米タイム・ワーナー・ケーブル、チャーターの買収案を拒否

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米ケーブルテレビ(CATV)会社 タイム・ワーナー・ケーブル(TWC)は米インターネット通信サービ ス会社チャーター・コミュニケーションズが提示した610億ドル(約6 兆3000億円)強での買収提案を拒否した。買収候補企業の同意がない合 併・買収(M&A)案件としては2008年以来最大規模となる提案をはね つけた形だ。

TWCのロブ・マーカス最高経営責任者(CEO)は13日のインタ ビューで、1株132.50ドルは「低い提示額」だと述べた。チャーターに よれば、買収案は1株当たり現金約83ドルと、チャーター株約49.50ド ル相当だった。債務を除いた支払額は約373億ドル。

資産家ジョン・マローン氏が後ろ盾となっているチャーターは TWCの買収を通じて38州で約2000万人の顧客を抱えるテレビとインタ ーネット、電話のサービスプロバイダーを目指している。仮に合併に至 れば、コムキャストとディレクTVに次ぐ顧客数3位の米有料放送事業 者となり、シナジー効果によりコスト削減が期待できるほか、番組編成 の交渉でも一段と有利になる見込み。

チャーターのトム・ラトリッジCEOは13日の別のインタビュー で、「われわれはまだ真剣な回答を受け取っていない」とし、「当社は TWCの経営陣に説明し、この提案への関与を促すことを目指した。し かし彼らはそうしなかったため、この取引がプラスになる理由を株主に 説明し、経営陣と取締役会が株主利益に配慮するよう、株主からの働き 掛けを期待している」と語っていた。

1株160ドル

チャーターは13日、TWCのマーカスCEOに書簡を送付し、この 買収案がTWC株主に利益をもたらす理由を説明した。ラトリッジ CEOは昨年12月後半にTWCに買収を提案したと述べている。

TWCは13日の発表資料で、同社取締役会がチャーターの提案は 「極めて不十分だ」として拒否したことを明らかにした。マーカス CEOは1株当たり現金100ドルとチャーター普通株60ドル相当の計160 ドルという条件であれば、チャーターとの交渉を拒否しないと語った。

マーカスCEOはインタビューで、「われわれは自分の家を売りに 出していないのに、誰かがドアをノックして低価格の提案をしたという のがこれまでの状況だ」と発言。「彼らは割安価格で優良資産を得よう としている。これは実現しないだろう」と指摘した。

スタイフェル・ニコラウスのアナリスト、クリストファー・キング 氏は顧客向けリポートで、TWCは恐らく1株当たり約150ドル未満の 提示額では受け入れないだろうと語った。

13日の米株式市場時間外取引で、TWCの株価は一時1.8%高 の134.75ドルを付け、時価総額は380億ドルに膨らんだ。同社株は CATV業界再編の憶測再燃を受け、昨年6月から約40%上昇してい る。

原題:Time Warner Cable Rejects Charter’s $61 Billion Takeover Offer(抜粋)

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