1月21日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎外為:ドルが4カ月ぶり高値から下落、米国債利回りに反応

ニューヨークの外国為替市場ではドルが伸び悩む展開。ドル指数は 4カ月ぶり高値から下げた。米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合 を来週に控えて、米国債利回りが朝方の上昇から、一転して約6週間ぶ りの低水準に落ちたことが背景。

ドル指数は一時9月以来の高水準をつけた。今週発表される製造業 統計は拡大ペースの加速が見込まれており、中古住宅販売も良好な結果 が予想されている。円は1週間ぶりの安値。日本銀行は2日間の日程で 金融政策決定会合を開催。消費税率引き上げに伴う影響を抑えるために 緩和策を拡大するとの見方がある。

RBSセキュリティーズの為替ストラテジスト、ブライアン・デン ジャーフィールド氏は「10年債利回りが若干下げているのが、ドルが昨 夜からの勢いを失った背景だ」と述べ、「ドルは全般的に金利市場に追 随する」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ブルームバーグ・ドル・スポット 指数は0.1%上昇して1034.16。一時は9月6日以来高水準とな る1037.75をつけた。

ドルは対円で0.1%高の1ドル=104円30銭。対ユーロでは1ユーロ =1.3561ドル。ユーロは対円では0.2%上昇して1ユーロ=141円43銭。

米10年債利回りは2.83%。一時は2.87%をつけた。

カナダ・ドル下落

カナダ・ドルは対米ドルで下落。一時は約4年ぶりに1米ドル =1.10加ドルに達した。カナダ中銀が金融緩和策を継続する兆候が材料 となった。

米銀が決済機関デポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング (DTCC)へ提出したデータをブルームバーグがまとめたところによ ると、この日の外為オプションの店頭取引は710億ドルと、前日の390億 ドルから拡大した。対カナダ・ドルでのドルのオプション出来高は150 億ドルで、シェアは21%と最大だった。

FOMCは今月28-29日に会合を開く。前回の12月17-18日に開催 した定例会合では債券購入額を月850億ドルから750億ドルに今月から縮 小する方針を示した。

ブルームバーグが今月10日に実施したエコノミスト調査によると、 米金融当局は毎回の会合で100億ドルずつ減額を決定し、年内に債券購 入策を終了すると予想されている。

マークイット・エコノミクスが発表する1月の米製造業景気指数 は55と、前月の54.4からの上昇が見込まれている。同指数は50が活動拡 大・縮小の分かれ目。

円は下げを埋める

円は対ドルで一時の下げを埋めた。甘利明経済再生相が今日の時点 でデフレ脱却したと言えるが戻るリスクあると述べたことに反応した。

エコノミストを対象にブルームバーグ・ニュースが行った調査で、 全員が21、22日の金融政策決定会合で政策の現状維持が決まると予想し た。追加緩和の予想時期としては、消費税率引き上げ後の4-6月が12 人(33%)と依然として最多の回答となった。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、円は年初から2.2%上昇。ドルは1.1%高。一方、ユーロ は0.4%下げた。

原題:Dollar Drops From a 4-Month High as Treasury Yields Pare Gains(抜粋)

◎米国株:総じて高い、世界成長見通しへの楽観で-J&J決算に失望

米株式相場は総じて高い。ジョンソン・エンド・ジョンソン(J& J)とベライゾン・コミュニケーションズの決算が失望を誘ったもの の、世界経済成長に対する楽観から買いが優勢になった。

業績見通しがアナリスト予想を下回ったJ&Jは下落。ベライゾン も安い。月次契約者数の伸びが過去最高を記録した前年同期から鈍化し た。一方、資産家ダニエル・ローブ氏率いるヘッジファンド、サード・ ポイントが株式を取得した化学品メーカー大手ダウ・ケミカルは上昇し た。JPモルガン・チェースが買いを推奨したアルコアは大幅高。

S&P500種株価指数は前営業日比0.3%高の1843.80。騰落比率は 3対2。一方、ダウ工業株30種平均は44.12ドル(0.3%)安の16414.44 ドル。ラッセル2000種指数は0.6%高の1175.72と過去最高値を更新し た。

ボストン・アドバイザーズのファンドマネジャー、ジェームズ・ガ ウル氏は「短期的には業績の伸びが続くことが特に重要だ。割安感はも はやなく、現時点では適正水準にさえないかもしれないが、投資家の心 理は非常に楽観的だ。上昇するには明るいニュースが必要になる」と述 べた。

S&P500種は過去1カ月間に3度、上昇を阻まれた1850の水準に 近づくと、伸び悩んだ。1月15日には1850.84と、取引時間中の最高値 を付けた。

IMF見通し

IMFは米国や英国の成長加速を指摘し、今年の世界経済の成長率 を3.7%と予想した。昨年10月時点では3.6%と見込んでいた。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、1月時点で業績がアナ リスト予想を上回るとの見通しを示した企業と、下回るとの見方を示し た企業の比率は1対2.5。下回るとした企業の比率は、2009年3月に株 価上昇局面が始まってから最も高くなった。アナリストはS&P500種 株価指数の構成企業について14年に8.8%増益を見込んでいるものの、 これは1年前の時点での13年についての予想とほぼ同水準。データによ ると、結局13年の増益率は同予想の半分程度にとどまった。

5年にわたる強気相場で、S&P500種は弱気相場で付けた安値か ら170%余り上昇。バリュエーションは09年来の高水準付近に押し上げ られた。ブルームバーグがまとめたデータによると、S&P500種指数 の株価収益率(PER、予想ベース)は15.6倍と、過去5年間の平均 値14.1倍を上回っている。

14社が決算発表

21日はS&P500種の中でテキサス・インスツルメンツやトラベラ ーズなど14社が決算を発表。ブルームバーグの実施したアナリスト調査 によると、構成銘柄全体では第4四半期に1株利益が6%増、売上高 は2.2%増が見込まれている。

ブルームバーグがまとめたデータによると、今シーズンの決算を発 表したS&P500種企業62社のうち、68%で利益が予想を上回り、売上 高が予想を上回ったのは66%だった。

S&P500種のセクター別では10業種のうち公益事業株など8業種 が上昇した。一方、通信サービス株は下落した。

J&Jは1.1%安。同社が示した2014年の通期利益見通しは1株当 たり5.75-5.85ドル。ブルームバーグがまとめたアナリスト18人の予想 平均(5.86ドル)を下回った。

ベライゾンは1.3%安。月次契約者数は160万人増と、伸びは過去最 高を記録した前年同期の210万人増を下回った。ブルームバーグがまと めたアナリスト9人の予想平均は130万人増だった。

原題:Most U.S. Stocks Rise on Global Growth Outlook as J&J Declines(抜粋)

◎米国債:10年債利回りが6週ぶり低水準付近-経済情勢を見極め

米国債市場では10年債利回りが6週ぶり低水準付近で推移。市場参 加者は景気が十分に回復し、金融当局が債券購入プログラムの規模をさ らに縮小できるかどうか見極めようとしている。

今週発表予定の経済指標では、1月の製造業活動を示す指数の上昇 が見込まれている。そうした中で米国債利回りは一時上昇する場面があ った。連邦公開市場委員会(FOMC)は来週、政策決定会合を開催す る。前回会合では、債券購入額を毎月850億ドルから750億ドルに減らし た。17日に発表された消費者マインド指数は低下。また10日発表された 雇用統計では雇用者数の増加幅が予想を大きく下回った。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツの米金利セールス責任者、 トーマス・ディガロマ氏は「金融当局は量的緩和を縮小しているが、経 済の成長ペースはひどく低調で、当局が近く利上げをし、政策を引き締 めることに必死になっているとの懸念は和らいでいる」と指摘。「利回 りが3%を大きく超えて上昇するまでは、レンジ相場で様子を見ること になるだろう」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前営業日比ほぼ変わらずの2.83%。50日 移動平均線を2営業日連続で下回った。一時5bp上昇の2.87%を付け る場面もあった。17日には2.816%と、昨年12月11日以来の低水準を付 けていた。

同年債(表面利率2.75%、2023年11月償還)価格はこの日2/32下げ て99 10/32。

米国債市場は前日、キング牧師生誕記念日の祝日で休場だった。

米国債リターン

ブルームバーグ米国債指数によれば、米国債の月初来リターンはプ ラス1%と、このままいけば昨年4月以降で最大のリターンとなる。昨 年11、12月のリターンはマイナスだった。

RBSセキュリティーズ(コネティカット州スタンフォード)の米 国債戦略責任者、ウィリアム・オドネル氏は「日々のモメンタムはなお 強気だ」と指摘した。

FOMCは今月28-29日に会合を開催する。昨年12月の前回会合で は、毎月の債券購入額を100億ドル縮小することを決定した。ブルーム バーグが10日実施したエコノミスト調査では、今後も会合ごとに100億 ドルずつ縮小すると予想されている。

FF金利見通し

市場参加者の間では、金融当局は政策金利であるフェデラルファン ド(FF)金利誘導目標を向こう1年間は0-0.25%で据え置くと予想 している。ブルームバーグがまとめたFF金利先物動向によると、当局 が2015年1月までにFF金利を引き上げる確率は22%となっている。

10年債利回りは先週17日までの5日間で4bp下げて2.82%となっ た。これで週間ベースでは3週連続の低下。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト、 ガイ・リーバス氏は「ファンダメンタルズの面で大きな変化が見込ま れ、FOMC会合が近づいている状況では、この利回り水準で無理して 買いを急ぐ必要はない」と述べた。

原題:Treasury Yields at Almost 6-Week Low as Investors Weigh Outlook(抜粋)

◎NY金:下落、緩和縮小継続の観測やドル上昇で

ニューヨーク金先物相場は下落。米金融当局が緩和縮小を継続する との観測を背景にドルが上昇、代替投資としての金買いが後退した。米 連邦公開市場委員会(FOMC)は28、29両日に会合を開く。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)のヘ ッドディーラー、フランク・マギー氏は電話インタビューで、「次回 FOMC会合への思惑とドルの強さが金にマイナスに働いている」と指 摘。「金は引き続き圧迫されるだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物2 月限は前週末比0.8%安の1オンス=1241.80ドルで終了。

原題:Gold Drops Most in Three Weeks on Outlook for Reduced Stimulus(抜粋)

◎NY原油:上昇、ブレントは4日ぶり反発-IEA予想に反応

ニューヨーク原油先物相場は2週間ぶり高値を付けた。北海ブレン ト原油は4営業日ぶり反発となった。国際エネルギー機関(IEA) は、経済が力強さを増しているとして世界石油需要見通しを上方修正し た。IEA月報によると、2014年の世界消費は日量130万バレル増えて 過去最高の9250万バレルとなる見込み。

エナジー・アナリティクス・グループのディレクター、トム・フィ ンロン氏は「原油相場は主にIEA月報および世界の需要拡大見通しに 反応して上昇した」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前営業 日比62セント(0.7%)高の1バレル=94.99ドル。期近物の終値として は1月2日以来の高値となった。中心限月となっている3月限は38セン ト上げて94.97ドル。

ロンドンのICEフューチャーズ・ヨーロッパで取引されるブレン ト先物3月限は38セント上昇して1バレル=106.73ドルで終えた。

原題:Brent Crude Rises First Time in Four Days on IEA Demand Forecast(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず、一時の上げ消す-飲食関連上昇、鉱山株安い

21日の欧州株式相場は一時の上げを消し、前日からほぼ変わらずと なった。飲食関連銘柄が買われた一方、鉱山株が下げた。

英蘭系日用品メーカーのユニリーバは2.3%上昇。第4四半期売上 高が予想を上回る伸びとなったことが買い材料。一方、英豪系鉱山会 社、リオ・ティントとBHPビリトンは大きく下げた。発電関連機器や 鉄道車両などを手掛けるフランスのアルストムは14%の大幅安。利益率 見通しの引き下げが嫌気された。

ストックス欧州600指数は前日比0.1%未満上昇の335.76で引けた。 依然として6年ぶり高水準付近にある。この日は一時、0.6%上昇し た。

KBCアセット・マネジメント(ブリュッセル)で投資運用部門の 責任者を務めるダーク・ティールズ氏はインタビューで、「マクロ経済 が予想ほど改善しなければ大変な影響を受けることになるのだろうが、 株式投資への信頼を保つことが引き続き賢明だ」と指摘。「今年の収益 は伸びる方向にあり、バリュエーション(株価評価)はややタイトにな りつつある。第1四半期決算が出るまで待つ意欲はあるが、リスクはさ らに高くなる」と語った。

アナリスト予想に基づくブルームバーグの試算によれば、ストック ス600指数構成銘柄の利益は今年、平均で13.4%の伸びが見込まれてい る。2013年は5.3%減少。同年に指数は17%上げ、株価収益率 (PER、予想収益ベース)が4年ぶり高水準の15.4倍に達した。

21日の西欧市場では18カ国中10カ国で主要株価指数が下落した。

原題:Europe Stocks Are Little Changed as Unilever Rises, Miners Drop(抜粋)

◎欧州債:ポルトガル国債利回り、5%を割り込む-経済回復で安心感

21日の欧州債市場ではポルトガル国債が上昇し、10年債利回り は2010年8月以来初めて5%を下回った。高債務国の経済が回復し、こ れら諸国への投資に安心感が広がっている。

24年2月に満期を迎えるポルトガル国債は8営業日続伸。欧州連合 (EU)と国際通貨基金(IMF)から受け入れた780億ユーロ規模の 救済プログラムが終了に近付く中、同国が債券市場に完全復帰する見通 しは改善している。前日まで4日続伸のアイルランド国債は堅調。同国 の格付けをムーディーズ・インベスターズ・サービスが先週、投資適格 級に引き上げた。一方、スペインとイタリアの国債はこの日下げた。

HSBCホールディングスのグローバル債券調査部門責任者、ステ ィーブン・メジャー氏はインタビューで、「格付けが引き上げられ、ア イルランドは自前で資金を調達している」とし、「利回りを求める動き があり、アイルランド国債がいったん割高になれば、今度はポルトガル に資金が流れるだろう。こうした好循環の流れがある」と語った。

ロンドン時間午後4時25分現在、ポルトガル10年債利回りは前日比 5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の5.06%。一時 は4.95%と、10年6月以降の最低を付けた。同国債(表面利 率5.65%、2024年2月償還)価格は0.375上げ104.54。

アイルランド10年債利回りはほぼ変わらずの3.25%。一時は3.21% まで下げ、05年10月以来の低水準となった。ドイツ10年債利回り は1.74%で、これもほぼ横ばい。

英国債相場は下落。英公債管理局(DMO)は23日、32億5000万ポ ンド相当の10年債を発行する。

英10年債利回りは1bp上昇の2.84%。17日には2.80%と、先月2 日以来の低水準まで下げた。同国債(表面利率2.25%、2023年9月償 還)価格はこの日、0.055下げ95.10。

原題:Portugal’s Bond Yield Declines Below 5% as Investors Seek Return(抜粋) Pound Rises as IMF Boosts U.K. Forecast More Than Any G-7 Nation (抜粋)

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