容積率緩和で不動産価格上昇、経済効果を期待-特区諮問会議の八田氏

政府が主導して特定の地域などに規 制緩和を行う国家戦略特区諮問会議のメンバーの八田達夫氏は、特に容 積率の緩和について、不動産価格の上昇などを通じた経済効果が期待で きるとの考えを示した。

国家戦略特区のワーキンググループ(WG)座長も務める八田氏 は17日のインタビューで、「短期的には都市計画関連の改正が非常に大 きなインパクトを持つと思う」と指摘。具体的には敷地面積に対する建 築述べ床面積を規制する容積率の緩和で「都心の土地の有効活用が非常 に短期間に考えられて、いろいろなプランが発表されて都心の地価が上 がってくる」と述べた。

昨年12月の臨時国会で関連法が成立した国家戦略特区制度は、容積 率緩和のほか、公立学校運営の民間への開放などの規制改革を特区内で 実施する。八田氏によると、同諮問会議は1月末か2月初めに特区の選 定基準を決定、それを受け政府が最大5カ所を指定する見通し。

八田氏は、容積率の緩和で外国人が住みやすい町づくりも進むと期 待。「レジデンシャルビルディングを都心につくる。外国人の医者もど んな外国人でも診られるよう特区でできるようにした」と述べた。

不動産調査のDTZデベンハム・タイ・レオンのリポートによる と、2013年第4四半期(10月ー12月)の国内不動産投資市場は前期 比41%増の9613億円、13年全体では前年比106%増の3兆5354億円とな り、前回ピークの07 年に匹敵する額を記録した。不動産投資信託(J -REIT)がけん引役を果たしたという。

突破口

「国家戦略特区は安倍政権の成長戦略の一丁目一番地であり、規制 改革の突破口。世界から資本と人を引き付けられるプロジェクトを推進 する、世界でビジネスを一番しやすい環境の実現に向け、3月に具体的 な地域を設定し、地域ごとの方針を示していく」-。安倍晋三首相は7 日、国家戦略特区諮問会議でのあいさつで、規制改革を大胆に進めてい く決意を示した。

特区諮問会議には八田氏のほか、竹中平蔵慶應義塾大学教授(元経 済財政担当相)らが民間議員として参加。初会合では両氏ら民間議員5 人が連名の文書「国家戦略特区の進め方について」を提出。今後2年間 を「集中期間として、残された岩盤規制について、少なくとも特区では 突破口を開くこととすべき」とさらなる改革に踏み込むよう促した。

八田氏が座長を務めるワーキンググループのメンバーで、政策コン サルティング会社「政策工房」社長の原英史氏は「特区諮問会議で竹中 さんや八田さんらが入って、そこで改革的な議論の拠点をしっかり作る ことができる。少なくとも政府の中でそうやって改革方向で頑張る人が いて、最後はそれと抵抗する人たちがぶつかって官邸で裁断します、と いう格好を作れれば進める」と特区の枠組みを活用した構造改革の進展 に期待感を示した。

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