消費を持続しにくくしている主要な理由 の1つだ」と説明した。ブルームバーグの集計データによれば、同氏は 過去2年間の個人所得予測の正確性ランキングで2位。

昨年12月時点の米失業者数は1040万人。依然高水準にあり、求職者 の交渉余地が限られていることを意味する。経営者が海外に労働力を求 められることや省力化技術、労働組合の加入率低下といった長期的傾向 も賃上げの遅れの要因となっている。

アメリプライズ・ファイナンシャル(デトロイト)のシニアエコノ ミスト、ラッセル・プライス氏は、現在の景気拡大期におけるこれまで の総所得増加分のほとんどは、賃上げではなく雇用拡大によるものだと 指摘。「労働市場にあった多くのたるみをいま取り除いているところ だ」と述べ、時給は「伸び悩む公算が大きいが、今年後半には若干弾み がつくはずだ」と分析した。ブルームバーグ集計データによると、同氏 はこの2年間の米雇用者数の予測正確性で2位だった。

原題:Wage Gains Elusive Even as U.S. Job Market Rebounds: Economy(抜粋)

--取材協力:Katherine Peralta、Alexandre Tanzi. Editors: Carlos Torres, James L Tyson

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE