円が上昇、株安でリスク回避の買い先行-対ドル一時103円台

東京外国為替市場では円が上昇。日 本株の下落を背景にリスク回避に伴う円買いが先行した。対ドルでは一 時、4営業日ぶりに1ドル=103円台に上昇する場面が見られた。

ドル・円相場は午前8時前に104円32銭を付けた後、徐々に円買い が優勢となり、午前10時過ぎには103円86銭を付けた。ただ、午後にか けては日本株が下げ渋ったため、円買い圧力も弱まり、円は104円10銭 前後まで上げ幅を縮小した。午後3時35分現在は104円11銭前後で推移 している。

ユーロ・円相場も1ユーロ=141円台前半から一時、昨年12月6日 以来の水準となる140円33銭までユーロ安・円高が進行した。その後は 141円ちょうど付近まで値を戻し、同時刻現在は140円92銭前後となって いる。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラ テジストは、市場参加者の最大の関心事は来週の米連邦公開市場委員会 (FOMC)だが、「雇用統計ショックが少しきつかったので、にわか に不透明になってきている」とし、「とりあえずはこれまで売っていた 円を買い戻して様子を見ようかなという感じ」になっていると説明。今 日の東京市場についても、日本株が冴えない展開となり「リスクオフの 円の買い戻し」圧力がかかったと解説した。

一方、注目の中国の経済指標では、昨年10-12月(第4四半期)の 国内総生産(GDP)が事前予想を上回った。これを受け、市場ではや や安心感が広がり、豪ドルは対米ドルで朝方付けた約3年半ぶり安値か ら反発。対円でも昨年10月以来の安値からやや値を戻した。

ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.35ドル半ば付近から一時1.3508ド ルと昨年11月25日以来の水準までユーロ安が進んだが、すぐに値を戻し 午後は1.3530ドル付近で小動きの展開となった。

日本株下落

国家統計局が発表した中国の2013年10-12月のGDPは前年同期 比7.7%増と7-9月期の7.8%増から鈍化したものの、ブルームバー グ・ニュースがまとめた市場関係者の予想中央値7.6%増は上回った。 一方、昨年12月の工業生産は前年同月比9.7%増と市場予想の9.8%増を 下回った。13年通年の都市部固定資産投資は前年比19.6%増で、市場予 想中央値は19.8%増だった。12月の小売売上高は前年同月比13.6%増で 市場予想と一致した。

週明けの東京株式相場は下落。日経平均株価は一時前週末比160円 安となる場面も見られた。終値は92円78銭(0.6%)安の1万5641円68 銭だった。

みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、「日本株が前 週末とほぼ変わらずでスタートした後に一気に落ちてきたのをみて、ド ル・円も落ちている」と説明。その上で、ドル・円がここから反落する か、再度上昇トレンドに入るかは、FOMCなど来週以降の重要イベン トで決まるとし、「今週方向感が強く出るとは考えづらい」と語った。

一方、三菱UFJモルガン・スタンレー証の植野氏は、景気の腰折 れがなければ、「量的緩和からの卒業計画」を着々と進める米国と「消 費増税後の追加金融緩和期待」が払しょくできない日本の間にある「印 象格差」は変わらないと指摘。ドル・円相場は104円台を割り込むと底 堅い面もあると話していた。

--取材協力:. Editors: 崎浜秀磨, 青木 勝

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