日本株は小幅続伸、IMF受け世界経済期待-日銀で午後荒い

東京株式相場は小幅に続伸。国際通 貨基金(IMF)が世界や日本の経済成長率予測を上方修正し、景気の 先行き堅調に期待感が広がった。銀行や証券など金融株が上げ、電気・ ガス、海運、機械株も高い。日本銀行の金融政策決定会合を受けた午後 は、先物主導で値動きの荒い展開だった。

TOPIXの終値は3.68ポイント(0.3%)高の1299.63、日経平均 株価は25円(0.2%)高の1万5820円96銭。

アムンディ・ジャパンの高野雅永チーフストラテジストは、 「IMFは日本について、消費税の悪影響が大きくならないと見始めて いる。消費税増税後の4-6月の落ち込みが大きいと見る向きに対し、 株売りへの抑制力になる」と指摘した。日銀動向については、「追加緩 和をやる必要はないとポーズを見せているが、カードをいつでも切れる 状態は変わらず、出さずにこしたことはない」と言う。

IMFは21日、最新の世界経済見通しでことしの世界経済の成長率 を昨年10月時点の3.6%から3.7%へ上方修正した。米国の2014年見通し は2.8%(10月時点では2.6%)、日本は1.7%(同1.2%)、中国 は7.5%(同7.3%)。日本に関しては、「昨年10月時点の見通しよりも 緩やかな成長鈍化を見込んでいる。時限的な財政刺激策がことし前半の 消費税引き上げの悪影響を一部相殺するだろう」との認識を示した。

前日上昇の反動、日銀会合の結果を待ちたいと反落して始まったき ょうの日本株は、景気期待を背景に午前をプラス圏に転じて終えた。午 後早々は、政策の現状維持を決めた日銀結果を受け日経平均は一時164 円まで下げる場面があったものの、結果は市場予想の範囲内で、先物を 中心に短期的な持ち高整理の売りが収まると、後半は持ち直した。

日銀はきょうの金融政策決定会合で、質的・量的緩和政策の据え置 きを決めた。同会合では、昨年10月末の「経済・物価情勢の展望(展望 リポート)」の中間評価も行い、生鮮食品を除く消費者物価(コア CPI)前年比の政策委員見通し(中央値)について、2015年度までの 物価見通しをいずれも据え置き。実質国内総生産(GDP)成長率につ いては、13年度を2.7%増で据え置く一方、14年度は1.5%増から1.4% 増に下方修正した。

追加緩和めぐり思惑多様

SMBC日興証券のシニアエコノミスト、宮前耕也氏は「大きな変 更はなかったが、あえてインプリケーションを挙げれば、2点で緩和期 待をやや後退させる内容」と指摘。14年度物価見通しの上方修正が行わ れれば、達成へのハードルが上がり、追加緩和期待が高まりやすかった ほか、景気判断やリスク要因の項目を見る限り、日銀は海外リスクにつ いて楽観的になっているようだ、とした。

一方、シティグループ証券の村嶋帰一チーフエコノミストは、今回 注目されたのは声明文における物価見通しに関する書きぶりで、日銀は コアCPIが急速に伸びを高める局面は一巡、今後は伸びが安定し始め ると想定していることになると分析した。「うがった見方をすれば、コ アCPIの伸びが今後一段と高まるためには、いずれかの時点で、追加 緩和措置が必要になる可能性が高い」としている。

業種別では金融株が堅調に推移し、銀行はTOPIXの上昇寄与度 でトップ。ちばぎんアセットマネジメントの奥村義弘調査部長は、「景 気回復の継続による設備投資拡大から、銀行は融資の増加が期待され る。内需関連株の中では不動産などと比べ、出遅れ感もある」と言う。 ゴールドマン・サックス証券は銀行セクターの14年展望で、国内資金利 益に依存しない収益構造への変化や株主還元強化の動きの具現化などか ら、都銀に対し強気(アトラクティブ)の投資判断を維持した。

東証1部33業種はその他製品、電気・ガス、その他金融、証券・商 品先物取引、鉱業、海運、銀行、サービス、機械など23業種が上昇。石 油・石炭製品、金属製品、小売、パルプ・紙、建設、保険、情報・通信 など10業種は安い。

東証1部の売買高は26億6414万株、売買代金は2兆4540億円。値上 がり銘柄数は851、値下がりは759。

--取材協力:Anna Kitanaka. Editor: 院去信太郎

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