債券は超長期ゾーンが下落、流動性供給入札弱め-20年入札接近を警戒

債券市場では超長期ゾーンが下落し た。来週に20年債入札を控えた売りに加えて、きょう実施の流動性供給 入札が弱めだったことが材料視されたとの見方も出ている。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の332回債利回 りは前日比0.5ベーシスポイント(bp)低下の0.665%で始まり、午前は同 水準で推移した。午後に入ると水準を切り上げ、0.5bp高い0.675%に上 昇。午後3時すぎからは横ばいの0.67%で推移した。

20年物の147回債利回りは1.5bp高い1.545%と9日以来の高水準を 付けた後、1.54%で推移。30年物の41回債利回りも一時2bp高 い1.705%と9日以来の高水準を付け、その後は1.70%。

JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長 は、債券相場について、年初以来の買いで戻したので様子見姿勢となっ ていると指摘。「流動性供給入札が弱めの結果となったため、超長期ゾ ーンなどが軟調だ」とも話した。

東京先物市場で中心限月の3月物は前日比9銭高の144円27銭で開 始し、直後に144円32銭まで上昇した。しばらく144円20銭台でもみ合い となったが、午後に入ると水準を切り下げ、一時は5銭安まで下落。そ の後は持ち直し、結局は2銭高の144円20銭で引けた。

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「市場では今週の30年 債入札の弱さを受けて、来週23日の20年債入札に向けもう少しスティー プ(傾斜)化させておきたいムードだ」と指摘していた。

流動性供給入札

財務省がこの日実施した流動性供給入札(発行額3000億円程度)の 結果によると、募入最大利回り較差がプラス0.004%、募入平均利回り 較差がマイナス0.003%となった。需要の強さを示す応札倍率は2.61倍 と、前回の2.54倍からやや上昇した。同入札は既発国債を追加発行する もので、20年、30年、40年物が対象となった。

今回の同入札について、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲 留克俊債券ストラテジストは「対象が15.5年超から39年未満なので、15 日の30年債入札後にやや不安定化している超長期債の居所を再確認する ための試金石になる」と指摘。「外部環境の改善などを材料視して入札 を無難に消化すれば、20年債利回り1.5%台半ば、30年債の1.7%を背に したレベルでの買いに安心感が出て地合いは改善するだろう」とみてい た。

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