ドル上昇、米量的緩和縮小の継続観測で底堅い-104円台後半

東京外国為替市場ではドル相場が上 昇。米国で今週に入って改善を示す経済指標が相次いでいるため、量的 緩和縮小の継続観測を背景としたドル買いが支えとなった。

この日のドル・円相場は小刻みに水準を引き上げ、一時は10日以来 のドル高水準となる1ドル=104円92銭を付けた。前日発表されたニュ ーヨーク連銀製造業景況指数や生産者物価指数(PPI)の上昇を受け たドル買いの流れを引き継いだ。ただ、午後の取引が進むにつれて日本 株が反落に転じると、ドルの上げ幅は縮小。午後3時22分現在は104円 74銭前後で推移している。

クレディ・アグリコル銀行外国為替部の斎藤裕司ディレクターは、 前日に米国で発表された経済指標が良好な内容で、「雇用統計は一時的 なブレに過ぎないという意識が戻ってきている」とし、ドル・円相場が 「元通り」の水準に回復していると指摘した。

ニューヨーク連銀が15日発表した1月の同地区の製造業景況指数は

12.51と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央 値の3.5を上回った。同指数はゼロが景況の拡大と縮小の境目を示す。 米商務省が14日に発表した12月の小売売上高(速報値)も季節調整済み で前月比0.2%増加し、市場予想中央値の0.1%増加を上回った。

三井住友信託銀行の海崎康宏ニューヨークマーケットビジネスユニ ットマーケットメイクチーム長(ニューヨーク在勤)は、「米国時間で はニューヨーク連銀の製造業景況指数が上振れたということで、株が上 昇、ドル上昇、金利上昇となった」と説明。「米雇用統計が弱かったと いうことで、いったん緩和縮小期待の巻き戻しが起きたが、今回はそれ の巻き戻し」とも語った。

前週末10日発表の昨年12月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)が前月比7万4000人の増加とブルームバ ーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値の19万7000人増加 を大きく下回った。景気動向に対する警戒感からドル・円は13日に102 円86銭まで下落したものの、この日までに2円近く戻した格好となって いる。

ドルはユーロに対しても底堅く推移した。一時は1ユーロ=1.3586 ドルと、前日のニューヨーク市場に付けた前週末以来のドル高値1.3582 ドルに接近した。同時刻現在のユーロ・ドル相場は1.3628ドル、ユーロ ・円相場は1ユーロ=142円74銭での取引となっている。

14日公表の米地区連銀経済報告(ベージュブック)によると、米国 の大半の地域で景気は「まずまず」のペースで拡大した。一方、欧州で はドイツの2013年経済成長率がエコノミスト予想を下回った。

--取材協力:大塚美佳. Editors: 崎浜秀磨, 青木 勝

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE