自民・塩崎氏:法人実効税率25%、当然検討を-インタビュー

自民党の塩崎恭久政調会長代理は、 政府が今年半ばにまとめる成長戦略改定で法人実効税率引き下げの方向 性を打ち出すべきだとの認識を明らかにした。経済財政諮問会議の民間 議員が提唱している25%への引き下げに関しても財源確保を前提に検討 すべき課題だとの考えも示した。21日のブルームバーグ・ニュースのイ ンタビューで語った。

塩崎氏は「日本を魅力的な市場にする、そのことによって雇用と所 得を生み出すということのために一つの手立てとして法人税実効税率の 引き下げをやはり考えていかないといけない」と言明した。財務省の国 際比較によると、日本の法人実効税率は今年3月末で廃止予定の復興特 別法人税を除いても35.64%で、中国の25.00%、韓国の24.20%、シン ガポールの17.00%など他のアジア諸国と比べ高い水準にある。

政府は20日の産業競争力会議で示した「成長戦略進化のための今後 の検討方針」に、法人実効税率について課税ベースの拡大などを検討を しながら、政府税制調査会と連携して「在り方を検討する」ことを盛り 込んだ。同日の経済財政諮問会議に伊東元重東大教授ら民間議員が連名 で提出した文書には「アジア近隣諸国並み(25%程度)に引き下げるこ とを目指し、速やかに検討すべきである」と明記された。

塩崎氏は経済財政諮問会議民間議員の主張についても「今35%ぐら いだから25%ぐらいというのは当然、考えないといけない水準だと思 う」と指摘。その上で、「財源をどう見つけてくるかということも考え ないといけない。課税ベースを広げるとかそういうことは当然、考えて いかないと、ただ単に減税だけというわけにはいかない」とも述べた。

国家戦略特区

塩崎氏は63歳。第1次安倍晋三政権で官房長官を務めた首相の盟友 の1人で、現在は政調会長代理のほか、党日本経済再生本部長代行など も務めている。

法人の税負担軽減策としては「法人税ゼロ特区」など政府が3月に 具体的な地域を指定する国家戦略特区で先行して減税する案も浮上して いる。塩崎氏は「まずは特区でやってみるというのもある」としながら も、「全国ベースでの話もやらないといけない。そちらが議論としては 先だ」と述べており、全国的な税率引き下げを最優先で検討すべきだと の考えだ。

会社法改正案

塩崎氏は24日からの通常国会で重視する法案として社外取締役の要 件を厳格化することなどを盛り込んだ会社法改正案を挙げた。同法案は 社外取締役の設置義務化は見送ったものの、自民党内の論議を経て法務 省の原案にはなかった社外取締役非設置の上場企業に「置くことが相当 でない理由」を株主総会で説明する義務を課す条文などを盛り込んでい る。

社外取締役の設置義務化をめぐっては、民主党政権時代の2011年12 月に法制審議会会社法制部会がまとめた中間試案で上場企業を対象に 「1人以上の社外取締役の選任を義務付けるものとする」案が選択肢と して盛り込まれた。しかし、日本経団連などが反対。同部会が12年8月 にまとめ、法制審が9月に法相に答申した要綱案で義務化が見送られた 経緯がある。

民主党は昨年の臨時国会で社外取締役の設置を義務化する法案を参 院に議員立法で提出したものの、廃案になった。同党の大久保勉元財務 副大臣らは通常国会でも同じ案を再提出する構えだ。大久保氏は昨年12 月の取材に対し、みずほ銀行の暴力団融資問題を受けて党内であらため て検討した結果、義務化する法案をまとめたと説明している。

塩崎氏は自民党が株主総会での説明義務を盛り込んだことで「事実 上の義務化だ。あれでまだやらないのはよほどの厚顔無恥な会社だ」と 指摘。民主党の義務化法案について「なぜ政権にいたときに出してこな かったのか」と述べた上で、対応は衆院法務委員会のメンバーらに委ね る考えを示した。

--取材協力:長谷川敏郎、Anna Kitanaka. Editors: 谷合謙三, 淡路毅

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