1月15日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル指数が4カ月ぶり高水準、緩和縮小の継続観測で

ニューヨーク外国為替市場ではドル買いが優勢となり、ドル指数は 4カ月ぶりの高水準となった。米国の景気回復を示す指標を受け、金融 当局が緩和縮小を続けるとの思惑が強まった。

ドルは対ユーロで前日に付けたほぼ2週間ぶりの安値から戻した。 ニューヨーク連銀製造業景況指数や生産者物価指数(PPI)の上昇が ドル買いを誘った。米地区連銀経済報告(ベージュブック)によると、 米国の大半の地域で景気は「まずまず」のペースで拡大した。ドイツ国 内総生産(GDP)統計が景気鈍化を示唆したため、ユーロは主要通貨 の大半に対して下落した。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの金利・通貨グロ ーバル責任者、デービッド・ウー氏は「PPIは基本的に上振れしてお り、ドルがすぐに上昇した」と指摘した。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.4%上昇 の1029.76。一時は1030.54と、昨年9月9日以来の高水準を付けた。

ドルは対ユーロで0.5%高の1ユーロ=1.3605ドル。ドルは対円 で0.3%高の1ドル=104円56銭。ユーロは円に対して0.2%下落し1ユ ーロ=142円25銭。

米経済指標

PPI全完成品は前月比0.4%上昇。伸びはブルームバーグ・ニュ ースがまとめたエコノミスト予想の中央値と一致した。食品とエネルギ ーを除いたコア指数は前月比0.3%上昇。伸びは市場予想(0.1%上昇) を上回った。

ニューヨーク連銀が発表した1月の同地区の製造業景況指数 は12.51と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中 央値の3.5を上回った。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のグローバ ルマーケッツストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏(ニューヨ ーク在勤)は電話インタビューで、「これは製造業に対する大きな信任 票だ。市場心理という面で歓迎できる。広いベースでのドル高基調が戻 っている」と述べた。

さらに、「ドルが110円に上昇するのは決まったも同然だ」と述 べ、年央までに円が同水準まで軟化すると予想した。実際にそうなる と、2008年8月以来の円安水準となる。

ベージュブック

ベージュブックによると、ホリデーシーズンの個人消費が上向いた ほか、労働市場で改善が進み、製造業にも力強さが見られた。

まずまずのペースでの拡大を指摘したのは12地区中9地区と、昨 年12月4日の前回報告時の7地区よりも増えた。また緩慢としたのは2 地区で、前回の4地区から減った。

シカゴ連銀のエバンス総裁は、金融当局による債券購入ペースの減 速について、政策金利をより長期にわたりゼロ付近にとどめる政策に重 点をシフトさせる動きと捉えるべきだとの見解を示した。総裁はこれま で、過去最大規模の景気刺激策を支持している。

原題:Dollar Climbs to Highest in 4 Months as Growth Boosts Taper Bets(抜粋)

◎米国株:S&P500種が最高値更新-世銀の成長予想や銀行決算受け

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は年初来の下げを埋め、 終値で過去最高値を更新した。世界銀行が世界成長予想を上方修正した ことが好感された。またバンク・オブ・アメリカ(BOA)の決算が大 幅増益となったことで、金融株が大きく上げた。

BOAが高い。同行の昨年10-12月(第4四半期)決算は利益と収 入がアナリスト予想を上回った。アップルも上昇。チャイナ・モバイル (中国移動)は「iPhone(アイフォーン)」の販売予約が100万 台に達したと発表した。

S&P500種株価指数は前日比0.5%高の1848.38。ダウ工業株30種 平均は108.08ドル(0.7%)上昇の16481.94ドル。

ファースト・アメリカン・トラスト(カリフォルニア州サンタア ナ)の最高投資責任者(CIO)、ジェリー・ブラークマン氏は「真の 意味で循環的なマクロ経済の拡大はすそ野が広がっている」とし、「こ れまで発表された決算は非常に堅調だ。特に昨日のJPモルガンときょ うのBOAは良い内容だった。銀行が好調なら経済は順調になることを 示している」と述べた。

S&P500種は前日1.1%高と、昨年12月18日以降で最大の上げだっ た。小売売上高が予想を上回る伸びとなったことが好感された。また企 業の合併・買収(M&A)の動きを受け、経済に対する信頼感も高まっ た。

同指数は昨年30%上昇し、過去最高値を付けた。またバリュエーシ ョンは2009年末以来の高水準となった。ブルームバーグがまとめたデー タによると、S&P500種指数の株価収益率(PER、予想ベース) は15.6倍と、過去5年間の平均値14.1倍を上回っている。

輸送株や小型株も高い

この日は輸送株や中小型株の指数が過去最高値に上昇。小型株で構 成するラッセル2000指数は0.7%上昇し、過去最高値。ダウ輸送株平均 は0.6%上げて、こちらも最高値を更新した。

フォワード・マネジメントの市場ストラテジスト、ジム・ウェルシ ュ氏は「大半の指数が同時に最高値を更新しており、それは市場全般が 非常に良い状態にあることを示している」と指摘。「恐らく1-3月 (第1四半期)の終わりまでにさらなる上昇が見られ、再び最高値を更 新するだろう」と予想した。

世界の成長見通し

世界銀行は2014、15年の世界経済成長見通しを上方修正した。先進 国の成長予想は2%から2.2%に引き上げた。ユーロ圏経済の改善と、 日本の2倍の成長率が見込まれる米経済などが寄与すると説明した。

国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事はこの日、昨年後半に 見られた世界経済の勢いは14年も続くと予想した。IMFは今月、世界 経済成長率の予想を引き上げる見通し。

また米連邦準備制度理事会(FRB)がこの日公表した地区連銀経 済報告(ベージュブック)によると、米国の大半の地域で景気は「まず まず」のペースで拡大した。ホリデーシーズンの個人消費が上向いたほ か、労働市場で改善が進み、製造業も力強さが見られた。

ベージュブックでは「経済見通しは大半の地区で明るかった。一部 地区は『ほぼ変わらない』との予想を示したが、成長加速を見込む地区 もあった」と記された。

S&P500種の業種別10指数では7指数が上昇。通信、テクノロジ ー、金融の各指数が特に上げた。

BOAは2.3%高の17.15ドルと、10年5月以来の高値。同行の10 -12月決算は利益が前年同期の4倍以上に増えた。

アップルは2%高の557.36ドル。利用者数で世界最大の携帯電話サ ービス会社チャイナ・モバイルは、iPhoneの販売予約が約100万 台に達したことを明らかにした。

原題:S&P 500 Rises to Record Amid World Bank Forecast, Bank Profits(抜粋)

◎米国債:続落、経済統計が景気改善を示唆-10年債利回り2.89%

15日の米国債は続落。この日発表された経済統計が景気の回復を示 唆したことから、米金融当局は緩和策の縮小を進めるとの見方が強まっ た。

米連邦準備制度理事会(FRB)が15日公表した地区連銀経済報告 (ベージュブック)で米国大半の地域の景気が「まずまず」のペースで 拡大したことが示されると、10年債利回りは上げ幅を縮小した。この日 は一時、ニューヨーク連銀が発表した1月の同地区の製造業景況指数が 約2年ぶり高水準となったほか、昨年12月の米生産者物価が3カ月ぶり に上昇したことを手掛かりに米国債が下げていた。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏は、「良好な統計が影響している」と述べ、「今後数 カ月間で経済統計がどう動くかを見極めるまで相場に大きな変化はない だろう。10年債利回りは2.75-3%のレンジだ」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の2.89%。同年債(表面利率2.75%、2023年11月 償還)価格は5/32下げて98 25/32。

米政府債のディーラー間ブローカーで最大のICAPによると、米 国債の売買高は3510億ドルと、前日の2890億ドルから増加した。年初来 の平均は2937億ドルとなっている。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのMOVE指数 は60.81。今月13日には8週間ぶり低水準の58.92だった。過去1年間の 平均値は71.7。

利上げ見通し

トレーダーの動向によると、2015年1月の米連邦公開市場委員会 (FOMC)会合までに当局が利上げに踏み切る確率は26%。10日時点 は22.9%だった。

10日に労働省が発表した昨年12月の雇用統計によると、非農業部門 雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比7万4000人増加した。 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は19 万7000人増だった。年間での雇用増は220万人と、2005年以降で最大だ った。

シカゴ連銀のエバンス総裁は、金融当局による債券購入ペースの減 速について、政策金利をより長期にわたりゼロ付近にとどめる政策に重 点をシフトさせる動きと捉えるべきだとの見解を示した。総裁はこれま で、過去最大規模の景気刺激策を支持している。

エバンス総裁はアイオワ州コーラルビルで講演。債券購入縮小につ いて「この決定は、景気刺激面で緩和策全般を弱めても良いと当局が考 えたということではない」と指摘。「実際に金融政策の効果が増し、景 気回復が勢いを強めているのであれば、伝統的な短期金利の政策手段で あるフェデラルファンド金利をより活用することが理にかなう」と述べ た。

ベージュブック

ベージュブックでは「経済見通しは大半の地区で明るかった。一部 地区は『ほぼ変わらない』との予想を示したが、成長加速を見込む地区 もあった」と記された。

ニューヨーク連銀が発表した1月の同地区の製造業景況指数は12.5 と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央値 の3.5を大きく上回った。同指数はゼロが景況の拡大と縮小の境目を示 す。

労働省が発表した昨年12月の生産者物価指数(PPI)全完成品は 前月比0.4%上昇。前月は0.1%の低下だった。ブルームバーグ・ニュー スがまとめたエコノミスト予想によると、16日に発表される12月の消費 者物価指数(CPI)は前年比で1.5%上昇が見込まれている。

トレーダーのインフレ見通しの指標となる10年債と同年限のインフ レ連動債(TIPS)の利回り格差(ブレークイーブンレート)は2.27 ポイントと、前日の2.25ポイントから拡大した。

原題:Treasuries Decline as Reports Add Signs of Economic Improvement(抜粋)

◎NY金:続落、1週間ぶり大幅安-緩和縮小継続の観測

ニューヨーク金先物相場は続落。1週間ぶりの大幅安となった。米 金融当局が緩和縮小を継続するとの観測が背景。ドルが上昇し、代替投 資としての金買いが後退した。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・レシ ュ氏(シカゴ在勤)は電話インタビューで、「良好な景気回復の見通し で、金は圧迫されている」と指摘。「ドルの強さは金にマイナスに作用 している」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物2 月限は前日比0.6%安の1オンス=1238.30ドルで終了。中心限月として は7日以来の大幅下落となった。

原題:Gold Declines Most in a Week on Outlook for Reduced Stimulus(抜粋)

◎NY原油:続伸、在庫が1年10カ月ぶり水準に減少

ニューヨーク原油先物相場は続伸。米国で原油の輸入が急減し、在 庫が約1年10カ月ぶりの水準に減少したことが統計で示された。ニュー ヨーク連銀が発表した1月の同地区の製造業景況指数が上昇したこと も、買い材料に加わった。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マ サチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は「原油 輸入の減少が在庫統計を動かした最大の要因だったようだ」と指摘。 「かつて米国に送られていた原油は、違う行き先に輸出されていると考 えられる。需要は非常に弱々しく、輸入原油の必要性がなくなった」と 述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前日 比1.58ドル(1.71%)高の1バレル=94.17ドルで終了。終値としては 2日以来の高値。

原題:WTI Crude Climbs After U.S. Inventories Tumble to 22-Month Low(抜粋)

◎欧州株:6年ぶり高値、世銀が成長見通し上方修正-自動車高い

15日の欧州株式相場は上昇し、指標のストックス欧州600指数は6 年ぶり高値を付けた。世界銀行が世界経済見通しを上方修正したことが 好感された。

英高級品最大手バーバリー・グループは4.6%上昇。四半期売上高 がアナリスト予想を上回ったことが買い材料。フランスのプジョーシト ロエングループ(PSA)とドイツのダイムラーが買われ、自動車株指 数は19の産業別指数の中で最大の上げとなった。一方、乳製品酵素メー カー最大手、デンマークのクリスチャン・ハンセンは4.8%下げた。純 利益が予想に届かなかった。

ストックス欧州600指数は前日比1%高の334.51で終了。2008年1 月以来の高値を付けた。同指数は4営業日続伸で、この期間の上昇率 は1.9%となった。

アビバ・インベスターズで株式運用に携わるフレデリク・タッサン 氏(パリ在勤)は「2014年の経済成長率は予想を上回ると思う」とし、 「欧州の見通しについて一段と楽観的になっている。バリュエーション (株価評価)に関してチャンスは引き続き多い」と続けた。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、ストックス600指数の 株価収益率(PER、予想収益ベース)は14.1倍。これに対し、米S& P500種株価指数は15.6倍となっている。

世銀は14日公表した報告書で、今年の世界成長率を3.2%と予想。 昨年6月時点の3%見通しから引き上げた。先進国についても2%か ら2.2%に上方修正した。

15日の西欧市場では、アイスランドを除く17カ国で主要株価指数が 上昇した。

原題:Europe Stocks Rise to Six-Year High; Burberry, Automakers Climb(抜粋)

◎欧州債:スペインなど周辺国の国債が上昇-債務危機緩和との楽観で

15日の欧州債市場では、スペインなど高債務国の国債が上昇した。 昨年11月のユーロ圏貿易黒字が前月から拡大したほか、ポルトガルの証 券入札で落札利回りが過去最低を記録したことを手掛かりに、周辺国の 資産に対する安心感が高まった。

スペイン10年債利回りが2006年以来の低水準に接近したほか、ポル トガルとギリシャの国債も買われた。域内のソブリン債危機が和らぎつ つあるとの楽観の高まりが背景にある。ポルトガル10年債利回りは少な くとも10年以来の低水準を付けた。10億1000万ユーロ規模の1年物証券 入札で、平均落札利回りが09年以降で最低となった。ドイツ10年債は下 落。同国はこの日、5年債を発行した。

クレディ・アグリコルCIB(ロンドン)の債券ストラテジスト、 ピーター・チャトウェル氏は「周辺国の国債については引き続き強気 だ」とし、「今年は周辺国債のスプレッド縮小が続くとみている。依然 として買いの好機だ」と述べた。

ロンドン時間午後4時30分現在、スペイン10年債利回りは前日比5 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.77%。9日に は3.67%と、06年9月以来の低水準を記録。年初来では39bp低下して いる。同国債(表面利率4.4%、2023年10月償還)価格はこの日、0.41 上げ105.095。

ポルトガル10年債は5営業日続伸し、利回りは13bp下げ て5.16%。これは10年8月以来の低水準。同年限のギリシャ債利回りは 7bp低下の7.75%。

ポルトガルの1年物証券入札では平均落札利回りが0.869%と、09 年11月以来の低水準となった。2億4000万ユーロ相当の3カ月物証券の 落札利回りは0.495%。昨年11月20日時点は1.076%だった。

ドイツ10年債利回りは1bp上昇し1.83%。前日は1.80%まで下 げ、先月5日以来の低水準を付けた。

英国債相場は下落。英公債管理局(DMO)は16日に30年債を20億 ポンド入札する。

既発の30年債利回りは3bp上昇の3.60%。前日は3.55%と、昨 年11月20日以来の低水準となっていた。同国債(表面利率3.25%、2044 年1月償還)の価格は0.46下げ93.685。指標の10年債利回りも3bp上 げ2.86%。

原題:Spanish Bonds Rise With Portugal’s Amid Signs Debt Crisis Easing(抜粋) Pound Falls to 3-Week Low Versus Dollar on U.S. Reports, Carney (抜粋)

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