日本株反発、円安と国内政策期待-輸出や海運上げ、先物主導

東京株式相場は反発、為替の円安推 移、成長戦略など国内政策への期待などから先物主導で見直しの買いが 優勢となった。一部アナリストの評価を受けた海運株が上げ、輸送用機 器やゴム製品、精密機器など輸出関連株も高い。日本銀行の金融政策決 定会合がきょうから始まり、これを材料視する動きもあった。

TOPIXの終値は前日比2.09ポイント(0.2%)高の1295.95、日 経平均株価は154円28銭(1%)高の1万5795円96銭。終始、先物の影 響を受けやすい日経平均の強さが目立った。午後の取引開始後間もなく には、一時253円高まで上げ幅を拡大。ただ、大引けにかけては伸び悩 んだ。

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は、米景気 の回復基調による円安・株高シナリオは依然崩れておらず、「根強い買 い需要からいったん上昇すると、強含む好循環になる」と言う。また、 日銀会合について「コンセンサスは現状維持だが、サプライズ感を出す ための前倒し観測がちらほら出ており、株と為替に仕掛け的な動きがあ る」との認識を示していた。

きょうの為替市場では、円が対ドルで一時104円70銭、対ユーロ で141円84銭と、きのうの東京株式市場の終値時点104円9銭、140円83 銭に比べ円安方向に振れた。「一部の投資家は、日銀と安倍晋三首相が 為替を1ドル=110円以上まで押し上げるため、必要ならそれを実現さ せると期待している」と、香港のバンテージ・キャピタル・マーケット のエクイティ・デリバティブ・ヘッド、スチュアート・ビーヴィス氏は 指摘する。

日本銀行は21、22の両日、金融政策決定会合を開催。エコノミス ト36人を対象にブルームバーグ・ニュースが行った調査では、全員が今 回会合で政策の現状維持が決まる、と予想した。追加緩和の予想時期 は、消費税率引き上げ後の4-6月が12人(33%)で最多となってい る。

法人税減税の議論が再燃

甘利明経済再生相によると、20日の産業競争力会議や経済財政諮問 会議で安倍晋三首相は、法人税減税の経済好循環への影響を検討する必 要を指摘した。諮問会議では、民間議員が法人実効税率の25%程度への 引き下げを提言している。一方、共同通信が報じたところでは、政府の 日本経済再生本部は21日、成長戦略を加速させるために策定した実行計 画案を了承した。20日の産業競争力会議では同案をまとめ、年央をめど に改訂する成長戦略に反映させていくとしている。

甘利氏はきょう午前の閣議後会見で、日本経済は物価安定目標2% に向かって順調に歩み進めているとの見解を示した上で、今通常国会は 経済の好循環を実現するための法案が中心、と語った。

野村証券ストラテジーチームは、20日の経済財政諮問会議での有識 者議員提言で、法人税率引き下げが正式に提案された点に注目したいと いう。昨年後半に「法人税率引き下げ」から「法人税率のあり方を再検 討」にまで議論が後退した点を踏まえると、巻き返しに向けた一つの契 機と位置付けられると評価した。

東証1部33業種は海運、精密機器、食料品、ゴム製品、パルプ・ 紙、保険、情報・通信、輸送用機器など18業種が上昇。海運について は、野村証券が日本郵船、商船三井の業績予想を上方修正し、割安感な どを踏まえ、郵船の投資判断「買い」を継続、商船三井は「中立」から 「買い」へ引き上げた。売買代金上位ではトヨタ自動車、シャープ、フ ァーストリテイリング、KDDI、ファナック、楽天、ドワンゴが高 い。

一方、空運、その他製品、銀行、金属製品、機械、卸売、電気・ガ ス、鉱業、陸運など15業種が下げた。個別では任天堂が続落、パナソニ ックや東芝、三菱自動車、三井住友フィナンシャルグループ、THKも 安い。午前は20%以上上げていた山一電機は、結局下げて終了。

東証1部の売買高は23億7699万株、売買代金は2兆610億円。値上 がり銘柄数は791、値下がりは842。

--取材協力:Anna Kitanaka. Editor: 院去信太郎

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