1月14日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:円が対ドルで4週間ぶり大幅安、日本の経常赤字拡大で

ニューヨーク外国為替市場では円が対ドルで4週間ぶりの大幅安。 昨年11月の日本の経常赤字が同月としては過去最大に膨れたことが円売 りを誘った。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は4日ぶりに上昇。12月の米小売売上高が予想を上回る伸びを 示したことがドル買い材料となった。

BNPパリバの通貨ストラテジスト、バシーリ・セレブリアコフ氏 (ニューヨーク在勤)は「皆が対円でドルの買い持ちにしたがってい る。日本の経済指標の影響で押し目ではドル買いが入っている」と指 摘。「米小売売上高を受け、12月の雇用者数の鈍い伸びは景気のソフト パッチ(一時的な軟化局面)ではなく、偶発的なことだったとの見方が 強まっている」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルで1.2%安の1ドル =104円22銭。一時は1.3%下落し、12月18日以来の大幅安となった。対 ユーロでは1.2%下落し1ユーロ=142円56銭。ドルは対ユーロで1ユー ロ=1.3679ドル。

ドル指数は0.4%上昇の1025.22。前日までの3営業日で0.7%下げ ていた。

米小売売上高

12月の小売売上高は、季節調整済みで前月比0.2%増加した。ブル ームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は前月 比0.1%増加だった。前月は0.4%増と、速報値の0.7%増から下方修正 された。

みずほフィナンシャルグループの米為替セールス責任者、ファビア ン・エリアソン氏は「小売売上高はそれほど良い内容ではないが、市場 はあまり気にしていないようだ」と指摘。「日本の経常収支には引き続 き注目すべきだ」と続けた。

財務省が14日発表した国際収支(11月速報)によると、経常収支 は5928億円の赤字と11月としては過去最大。

円は金融危機の際には上昇する傾向がある。日本の経常収支が少な くとも1985年以降、年間では黒字になっており、海外資金への依存度が 小さいことが影響している。

ファロス・トレーディング(コネティカット州スタンフォード)の 調査責任者、ダン・ドロー氏は電話インタビューで、「日本の経済指標 が対円でのドルの支援材料となり、その流れが続いている。日本の経常 収支は赤字が続き、円にとってマイナスのフローになっている」と述べ た。

ドル建て債を買い越し

日本の財務省によると、国内投資家は11月に1兆4800億円のドル建 て債を買い越した。5カ月連続の買い越しは2010年10月以降で最長。

米10年債利回りは日本国債10年物利回りを2.21ポイント上回ってお り、12月24日に付けた2.30ポイント(終値ベースで2011年2月以降で最 大)に近づいている。

原題:Yen Snaps 3-Day Rally as Japan’s Current-Account Deficit Widens(抜粋)

◎米国株:S&P500種が年初来で最大の上げ-小売売上高に反応

米株式相場は反発。S&P500種株価指数は今年に入り最大の上げ となった。小売売上高が予想を上回る伸びとなったことが好感された。 また企業の合併・買収(M&A)の動きを受け、経済に対する信頼感も 高まった。

インテルやジェイビル・サーキットなどテクノロジー関連が高い。 投資判断の引き上げが好感された。グーグルも上昇。同社はデジタル温 度調節器メーカーのネスト・ラボを現金32億ドルで買収することで合意 した。タイム・ワーナー・ケーブルも上昇。同社はチャーター・コミュ ニケーションズからの買収提案を拒否した。四半期決算を発表したJP モルガン・チェースとウェルズ・ファーゴはほぼ変わらずだった。

S&P500種株価指数は前日比1.1%高の1838.88と、昨年12月18日 以降で最大の上げ。ダウ工業株30種平均は115.92ドル(0.7%)上昇 し16373.86ドル。

バラック・ヤード・アドバイザーズの創業者マーティン・レクラー ク氏は「株式市場のサイクルの中で、良いニュースが良いニュースとし て捉え続けられるような段階にあるのだろう」とし、「これまでの非常 に大きな動きを見ると、アニマルスピリット(野心的意欲)の復活は続 いているといえるようだ」と続けた。

S&P500種は前日1.3%下落と、昨年11月以降で最大の下げとなっ た。2013年に過去最高値に上昇したことで、高値警戒感が強まった。 S&P500種は年初から前日までの段階で1.6%下落と、09年以来で最悪 のスタートとなっている。

企業決算

ブルームバーグがまとめたデータによると、S&P500種指数の株 価収益率(PER、予想ベース)は15.6倍と、過去5年間の平均値14.1 倍を上回っている。13年は、09年末以来の高水準で終了した。

この日はウェルズ・ファーゴやJPモルガン・チェースなどが決算 を発表した。今週はバンク・オブ・アメリカ(BOA)やシティグルー プ、ゴールドマン・サックスの決算発表もある。ブルームバーグがまと めたアナリスト調査では、S&P500種構成銘柄は第4四半期に利益が 平均で4.9%増、売上高は1.8%増が見込まれている。

ブランディワイン・グローバル・インベストメント・マネジメント のマネジングディレクター兼ポートフォリオマネジャー、パトリック・ ケイザー氏は「向こう2、3週間は企業決算が相場の主な材料になるだ ろう」と述べた。

小売売上高

米商務省の発表によると、12月の小売売上高(速報値)は、季節調 整済みで前月比0.2%増加した。ブルームバーグ・ニュースがまとめた エコノミスト予想の中央値は前月比0.1%増加だった。前月は0.4%増 と、速報値の0.7%増から下方修正された。自動車を除く小売売上高 は0.7%増と、2月以来約1年ぶりの高い伸びとなった。

S&P500種の業種別10指数は全て上昇。景気敏感株で構成するモ ルガン・スタンレー・シクリカル指数は1.4%上げた。前日は1.4%下げ ていた。ダウ輸送株平均は1.3%高と10月16日以降で最大の上げ。

インテルは4%高の26.51ドル。ダウ平均で値上がり率トップとな った。JPモルガン・チェースのアナリスト、クリストファー・デーン リー氏はインテルの投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエイ ト」に引き上げた。

アップル向けの電子部品などを製造するジェイビル・サーキット は7.8%上げて17.89ドル。ゴールドマン・サックスはジェイビルの投資 判断を「ニュートラル」から「買い」に引き上げた。

グーグルは2.4%高の1149.40ドルと上場来高値。タイム・ワーナ ー・ケーブルは2.7%高の136ドルだった。

原題:S&P 500 Has Year’s Biggest Gain on Retail Sales, Merger Activity(抜粋)

◎米国債:下落、フィラデルフィア連銀総裁が明るい経済見通し

14日の米国債相場は4日ぶりに下落。フィラデルフィア連銀のプロ ッサー総裁が経済の「基盤は強固」と述べ、資産購入額の縮小につい て、正しい方向への一歩と指摘したことが影響した。

12月の米小売売上高が予想以上の伸びを示すと、利回りは上昇し た。2年債と10年債の利回り差は拡大。先週発表された12月の米雇用統 計では雇用者の増加幅が2011年1月以来の低水準だったが、プロッサー 総裁は労働市場は予想よりも良好だと述べた。1カ月物Tビル(財務省 短期証券)のレートはこの日もマイナスだった。入札規模の縮小が響い た。

BTIGのチーフ・グローバル・ストラテジスト、ダン・グリーン ハウス氏は「この日の統計は、先週発表された雇用統計の落ち込みが一 時的なものだったとの見方を支える新たな証拠だ」と述べ、「一つの統 計だけで方向が変わることはないが、小売売上高統計は良いに越したこ とはない」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇の2.87%。同年債(表面利率2.75%、2023年11月 償還)価格は3/8下げて98 31/32。

米国債の見通し

米銀大手JPモルガン・チェースが顧客を対象に調査した13日まで の1週間の米国債投資家心理指数によると、米国債のネットロングが2 ポイントだった。前週は2ポイントのネットショート。ネットロング は11月25日以来で初めてだった。

上昇を見込んだのは全体の19%、前週の13%から上昇した。下落予 想は17%と、前週の15%から上昇した。変わらずは64%と、前週の72% から縮小した。

ブルームバーグ世界債券指数によると、米国債リターンは年初から 1%。昨年は3.4%のマイナスだった。ブルームバーグがまとめた60人 以上の予想によると、10年債利回りは年末までに3.43%に上昇すると見 込まれている。

2年債と10年債の利回り格差は249bp。前日は247bpをつけた。 イールドカーブのスティープ化は投資家が経済成長の加速を見込んでい ることを示唆する傾向がある。

金融当局者の発言

今年の米連邦公開市場委員会(FOMC)で議決権を有するプロッ サー総裁は、2014年後半までの資産購入終了が望ましいが「最初の一歩 を踏み出したことには満足している」と述べた。

またダラス連銀のフィッシャー総裁は、毎月850億ドルのペースで 実施していた債券購入を縮小させた昨年12月の決定に「満足している」 とした上で、「発表された規模の2倍の縮小が望ましかった」と加え た。

米商務省の発表によると、12月の小売売上高(速報値)は、季節調 整済みで前月比0.2%増加した。ブルームバーグ・ニュースがまとめた エコノミスト予想の中央値は前月比0.1%増加だった。前月は0.4%増 と、速報値から下方修正された。

RBCキャピタル・マーケッツの米国担当チーフエコノミスト、ト ム・ポーセリ氏(ニューヨーク在勤)は「小売りの伸びに驚いたが、前 月は下方修正されている」と話した。

原題:Treasuries Drop as Fed’s Plosser Says Economic Outlook Positive(抜粋)

◎NY金:反落、ドル上昇で代替需要後退-米小売売上高が予想上回る

ニューヨーク金先物相場は4営業日ぶりに下落。ドルが持ち直したのに 伴い、代替投資としての金買いが後退した。昨年12月の米小売売上高が 市場予想を上回る伸びとなったことを背景に、ドルは主要10通貨のバス ケットに対して一時0.4%上昇した。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)のヘ ッドディーラー、フランク・マギー氏は電話インタビューで、「ドルの 強さと米景気改善の兆しを背景に、金買いが手控えられている」と指 摘。「金に投資し続ける理由はないとの声が多い」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物2 月限は前日比0.5%安の1オンス=1245.40ドルで終了した。

原題:Gold Falls as Dollar Rises After U.S. Retail Sales Top Forecasts(抜粋)

◎NY原油:上昇、米小売売上高が予想以上の増加

14日のニューヨーク原油先物相場は上昇。米小売売上高が予想以上 に増加したほか、今週発表される原油在庫が7週連続で減少するとの予 測が背景にある。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ(マ サチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は、「小 売売上高は良好だった。相場は強気モードにある」と述べ、「相場はし ばらく下げていたが、今日になって買い手が戻ってきた。15日の在庫統 計で相場がどう反応するかが大きな試金石だ」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前日 比79セント(0.86%)高の1バレル=92.59ドルで終了。

原題:WTI Crude Advances as U.S. Retail Sales Climb More Than Forecast(抜粋)

◎欧州株:小高い、終了間際に一時の下げ消す-公益事業株に買い

14日の欧州株式相場は小高い。ドイツのRWEが公益事業株の上げ を主導し、指標のストックス欧州600指数は終了間際に一時の下げを消 した。

RWEは5%上昇。2011年の福島第一原子力発電所事故をきっかけ に同社のビブリスにある原発が稼働停止に追い込まれたことについて、 ドイツの裁判所が違法との判断を下したことが手掛かり。一方、医薬品 卸売りの独セレシオは4.4%下落。同社買収を目指していた米同業マッ ケンソンが、取引完了に十分な支持を株主から得られなかった。ポルト ガルの小売り大手、ジェロニモ・マルティンスは2.8%安。同社最大の 市場ポーランドでの売り上げの伸び鈍化が嫌気された。

ストックス欧州600指数は前日比0.2%高の331.23で終了。前日 に2008年5月以来の高値で取引を終えたことから、バリュエーション (株価評価)への懸念が高まり、一時は1%下げた。同指数の株価収益 率(PER、予想収益ベース)は前日終値ベースで13.9倍となった。

KBLリシュリュー・ジェスティオン(パリ)の最高投資責任者 (CIO)を務めるナタリー・マルタンペルラ氏は、「欧州株式相場の リスクは、相場を割高にした上昇に見合う利益の伸びがなかった場合 だ」とし、「2014年に企業は利益で結果を示す必要があるが、8-10% の利益の伸びを期待するのでさえ楽観的過ぎると思う」と語った。

14日の西欧市場では、18カ国中12カ国で主要株価指数が下落。英 FTSE100指数は0.1%上昇。仏CAC40指数と独DAX指数はそれぞ れ0.3%上げた。

原題:European Stocks Erase Slide as RWE Rises on German Court Ruling(抜粋)

◎欧州債:ドイツ2年債が4日ぶり下落-ノボトニー氏の発言に反応

14日の欧州債市場では、ドイツ2年債が4営業日ぶりに下落。景気 てこ入れで金融政策上の行動を起こす差し迫った必要性はないと、欧州 中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのノボトニー・オーストリア中 銀総裁が発言したことが手掛かり。

ドイツ2年債利回りは前日付けた1カ月ぶりの低水準から上昇。ノ ボトニー総裁はユーロ圏経済が「上振れ」する可能性があると語った。 ベルギー10年債は3営業日続伸。同国は銀行団を通じて国債を発行し た。ドイツが期間10年のインフレ連動債9億500万ユーロ相当の入札を 実施したほか、オランダは3年債を35億ユーロ発行した。

ダンスケ銀行のアナリスト、オーウェン・カラン氏(ダブリン在 勤)は「やや様子見の状況にある」とし、「ノボトニー総裁はタカ派 で、11月の利下げ発表の直前にも政策金利引き下げの可能性はないと示 唆したことで知られているので、市場は発言をうのみにしてはいない。 利回りを多少押し上げる影響は出ている」と語った。

ロンドン時間午後5時現在、ドイツ2年債利回りは前日比2ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し0.20%。前日には0.17%ま で下げ、先月5日以来の低水準となった。同国債(表面利率ゼ ロ%、2015年12月償還)価格はこの日、0.04下げ99.615。

ドイツ国債の指標である10年債利回りは1.81%で、前日からほぼ変 わらず。ベルギー10年債利回りは3bp下げ2.44%となった。

英国債相場は前日からほぼ変わらずで、10年債利回りは2.83%。先 月3日以来の低水準となる2.82%まで下げる場面もあった。同国債(表 面利率2.25%、2023年9月償還)価格は95.13。

原題:German Two-Year Notes Decline as Nowotny Says Upside to Growth(抜粋) Pound Rises as Inflation at BOE Target Boosts Recovery Optimism (抜粋)

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