ドル104円半ば、日銀の政策・物価見通し維持で一時103円台

東京外国為替市場でドル・円相場は 1ドル=104円台半ば。日本銀行の金融政策方針の現状維持と展望リポ ートの消費者物価(生鮮食品を除くコアCPI)見通しの据え置きを受 け、一時103円台まで円が買われる場面があったものの、取引終盤にか けて戻した。

午後3時23分現在のドル・円は104円43銭前後。日銀が金融政策決 定会合の結果を発表した午後の相場では、103円97銭を付ける場面があ った。その後は円売りが優勢となり、一時は104円57銭まで戻した。

FXプライムの上田眞理人専務取締役は、「政策決定の内容よりも どちらかというと黒田東彦総裁会見の内容を市場は注目している。追加 緩和に対する期待はまだあると思うが、会見の内容でその可能性がある のか、ないのか。あるとすればそのタイミングというところを推し量っ ていくような内容があるかに注目が集まっている」と述べた。

日銀はこの日の会合で、マネタリーベースを年間60兆-70兆円ペー スで増やす金融調節方針を据え置いた。同時に公表した「経済・物価情 勢の展望(展望リポート)」の中間評価では、コアCPI政策委員見通 し(中央値)について、2013年度は前年比0.7%上昇、14年度は1.3%上 昇、15年度は1.9%上昇といずれも据え置いた。黒田総裁の会見は午後 3時半に予定されている。

三菱東京UFJ銀行の関戸孝洋ジャパン・ストラテジストは、日銀 発表後に一時円高に振れたことについて、「日銀のシナリオに沿った実 体経済と物価の見通しを確認したことを受けた追加緩和期待の先延ばし に伴う円高の反応」と指摘。また「国内経済自体は日銀のシナリオ通り に回復軌道を順調に歩んでいるので、株はさほど下がらないだろう」と も述べた。

黒田会見

ブルームバーグ・データによると、午後の円は一時主要16通貨のほ ぼ全ての通貨に対して前日終値比で上昇した後、逆に下落に転じるとい った多くの通貨に対して上下に振れる展開となっている。

一方、黒田総裁会見を控えて、FXプライムの上田氏は、「今まで の経緯では景気に対して黒田総裁は慎重ながらも自信を持っている。物 価目標も達成する可能性が高いとみているはず。恐らく増税前の追加緩 和はないと思う。増税前にやるというニュアンスが出てくれば相当サプ ライズなので円安方向に行くだろう」と話していた。

エコノミストを対象にブルームバーグ・ニュースが行った調査で は、全員が今回の日銀会合で金融政策の現状維持が決まると予想した。 追加緩和の予想時期としては、消費税率引き上げ後の4-6月が12人 (33%)と依然として最多の回答だった。

同時刻現在のユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.3554ドル前後、ユー ロ・円相場は1ユーロ=141円54銭前後で推移している。

FOMC

米連邦準備制度理事会(FRB)は今月28-29日にFOMCを開 く。前回の12月17-18日に開催した定例会合では債券購入額を月850億 ドルから750億ドルに今月から縮小する方針を示した。

ブルームバーグが今月10日に実施したエコノミスト調査によると、 米金融当局は毎回の会合で100億ドルずつ減額を決定し、年内に債券購 入策を終了すると予想されている。

ノムラ・インターナショナルシニアFXストラテジストの後藤祐二 郎氏(ロンドン在勤)は、「市場の大勢予想としては、弊社もそうだが 緩和縮小はだいたい100億ドルずつの感じでやっていくという見方。来 週のFOMCでもそれをやってくるようだと、やはり淡々とやっていく んだなという期待感が高まりやすくなる。米国の金利も緩やかな上昇が 続きやすいと思う。その場合は、緩やかなドル上昇シナリオが描きやす くなってくる」と述べた。

この日の国内株式相場は下落で始まり、午後から上昇幅を広げた。 TOPIXは前日比3.68ポイント高の1299.63、日経平均株価は同25円 高の1万5820円96銭で取引を終了した。

--取材協力:大塚美佳、石川茉莉子. Editors: 崎浜秀磨, 青木勝

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