1月13日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドルが102円台後半に下落、米緩和継続の観測で

ニューヨーク外国為替市場ではドルが対円で下落。3週間ぶりの安 値を付けた。14日発表の米小売売上高の伸びが鈍化すると予想されてお り、金融緩和の縮小ペースが加速するとの見方が弱まった。

主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポ ット指数は3営業日連続で低下。10日発表の12月の雇用統計で非農業部 門雇用者数が予想を大きく下回る伸びにとどまったことが、引き続きド ル売りを誘った。

インタラクティブ・ブローカーズ(コネティカット州グリニッチ) の主任市場アナリスト、アンドルー・ウィルキンソン氏は「弱い経済指 標が時々発表されるが、米国の経済成長を疑うには程遠い。長期的には 対円でのドルは110円に上昇するだろう。全体的な見通しは全く変わっ ておらず、持ち高が一方に偏り過ぎただけだ」と語った。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で1.1%安の1ドル =103円ちょうど。一時は102円86銭と、12月18日以来の安値まで下落し た。対ユーロではほぼ変わらずの1ユーロ=1.3671ドル。円は対ユーロ で1.1%上昇し1ユーロ=140円81銭。一時は12月6日以来の高値とな る140円50銭を付けた。

豪ドルは主要16通貨の大半に対して上昇。オーストラリアの住宅ロ ーン認可が11月に予想を上回る伸びを示したことが買い材料。

ドル指数

ドル・スポット指数は0.3%低下の1021.18。前週末には0.4%安 と、昨年10月22日以来の大幅な低下となった。

ウエストパック銀行の北半球通貨担当チーフストラテジスト、リチ ャード・フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「小売売上高が弱い 内容になることを懸念している。そうなれば、対円でのドルは短期的に さらに下げるリスクがある」と指摘。「米金融当局は1月に再び緩和策 を縮小するとなお考えているが、相場の動向は市場がその見方に懐疑的 になっていることを示唆している」と続けた。

アトランタ連銀のロックハート総裁は12月の緩和縮小決定につい て、米雇用情勢の進展を認識し、見通しに対する信頼感の改善を反映し ていると述べた。

同総裁はアトランタで講演し、「今年一年を通じた同様の縮小ステ ップを支持する」と語った。

総裁発言続く

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁とダラス連銀のフィッシャ ー総裁が14日に発言する。両総裁とも今年の連邦公開市場委員会 (FOMC)で議決権を保有している。

ブルームバーグが10日に実施したエコノミスト調査の予想中央値で は、FOMCは今後6回の会合で100億ドルずつ資産購入を縮小し、最 後の12月の会合で終了するとみられている。

ブルームバーグ調査によると、12月の小売売上高は前月比0.1%増 と、11月の0.7%増から鈍化すると予想されている。

ハンス・レデカー氏らモルガン・スタンレーのアナリストは顧客向 けリポートで、雇用統計について「景気動向の重大なシフトというより も、長期的な米成長トレンドの中での短期的な落ち込みにすぎない」と 述べ、「ドルは今後1週間は売られるが、たいていの場合、押し目では 買いを入れるだろう」と続けた。

原題:Dollar Hits Lowest in 3 Weeks as Sales Forecast Damps Taper Bets(抜粋)

◎米国株:過去2カ月で最大の下げ-高値警戒感が台頭

米株式相場は下落。S&P500種株価指数はここ2カ月で最大の下 げとなった。主要株価指数が2013年に過去最高値に上昇したことで、高 値警戒感が強まった。

マイクロソフトやナイキ、ウォルト・ディズニーが大きく下落。 S&P500種の業種別10指数は全て下げた。カナダのヨガウエア販売会 社ルルレモン・アスレティカは大幅安。利益と売上高の予想を引き下げ たことが嫌気された。インターセプト・ファーマシューティカルズも急 落。同社株は先週、6倍に上昇した。一方でビームは大幅高。サントリ ーホールディングスはビームを総額160億ドルで買収することで合意し た。

S&P500種株価指数は前週末比1.3%安の1819.20と、昨年12月20 日以来の安値。ブルームバーグのデータによれば全構成銘柄中、464銘 柄程度が下げた。この下落銘柄数は8月27日以降で最多。ダウ工業株30 種平均は179.11ドル(1.1%)下げて16257.94ドル。ダウ平均の下落率 は9月以降で最大。

RWベアードのチーフ投資ストラテジスト、ブルース・ビトルズ氏 は「センチメントは極めて楽観的で、これは株式にとってネガティブ だ」と分析。「株式は買われ過ぎ、また過信された状態で新年入りし た。それが消化されるまでは、このレンジでの推移が続く可能性が高 い」と述べた。

S&P500種は今年に入りこれまでに1.58%下落。昨年は過去最高 値を更新して終えた。年間上昇率は30%と、1997年以降で最大の上げだ った。

「非常に高い」バリュエーション

ゴールドマン・サックスのアナリストらは今月10日付のリポート で、S&P500種のバリュエーションについて「ほぼあらゆる基準から 見て非常に高い」と指摘。株価収益率の一段の上昇は厳しいとの見方を 示した。

ブルームバーグがまとめたデータによると、S&P500種指数の株 価収益率(PER、予想ベース)は15.4倍と、過去5年間の平均 値14.11倍を上回っている。13年は、09年末以来の高水準で終了した。

ゴールドマンの米国株担当チーフストラテジスト、デービッド・コ スティン氏(ニューヨーク在勤)は「相場を考える上で重要なのは利益 の水準と株価収益率だ」とし、「これらが今年の相場水準を動かす基本 的な要素だ」と続けた。

S&P500種の構成銘柄では今週、JPモルガン・チェースやバン ク・オブ・アメリカ(BOA)、ゴールドマン・サックス、シティグル ープなど29社が四半期決算を発表する。ブルームバーグがまとめたアナ リスト調査では、S&P500種構成銘柄は第4四半期に利益が平均 で4.9%増、売上高は1.8%増が見込まれている。

量的緩和縮小

米アトランタ連銀のロックハート総裁はこの日の講演で、米経済の 「足取りはしっかり」しており、量的緩和縮小の継続を支持する姿勢を 示した。これに反応し、株価は下げを拡大した。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 (VIX)は9.4%上昇し13.28。ここ1カ月で最大の上昇となった。

景気敏感株で構成するモルガン・スタンレー・シクリカル指数とダ ウ輸送株平均はともに1.4%下落。マイクロソフトは2.9%安の34.98ド ル。ディズニーは2.8%安の73.27ドルと、ダウ平均で最大の値下がり 率。ナイキは2.3%下落の75.18ドル。

S&P500種の業種別10指数は全て下落。特に選択的消費関連およ びエネルギーの指数の下げが目立った。

ルルレモンは17%安の49.70ドルと、2年ぶり安値。同社は第4四 半期(13年11月-14年1月)の売上高および利益予想を下方修正した。

インターセプトは18%安の364.36ドル。

ビームは25%高の83.42ドルと、上場来高値に上昇。サントリー は、ウイスキーの「メーカーズマーク」などのブランドを獲得し、海外 での成長加速を目指す。

原題:S&P 500 Falls Most Since November Amid Concern Over Valuations(抜粋)

◎米国債:10年債利回りは1カ月ぶり低水準-小売り統計控え

13日の米国債は上昇。10年債利回りは1カ月ぶりの低水準をつけ た。今週は12月の小売売上高と消費者物価指数(CPI)が発表され る。エコノミストの間では小売売上高の伸びは前月から減速し、インフ レは抑制されているとみられている。

2年債と10年債の利回り格差は11月以来の最小に縮小した。投資家 の経済成長見通しが後退した。10日に発表された米雇用統計で雇用者の 増加が2011年1月以来の小幅にとどまったことから、その日の利回りは 昨年9月以来で最も下げた。12月の米財政収支は12月としては過去最大 の黒字となった。給与税の増加やファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)お よびフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)からの返済、失業率の低 下が財政改善に寄与した。1カ月物Tビル(財務省短期証券)のレート はこの日マイナスだった。

ニューエッジUSAのデリバティブ部門マネジングディレクター、 アーサー・バース氏は「米金融当局の今後の方向性を見極めるには来月 の統計が重要だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは3ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)低下して2.83%。一時は2.82%と、12 月11日以来の低水準を付けた。10年債(表面利率2.75%、償還期限2023 年11月)価格は99 11/32。

この日1カ月物Tビルレートはマイナス0.0051%。12月30日以来の 最低だった。4週間物や3カ月物Tビルの入札規模が縮小されたことが 影響し、償還期限の短い国債に需要が集まった。

2年債と10年債の利回り格差は246bpと、終値ベースで11月29日 以来の最小に縮小した。

トータル・リターン・ファンド

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) で世界最大の債券ファンドを運用するビル・グロース氏は、昨年12月に 旗艦ファンド「トータル・リターン・ファンド」で米国債など米政府関 連債の組み入れ比率を引き上げた。

PIMCOのウェブサイトに掲載されたデータによると、2370億ド ル規模の同ファンドで、米国債など米政府関連債の比率は45%に上昇。 前月は37%だった。住宅ローン関連証券は35%と、前月の34%を上回っ た。

米労働省が10日に発表した12月の雇用統計によると、非農業部門雇 用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比7万4000人の増加。ブル ームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は19万7000 人増だった。前月は24万1000人増(速報値20万3000人増)に上方修正さ れた。

家計調査に基づく失業率は08年10月以来の低水準となる6.7%に低 下した。労働参加率の低下が影響した。

弱い雇用統計は予想外

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト、 ガイ・リーバス氏は、「弱い内容の雇用統計は予想外だった。それが債 券市場での利回り低下につながった」と述べ、「これがトレンドになる のか、一時的な変動なのか今の時点では不明だ」と続けた。

アトランタ連銀のロックハート総裁は12月の米連邦公開市場委員 会(FOMC)で債券購入額を100億ドル縮小した決定について、米雇用 情勢の進展を認識し、見通しに対する信頼感の改善を反映していると述 べた。同総裁はアトランタで講演。事前に配布された原稿によると、 「今年一年を通じた同様の縮小ステップを支持する」と話した。

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁とダラス連銀のフィッシャ ー総裁はいずれも14日に講演する。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想による と、12月の米小売売上高は前月比で0.1%増と、前月の0.7%増から減速 が見込まれている。アナリストを対象にした別調査ではCPIは前年比 で1.5%上昇が予想されている。過去10年間の平均値は2.4%上昇となっ ている。

原題:U.S. 10-Year Note Yields Reach 1-Month Low Before Retail Sales(抜粋)

◎NY金:続伸、1カ月ぶり高値-アジアの需要や米雇用統計で

ニューヨーク金先物相場は続伸。1カ月ぶりの高値となった。アジ アで延べ棒やコインの需要が増加したことが手掛かり。米雇用の伸びが 市場予想を下回ったことを受けて、金融当局が緩和縮小ペースを緩める との観測も広がった。

貴金属関連の調査などを手掛けるキトコ・メタルズ(モントリオー ル)の世界取引担当ディレクター、ピーター・ハグ氏はリポートで、 「トレーダーらは引き続き先週末の雇用統計を消化している。同統計に より、導入したばかりの緩和縮小プログラムの減速を当局が余儀なくさ れる可能性が出てきた」と指摘。「アジアの金現物市場では近く需要が 改善する可能性がある」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物2 月限は前週末比0.3%高の1オンス=1251.10ドルで終了。一時 は1255.30ドルと、中心限月としては昨年12月12日以来の高値をつけ た。

原題:Gold Advances to One-Month High on Asian Demand, U.S. Jobs Data(抜粋)

◎NY原油:下落、イランの核プログラム合意で供給増加を警戒

ニューヨーク原油先物相場は下落。イランが1月20日から核開発プ ログラム制限の合意を履行する計画が明らかになり、石油輸出国機構 (OPEC)で5番目の産油国である同国への経済制裁が一部解除され ることになった。

みずほセキュリティーズUSA(ニューヨーク)の先物部門ディレ クター、ボブ・ヨーガー氏は「すでに十分にある供給にイラン産原油が 加わるということは、生産側にとっては問題となり得る」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前営業 日比92セント(0.99%)安の1バレル=91.80ドルで終了。年初から は6.7%の値下がり。

原題:Crude Falls as Iran Deal Raises Prospect of More Global Output(抜粋)

◎欧州株:続伸-銀行株高い、バーゼル委が債務制限ルール緩和

13日の欧州株式市場では、ストックス欧州600指数が続伸した。バ ーゼル銀行監督委員会が銀行の債務を制限する措置の緩和を決めたこと が好感された。

銀行株指数は2011年4月以来の高値を付けた。スイスのUBS は3.1%上昇。当局による資本積み増し要請に対応するため同行が投資 銀行事業をスピンオフするとの憶測について、セルジオ・エルモッティ 最高経営責任者(CEO)が否定した。銀行間取引の仲介業最大手、 ICAPは1.1%下落。同銘柄の投資判断をゴールドマン・サックス・ グループが引き下げた。

ストックス欧州600指数は前週末比0.2%高の330.72で終了。先週 は0.7%上げていた。

ライファイゼン・キャピタル・マネジメント(ウィーン)の株式部 門責任者、ヘルベルト・ペルス氏は電話インタビューで、「銀行はバー ゼル委の決定を手掛かりに買われた。一部投資家らは銀行の保有資産を めぐるリスクが低くなるとみている」と述べた上で、「だが、全体的に は米国からの企業ニュースを待ち構えている状況にある」と続けた。

この日の西欧市場では18カ国中15カ国で主要株価指数が上昇。独 DAX指数は0.4%高、英FTSE100指数と仏CAC40指数はそれぞ れ0.3%上げた。

原題:European Stocks Advance Second Day as Banks Rise on Basel Easing(抜粋)

◎欧州債:イタリア10年債続伸、順調な入札で-英独債も上げる

13日の欧州債市場ではイタリア国債が続伸。同国がこの日の入札 で、1営業日としては2011年5月以降で最大の資金を調達したことが手 掛かり。

イタリア2年債は4営業日ぶりに上昇。3年債入札では落札利回り が過去最低となった。ドイツ国債は続伸し、10年債利回りが4週間ぶり の低水準に並んだ。欧州債務危機が和らぎつつあるとの楽観から、スペ インからギリシャなど周辺国の国債が今年に入り上昇している。

ウニクレディト(ミラノ)のシニア債券ストラテジスト、ルカ・カ ツラーニ氏は発行規模に言及し「入札は順調だった」とし、「今年の周 辺国債の中期的トレンドはスプレッドの一段の縮小だろう」と語った。

ロンドン時間午後4時20分現在、イタリア10年債利回りは前週末比 2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.90%。9日に は3.83%まで下げ、昨年5月9日以降の最低となった。同国債(表面利 率4.5%、2024年3月償還)価格はこの日、0.17上げ105.32。

2年債利回りは1bp低下し1.01%。前週末までの3営業日で2b p上げていた。

イタリア政府によるこの日の長期債を含めた国債発行額は計82億ユ ーロ。3年債の平均落札利回りは1.51%と、昨年11月13日の前回入札時 の1.79%を下回った。

ドイツ10年債利回りは3bp下げ1.82%と、先月16日以来の低水準 に並んだ。先週は週間ベースで10bp低下していた。

英国債相場は上昇し、10年債利回りは前週末比4bp下げ2.83% と、先月3日以降の最低となった。同国債(表面利率2.25%、2023年9 月償還)価格は0.355上げ95.14.

原題:Italian Bonds Gain After Nation Sells Most Debt Since May 2011(抜粋) Pound Weakens for Third Day Versus Euro as Surprise Index Falls (抜粋)

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