ドル上昇、米景気への警戒和らぎ買い優勢-対円で一時104円47銭

東京外国為替市場ではドルが上昇。 良好な米経済指標を受け、米国景気に先行きに対する警戒が和らぐ中、 ドルを買う動きが優勢となった。

ドルは対円で一時、1ドル=104円47銭まで上昇し、米雇用統計の 下振れをきっかけにドルが急落した10日以来の高値を更新。朝方には 104円ちょうど付近まで緩む場面も見られたが、その後は全般的にドル が買われる展開となった。午後3時39分現在は104円40銭前後。ユーロ ・ドル相場も1ユーロ=1.36ドル台後半から一時1.3628ドルまでドル高 が進み、同時刻現在は1.3637ドル前後で取引されている。

大和証券の亀岡裕次チーフ為替ストラテジストは、「基本的に米雇 用の弱さが一時的だということで、そうした認識からドルが戻し始め た」と指摘。「昨日の小売売上高もそういう見方を裏付ける要素になっ た」とし、基本的にドル・円は再び円安基調に戻っていくとの見方を示 した。

一方、ユーロ・円相場は海外時間に前週末以来の水準となる1ユー ロ=142円63銭までユーロ買い・円売りが進んだ後、この日の東京市場 では142円台半ばから前半の間をもみ合う展開となった。

米指標にらみ

米国ではこの日、地区連銀景況報告(ベージュブック)が公表され るほか、1月のニューヨーク連銀製造業景況指数や昨年12月の生産者物 価指数などが発表される。前日発表された12月の米小売売上高は前月比

0.2%増加し、事前予想(同0.1%増)を上回った。

三井住友銀行の山下えつ子チーフ・エコノミスト(ニューヨーク在 勤)は、米雇用統計は弱かったが、「他の数字を見ていると、12月にい きなり景気が悪くなったというのはあまり信憑(しんぴょう)性がな い」と指摘。もっとも、今週は米経済指標の発表が多いため、「その一 つ一つの強弱で株と為替が大きく動きやすい時間ではあると思う」と話 した。

この日はシカゴ連銀のエバンス総裁とアトランタ連銀のロックハー ト総裁の講演も予定されている。

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁は14日、月間850億ドルの 資産購入を100億ドル減額した当局の決定について、正しい方向への一 歩だと述べ、景気の進展や個人的な見通しに基づき年内に資産購入プロ グラムを終了する必要があると語った。また、ダラス連銀のフィッシャ ー総裁は、債券購入の縮小決定に「満足している」とした上で、「発表 された規模の2倍の縮小が望ましかった」と加えた。両総裁は今年の米 連邦公開市場委員会(FOMC)での議決権を有する。

オーストラリア・ニュージーランド銀行のクーン・ゴーストラテジ スト(シンガポール在勤)は、「米金融当局者は、今週これまでのとこ ろ、米雇用統計の弱い数字は一時的なものだと指摘し、量的緩和の縮小 を支持する姿勢を維持している」と指摘。「ドルは今年、順調な推移を 続けるはずだ」と語った。

--取材協力:大塚美佳、石川茉莉子、三浦和美. Editors: 崎浜秀磨, 青木勝

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