日本が欧州諸国の後塵-「ビジネスに最適な国」ランキング

ブルームバーグがまとめたビジネス に適した国ランキングで、日本は欧州諸国の後塵を拝した。規制緩和と 企業にとって魅力ある環境作りに、安倍晋三首相がもっと大胆に取り組 む必要性が浮き彫りになった。

企業設立のコストや現地消費者の準備度など6つの基準に基づく指 数で、日本は9段階順位を下げ12位だった。ドイツ、英国、オランダ、 スペイン、スウェーデン、フランスの欧州諸国を下回った。香港は前回 に続き1位。

安倍首相は2012年12月の再登板以来、日本を事業をしやすい国にす ることを目標に掲げてきたが、法人税率引き下げなどの法案を出すには 至っていない。

三井住友アセットマネジメントの武藤弘明シニアエコノミストは、 ソブリン債危機以降の欧州諸国は日本よりも真剣に労働市場改革に取り 組んでいると指摘。安倍首相の経済政策アベノミクスの第3の矢である 規制緩和と構造改革は進んでいないと話した。

ブルームバーグのランキングでは労働力と原材料、採用、物流のコ スト、経済統合の度合い、インフレ率や腐敗などの要素に基づき各国に 0-100のスコアを付けた。

日本の得点は75.6と、3位だった昨年から変わっていないものの、 起業のコストと労働力、原材料コスト、現地消費者層の準備度のスコア が下がった。円安でエネルギーコストは急上昇した。

欧州勢

ドイツはオーストラリアと並んで5位。フランスは11位だった。ユ ーロ圏は昨年4-6月(第2四半期)に過去最長のリセッション(景気 後退)を脱し、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は先月、危機が和 らぐ「明るい兆候」があると述べている。

HSBCホールディングスの世界チーフエコノミスト、スティーブ ン・キング氏は「一つにはユーロが崩壊するとの不安が薄らいだことか ら、欧州の事業環境は明白に改善した」一方、「日本には人口構成によ る明らかな制約がある。紙幣は印刷できても働き手を印刷することはで きない」と指摘した。

カナダは米国を抜いて2位に浮上。近年の法人税引き下げとカナ ダ・ドル安が寄与した。中国は中産階級の規模や家計消費から成る消費 者層の準備度のスコアが低下し、順位は28位。

ブルームバーグがまとめたもう一つのランキング、最も革新的な国 の番付では韓国が1位だった。

原題:Japan Loses to Europe as Abe Heads to Davos to Promote Recovery(抜粋)

--取材協力:Wei Lu、James Mayger. Editors: Shamim Adam, 木下晶代

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