昨年の金販売伸びる、田中貴金属6割増、徳力2倍-アベノミクス影響

2013年の金地金の販売量は田中貴金 属工業が前の年に比べて6割増、徳力本店が2倍に--。これまで高値 で推移してきた海外金相場が急落したことに加えて、アベノミクスに伴 う円安進行やインフレをヘッジする手段として金に注目が集まった。

国内最大手の地金商である田中貴金属は22日、2013年の金地金の販 売量が前の年に比べて63%増の37トンだったと発表した。年後半に金価 格が下落したことで「値ごろ感」から購入者が増えたという。顧客から 金地金を買い取った量は23%増の35トンで、9年ぶりに金地金の販売量 が買取量を上回った。

同社では「近年の金を売却する傾向から、保有する傾向に変化して いる事がうかがえる」と分析している。金価格の上昇を背景に05年以 降、顧客が金地金を購入する量よりも、売却して換金する量の方が多い 状態が続いていた。

同2位の徳力本店と3位の石福金属興業でも昨年の金地金の販売量 はそれぞれ2.2倍、20%増と伸びた。「価格が下落した局面で購入して いく顧客が多かった」と徳力本店・地金部の新井昌広部長は語る。

新井部長によると、足元では金地金の売り買いは活発ではないとい うが、4月1日からの消費税引き上げを控えて「駆け込み需要がどれだ け出てくるかが今後の大きな動きの一つ」。金地金の売買は消費税込み で行われ、消費税の導入時や1997年に3%から5%に引き上げられた際 には直前に駆け込み需要が生じた。

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