日本株は大幅反落、低調な米雇用と円高-昨年8月来の下落率

東京株式相場は大幅反落。米国の雇 用統計が低調だったほか、前日の海外時間に加速した為替の円高進行が 嫌気された。また、東京都知事選をめぐる先行き不透明感、チャートの 節目を割り込んだことも悪材料視され、投資家のリスク回避姿勢が強ま った午後に一段安となった。

TOPIXの終値は前週末比29.40ポイント(2.3%)安 の1269.08、日経平均株価は489円66銭(3.1%)安の1万5422円40銭。 両指数とも昨年8月7日以来、約5カ月ぶりの下落率を記録した。金融 や輸出関連セクターを中心に、東証1部33業種は全て安い。

しんきんアセットマネジメント投信運用部の藤本洋主任ファンドマ ネジャーは、「昨年末にかけての相場上昇は意外感があった。力ずくで 上げた分、反動が出やすくなっている」と指摘した。米雇用統計の低調 や円高に加え、都知事選をめぐり、脱原発を掲げる元首相の細川護熙、 小泉純一郎両氏の連携が伝わり、「安倍政権の政策運営に逆風との印象 から、先物に仕掛け的な売りが入った可能性もある」と言う。

米労働省が10日に発表した昨年12月の雇用統計によると、非農業部 門雇用者数は前月比7万4000人の増加と、2年11カ月ぶりの低い伸びと なった。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値は19 万7000人増。失業率は08年10月以来の低水準となる6.7%に低下した。 東洋証券の大塚竜太ストラテジストは、「失業率の低下も労働参加率の 落ち込みが主因で、全体的に中身が良くない」と見ていた。

米金融緩和の縮小ペースが加速するとの見方が後退し、13日のニュ ーヨーク為替市場では1ドル=102円台後半まで円高・ドル安が加速。 円はユーロに対しても140円50銭まで円高が進んだ。10日の東京株式市 場終了時は1ドル=104円97銭、1ユーロ=142円93銭近辺だった。

一時下げ500円超、元首相が都知事選で連携

3連休明けの日本株は、米景気の先行き不透明感に加え、為替の円 高進行もマイナス材料となり、取引開始直後から国内経済、企業業績へ の悪影響を懸念する売りが幅広い業種、銘柄に出た。このほか、小泉元 首相が14日、東京都知事選への立候補を表明した細川元首相を支援する 考えを記者団に表明した、と共同通信などが午後に報道。小泉氏は、 「原発の問題で共感できる。積極的に支援する」と述べたという。

日経平均は午後の取引で下げ幅を拡大し、一時500円以上安くなっ た。水戸証券の須田恭通投資情報部長は、「25日移動平均線を下回って きたほか、均衡表の基準線も昨年11月以降で初めて割り込んだことも影 響した」と指摘。下値支持線とされる水準を割れ、「チャートやテクニ カル指標を投資判断の材料とする投資家からの売りが膨らみ、相場の下 げに拍車が掛かった」としている。

東証33業種の下落率上位は証券・商品先物取引、その他金融、保 険、電気・ガス、その他製品、海運、不動産、ガラス・土石製品、金属 製品、機械など。売買代金上位ではソフトバンク、トヨタ自動車、マツ ダ、ファーストリテイリング、三菱UFJフィナンシャル・グループ、 野村ホールディングス、シャープ、ホンダ、任天堂、ヤフーが安い。一 方、親会社が米ビームを買収することで合意したサントリー食品インタ ーナショナル、カナダで初の大型LNGプラントの新設プロジェクトを 受注した日揮は逆行して小高い。

東証1部の売買高は30億1763万株、売買代金は2兆8619億円。下落 銘柄数は1537に対し、上昇は194にとどまった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE