中国の個人投資家、IPOに冷めた目-口座数は3年ぶり低水準

1年余りの凍結期間を経て再開され た中国市場での新規株式公開(IPO)。再開第1号となったバルブメ ーカー紐威閥門の株価は上場初日の17日に43%高と大幅上昇したが、上 海で会計の仕事をしているヤオ・リナさんにとっては再び株取引を始め る気を起こさせるほどではなかった。

ヤオさん(34)は「大幅値上がりすればリスクも高まる。それで下 落したら株価が割高だったことになる」と話した。ヤオさんは昨年11月 に保有株を全て売却したという。

当局は過大評価のIPO価格設定をやめるよう通達し、企業の情報 開示改善に取り組んでいるが、ヤオさんのような中国株への敬遠姿勢が 全国的に広がりつつあるのは、こうした措置が個人投資家の信頼向上に はつながっていないことを示している。ブルームバーグの集計による と、中国株の口座数(投信含む)は17日に5370万口座と、3年ぶりの低 水準となった。2011年6月に記録した史上最高水準からは360万口座減 少した。

経済成長鈍化や高利回りの理財商品への投資家のシフトなどが口座 数減少の背景にある。上海総合指数の時価総額は過去4年間で5710億ド ル(約60兆円)相当失われ、指数は今月20日に約5カ月ぶりの安値とな った。

ソシエテ・ジェネラルは弱気な投資家心理は買いのサインだとして いるが、アジアン・キャピタル・ホールディングスやカリバー・アセッ ト・マネジメントは、個人投資家が売買高の80%余りを占める市場にと っては重しになるとの見方を示している。

半数はIPO価格割れ

紐威閥門は取引初日の終値からは14%下落。ブルームバーグのデー タによれば、09年6月以降に中国で新規上場した銘柄の約半数は現在、 IPO価格を下回っている。

上海でホテルのマーケティングに携わるリュウ・シさん(36)は、 2年前に株式に9万元(約155万円)を投じたが、これまでに投資利益 を得たことがない。

リュウさんは17日、「株に対しては悲しい気持ちになるし、不満が ある。IPO銘柄は取引初日に上昇しても、その動きを常に見ている必 要がある。日々心配しなければならない市場に、なぜわざわざ資金を投 じる必要があるのか」と訴えた。リュウさんは銀行が約6%のリターン をうたう理財商品を購入したと話した。

原題:China IPOs No Lure as Investors Empty 3 Million Trading Accounts(抜粋)

--Zhang Shidong、Weiyi Lim、Allen Wan, 取材協力:Fox Hu、Rita Nazareth. Editors: Michael Patterson, Richard Frost

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