1月16日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル指数が一時4カ月ぶり高水準、失業保険申請の減少で

ニューヨーク外国為替市場ではドルが買われ、ドル指数は一時4カ 月ぶりの高水準に上昇した。米新規失業保険申請件数が減少し、労働市 場回復の兆候と受けとめられた。

ドルは対ユーロではもみ合い後に下落。12月の米消費者物価指数 (CPI)は過去半年で最大の伸びとなった。

みずほ銀行のストラテジスト、シレーン・ハラーリ氏(ニューヨー ク在勤)は電話インタビューで、「状況は改善しているとの見方が市場 全体に広がっている。雇用データがかなり安定している中、インフレ圧 力がほとんどないという事実に注目が集まるだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比ほぼ変わらず の1029.78。一時は1032.01と、昨年9月9日以来の高水準を付けた。

ドルは対円で0.2%安の1ドル=104円35銭。前日までの2営業日で は1.5%上昇していた。対ユーロではこの日、0.1%安の1ユーロ =1.3620ドル。ユーロは円に対して0.1%下落し1ユーロ=142円12銭。

米CPI統計を受け、ドルは対円で下げた。12月のCPIは前月 比0.3%上昇。上昇率は6月以降で最大。ブルームバーグ・ニュースが まとめたエコノミスト調査の予想中央値と一致した。CPI総合は2013 年通年では1.5%上昇した。食品とエネルギーを除いた12月のコア指数 は前月比0.1%上昇した。

「物価落ち着き、緩和長期化も」

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジのチーフ市場アナリ スト、オマー・エシナー氏は「落ち着いた物価状況から金融当局は緩和 政策を長く維持できるとの見方が成り立つ。インフレ指標が利益確定の 動きを誘った可能性はある」と述べた。その上で、「失業保険統計は良 好で、雇用市場が緩やかに回復していることを示唆している。ドルの全 体的な見通しは明るい」と述べた。

労働省の発表によると、先週の新規失業保険申請件数(季節調整済 み)は32万6000件と、前週の32万8000件(速報値33万件)から2000件減 少し、11月末以来の低水準となった。ブルームバーグ・ニュースがまと めたエコノミスト予想の中央値は32万8000件だった。労働省の担当官は 先週分について特殊要因はないと説明した。

継続受給者数

失業保険の継続受給者数は1月4日までの1週間で17万4000人増加 して、303万人に達した。

連邦公開市場委員会(FOMC)は12月18日、債券購入額を縮小す る方針を示したものの、失業率が6.5%を下回った後もしばらくは政策 金利を低水準で維持する考えを示した。

原題:Dollar Reaches Highest in 4 Months as Jobless Claims Decline(抜粋)

◎米国株:下落、シティグループなど決算を嫌気-ベスト・バイ急落

米株式相場は下落。シティグループやCSXなどの決算が期待外れ な内容だったことが手掛かり。ベスト・バイは急落した。S&P500種 株価指数は前日、終値ベースで過去最高値を更新していた。

家電量販のベスト・バイは29%安。ホリデーシーズン中の米既存店 売上高が減少したとの発表が嫌気された。10-12月(第4四半期)決算 を発表したシティグループやゴールドマン・サックス・グループなど金 融株も値下がりした。鉄道輸送会社CSXも安い。利益が2年ぶりにア ナリスト予想を下回った。インテルは通常取引終了後の時間外取引で値 下がり。同社がこの日発表した1-3月(第1四半期)売上高見通しは 一部のアナリスト予想を下回る数字となった。

S&P500種株価指数は前日比0.1%安の1845.89。ダウ工業株30種 平均は64.93ドル(0.4%)下げて16417.01ドル。

バンヤン・パートナーズのチーフ市場ストラテジスト、ロバート・ パブリク氏(ニューヨーク在勤)は「2013年に見られたように一直線に 上昇することはない」とし、「13年の動きの多くは、金融当局から市場 への資金流入がベースとなっていた。今年相場を押し上げるのは、決算 の予想コンセンサスに対する上方修正だろう」と続けた。

S&P500種は前日0.5%上昇。世界銀行が世界成長予想を上方修正 したことが好感された。またバンク・オブ・アメリカ(BOA)の決算 が大幅増益となったことで、金融株が大きく上げた。ブルームバーグが まとめたデータによると、S&P500種指数の株価収益率(PER、予 想ベース)は15.6倍と、過去5年間の平均値14.1倍を上回っている。

決算シーズン

この日S&P500種の構成銘柄では、シティやゴールドマンを含 め14社が決算を発表。ブルームバーグの実施したアナリスト調査では、 構成銘柄全体では第4四半期に1株利益が平均で4.9%増、売上高 は1.8%増が見込まれている。

BMOグローバル・アセット・マネジメントの米国担当チーフ市場 ストラテジスト、サンディ・リンカーン氏は「ファンダメンタルズを見 てみると、相場はひどく割安でも、ひどく割高でもない」と分析した。

ブラックロックのローレンス・フィンク最高経営責任者(CEO) は、米国株が今年最大10%上昇する可能性があるとの見方を示した。 S&P500種は昨年は30%上昇した。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は2%上昇し12.53。

ベスト・バイ急落

S&P500種の業種別10指数では4指数が下落。特に金融と選択的 消費関連の下げが目立った。

ベスト・バイは29%安の26.83ドル。S&P500種で値下がり率トッ プとなった。同社の発表資料によると、開店後14カ月以上の店舗とイン ターネットを通じた販売による国内売上高は1月4日までの9週間 で0.9%減少した。

シティは4.4%安の52.60ドル。下落率は12年11月以降で最大となっ た。同行の10-12月期決算は、利益がアナリスト予想に届かなかった。 債券トレーディング事業が不調だった。ゴールドマン・サックスは2% 安の175.17ドル。

ダウ輸送株平均は0.6%下げた。CSXは6.8%安の27.24ドル。下 落率は11年9月以降で最大。

インテルはニューヨーク時間午後4時24分時点で2.6%安の25.86ド ル。通常取引終了後に同社が発表した1-3月(第1四半期)売上高見 通しは一部のアナリスト予想を下回る数字となった。

原題:U.S. Stocks Decline as Best Buy, Citigroup Slump Amid Results(抜粋)

◎米国債:利回りが約1カ月ぶり低水準、CPI統計に反応

米国債は上昇。朝方発表された失業保険の継続受給者数が増加した ほか、インフレ上昇率が金融当局の目安を引き続き下回ったことが影響 した。

10年債利回りは約1カ月ぶり低水準に低下。消費者物価指数 (CPI、季節調整済み)総合は2013年通年では1.5%上昇と、当局が 目安としている2%に及ばなかった。また失業保険の継続受給者数は7 月以来の高水準となった。米財務省の発表によると、日本と中国の米国 債保有高は11月に増加した。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「米国債の需要は確かに ある」と述べ、「インフレの数値は今の時点では問題ではないようだ。 当局はインフレについてまだ懸念していることもあるようだが、それが 緩和策の縮小に影響するとは考えていない」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の2.84%。同年債(表面利率2.75%、2023年11月 償還)価格は13/32上げて99 7/32。利回りは13日に2.82%と、12月11日 以来の低水準だった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチがまとめた指標に よると、米国債のリターンは前日までの1年間で2.5%のマイナス。イ ンフレ連動債(TIPS)は同8%のマイナスだった。

中国の米国債保有高

中国の昨年11月の米国債保有高は122億ドル増加し、過去最大の1 兆3170億ドルとなった。日本の同保有高は120億ドル増の1兆1860億ド ルと過去最高だった。この統計はワシントン時間16日午前9時(日本時 間同午後11時)に発表される予定だったが、手違いでウェブサイトに15 日に掲載された。

金利先物の動向によると、2015年1月の米連邦公開市場委員会 (FOMC)会合までに当局が利上げに踏み切る確率は24%。10日時点 は22.9%だった。

ルー米財務長官は、連邦債務の上限を議会は出来るだけ早く引き上 げるべきだと呼び掛けた上で、債務を上限内にとどめるよう財務省が実 施している特別措置は2月後半には尽きると考える必要があると話し た。オバマ大統領は2月7日まで債務上限を停止させる内容が盛り込ま れた法案に昨年10月に署名し、16日間の一部政府機関閉鎖が解除され た。

ルー長官は外交評議会が主催したワシントンでのイベントで講演 し、債務上限をめぐっては「最後まで動こうとしないある種ワシントン 流のやり方で進めようとしている」と述べ、「最後までためておくとダ メージを与える」と続けた。

リード院内総務

リード民主党上院院内総務は連邦債務上限引き上げは議会の「急務 ではない」との見解を示した。ただ、その後に関係者の1人が明らかに したところによれば、リード氏は借り入れ権限が失効するかなり前には 債務上限を引き上げたい意向だ。

失業保険の継続受給者数は1月4日までの1週間で17万4000人増加 して303万人に達した。先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み) は32万6000件と、前週の32万8000件(速報値33万件)から2000件減少 し、11月末以来の低水準となった。

労働省が発表した12月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み) は前月比0.3%上昇。上昇率は6月以降で最大。また伸びはブルームバ ーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査の予想中央値と一致した。

トレーダーのインフレ見通しの指標となる10年債と同年限のインフ レ連動債(TIPS)の利回り格差(ブレークイーブンレート)は2.24 ポイントと、終値ベースで12月31日以来の低水準だった。

財務省の発表によると、23日には10年物TIPSの入札(150億ド ル)が実施される。昨年11月に実施された前回の入札の規模は130億ド ルだった。

原題:U.S. Yields Trade at Almost 1-Month Low as CPI Pace Spurs Demand(抜粋)

◎NY金:3日ぶり反発、米消費者物価指数の上昇でインフレヘッジ

ニューヨーク金先物相場は3日ぶりに上昇。米消費者物価指数がこ こ半年で最大の伸びとなったことを背景に、インフレヘッジの買いが入 った。米労働省が発表した昨年12月の消費者物価指数は前月比0.3%上 昇と、上昇率は6月以降で最大。

RJオブライアン・アンド・アソシエーツ(シカゴ)のシニア商品 ブローカー、フィル・ストライブル氏は電話インタビューで、「インフ レがすべての人々の意識に戻ってきた」と指摘。「安全逃避資産として の魅力がある程度復活している」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物2 月限は前日比0.2%高の1オンス=1240.20ドルで終了した。

原題:Gold Gains as U.S. Consumer-Price Rise Fuels Inflation Concern(抜粋)

◎NY原油:小反落、OPECが需要減少を予想

ニューヨーク原油先物相場は小反落。石油輸出国機構(OPEC) は月報で、米国やカナダ、ブラジルなど同機構に加盟しない国々での原 油増産を指摘し、需要が今後減少するとの見通しを示した。先週の米失 業保険申請件数は減少。原油相場はほぼ終日、もみ合う展開だった。

プライス・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のシニアマーケッ トアナリスト、フィル・フリン氏は「OPEC月報は世界の石油需要が 強くないことを確認する内容だった」と指摘。「供給は潤沢にある。失 業保険申請件数は良好な内容で、米経済が回復しつつあることを明示し た。きょうは強弱入り混じりの一日だった」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前日 比21セント(0.22%)安の1バレル=93.96ドルで終了した。

原題:WTI Crude Slips as OPEC Forecasts Demand for Its Oil Will Fall(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず、6年ぶり高水準付近-鉱山株に買い

16日の欧州株式相場は前日からほぼ変わらずとなり、指標のストッ クス欧州600指数は6年ぶり高水準付近にとどまった。シティグループ が鉱山企業の投資判断を引き上げた一方、先週の米失業保険申請件数は 減少し、6週間ぶりの低水準となった。

英豪系鉱山会社のリオ・ティントとBHPビリトンが大きく上げ、 鉱山株指数は産業別指数の中で最大の上げとなった。英公益事業会社ユ ナイテッド・ユーティリティーズ・グループは4.6%上昇。同銘柄の投 資判断をモルガン・スタンレーが引き上げた。一方、スイスの高級品メ ーカー、フィナンシエール・リシュモンは2%下げた。第3四半期売上 高が予想に届かなかった。フランスの小売りカルフールは3.7%安。

ストックス欧州600指数は前日比0.2%安の333.99で終了。前日 は2008年1月以来の高値を付けた。世界銀行が今年の世界経済成長率見 通しを上方修正したことが手掛かり。2013年に17%上昇した同指数は今 年に入ってから1.8%上げている。

レイモンド・ジェームズ・ファイナンシャルのファンドマネジャ ー、ルイ・デフェル氏(パリ在勤)は電話インタビューで、「誰もが強 気になっていることが問題の一つだ」と述べた上で、「ボラティリティ は引き続きかなり高い。一本調子の上げではなく、上下動を繰り返すも のの、年末時点では高くなっていると確信している」と語った。

16日の西欧市場では、18カ国中13カ国で主要株価指数が上昇した。 ブルームバーグがまとめたデータによると、この日の取引高は30日平均 を25%上回った。

原題:European Stocks Little Changed Near Six-Year High; Miners Rally(抜粋)

◎欧州債:ドイツ10年債利回り、6週ぶり低水準-インフレ鈍化で

16日の欧州債市場ではドイツ国債が上昇し、10年債利回りは6週間 ぶり低水準となった。昨年12月のユーロ圏インフレ率の低下がこの日あ らためて確認されたことを背景に、国債の投資妙味が強まった。

ドイツ10年債の値上がり日はここ5営業日でこの日が4回目。同日 発表されたドイツの12月インフレ率も低下した。スペイン10年債は3日 続伸。この日の国債入札での発行額は計59億ユーロと、1日の調達規模 としてはここ2年で最大となった。欧州中央銀行(ECB)政策委員会 メンバー、ノワイエ・フランス中銀総裁は、必要な場合は危機対応の追 加措置をECBが講じることを「確信している」と語った。

ソシエテ・ジェネラルの欧州金利戦略責任者、キアラン・オヘガン 氏(パリ在勤)は「本当の課題はインフレだ」とし、「インフレ率が例 え2%にでも上昇したなら、債務負担が著しく緩和されるので、これは 高債務国にとって重要だ。ECBが追加策を取ると期待したい」と語っ た。

ロンドン時間午後4時46分現在、ドイツ10年債利回りは前日比5ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.78%。一時は1.77% と、先月4日以来の低水準を付けた。同国債(表面利率2%、2023年8 月償還)価格は0.43上げ101.95。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)の発表によると、12月 のユーロ圏消費者物価改定値は前年同月比0.8%上昇。7日発表の速報 値から変わらずで、伸び率は11月の0.9%を下回った。同日発表された ドイツの12月インフレ率改定値は1.2%。11月は1.6%だった。

スペイン10年債利回りは3bp低下し3.73%。9日には3.67% と、2006年9月以来の最低を付けた。

英国債相場は上昇。この日の30年債入札で需要が前回入札を上回っ たことが手掛かり。英公債管理局(DMO)によると、20億ポンド相当 の30年債の平均落札利回りは3.59%、応札倍率は1.88倍。11月28日の前 回入札ではそれぞれ3.609%、1.67倍だった。

10年債利回りは5bp下げ2.81%で、先月3日以来の低水準となっ た。同国債(表面利率2.25%、2023年9月償還)価格は0.44上 げ95.305。既発の30年債利回りは3bp低下し3.56%。

原題:German Yields Drop to Six-Week Low After CPI; Spanish Bonds Rise(抜粋) Pound Falls to Three-Week Low After Housing Data; Gilts Advance (抜粋)

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