債券は大幅高、米債高・株安で先物1カ月ぶり高値-米雇用統計下振れ

債券相場は大幅高。昨年12月の米雇 用統計が市場予想を下回ったことをきっかけにした米国での債券高・株 安の流れを引き継いだ。先物中心限月は約1カ月ぶりの高値を付けた。

東京先物市場で中心限月の2014年3月物は朝方から買いが先行。前 週末比37銭高の144円19銭で取引を始めた後も底堅く推移した。午後に 国内株価が下落幅をさらに拡大する中では、60銭高の144円42銭まで上 昇し、中心限月としては昨年12月10日以来の高値を付けた。結局、52銭 高の144円34銭と3週間ぶりに144円台で引けた。

三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、この日の相場に ついて、前週末に発表された12月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が 7万4000人増と市場予想を大幅に下回ったことを契機に、日米株安とな り、債券買いが優勢になったと説明した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物332回債利回りは前 週末比3ベーシスポイント(bp)低い0.665%で取引を開始。しばらく は同水準で推移したが、午後に入って徐々に水準を切り下げ、昨年12月 18日以来となる0.65%を付けた。

新発5年物116回債利回りは2bp低い0.195%で始まった後、いった ん0.2%まで低下幅を若干縮めた。午後に入ってからは、買いが再び優 勢となり、昨年12月12日以来の低水準となる0.19%を付ける場面があっ た。新発20年物147回債利回りは昨年12月6日以来の低水準1.5%、新発 30年物41回債利回りは昨年12月5日以来の低水準1.66%をそれぞれ付け た。

岡三アセットマネジメントの山田聡債券運用部長は、「12月の米雇 用増は事前予想から下振れし、米国で株高、金利上昇に巻き戻しの動き が出た。国内債も雇用統計発表前の売り持ち高をアンワインド(解消) する動きとなった」と指摘した。一方、「米雇用統計の悪化でさすがに 買いが膨らんだが、10年債利回り0.6%台後半が心地の良い水準」とも 語り、日米債券は買い戻し中心で金利低下の持続性には疑問を呈した。

この日の国内株式市場は全面安の展開。日経平均株価は一時500円 を超える大幅安となった。

前日の米国債相場は上昇。米10年国債利回りは前週末比3bp低下 の2.83%程度。一時2.82%程度と約1カ月ぶりの低水準を付けた。一 方、 米国株は下落。S&P500種株価指数は前週末比1.3%安の1819.20と、 昨年12月20日以来の安値。過去2カ月で最大の下げとなった。

三井住友銀の宇野氏は、米雇用統計について、「米量的緩和縮小を 続けていける数字だが、2月7日発表の1月分の米雇用統計も寒波の影 響がある。 20万人増に戻る保証はないので、1月の米連邦公開市場委 員会(FOMC)で緩和縮小を続けるか、二の足を踏む感じで難しい状 況。緩和縮小を1回飛ばした方が良いのではないか。他の指標の出方に よるだろう」と語った。

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