米国債:上昇、10年債利回り1カ月ぶり低水準-小売り統計前

13日の米国債は上昇。10年債利回り は1カ月ぶりの低水準をつけた。今週は12月の小売売上高と消費者物価 指数(CPI)が発表される。エコノミストの間では小売売上高の伸び は前月から減速し、インフレは抑制されているとみられている。

2年債と10年債の利回り格差は11月以来の最小に縮小した。投資家 の経済成長見通しが後退した。10日に発表された米雇用統計で雇用者の 増加が2011年1月以来の小幅にとどまったことから、その日の利回りは 昨年9月以来で最も下げた。12月の米財政収支は12月としては過去最大 の黒字となった。給与税の増加やファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)お よびフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)からの返済、失業率の低 下が財政改善に寄与した。1カ月物Tビル(財務省短期証券)のレート はこの日マイナスだった。

ニューエッジUSAのデリバティブ部門マネジングディレクター、 アーサー・バース氏は「米金融当局の今後の方向性を見極めるには来月 の統計が重要だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは3ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)低下して2.83%。一時は2.82%と、12 月11日以来の低水準を付けた。10年債(表面利率2.75%、償還期限2023 年11月)価格は99 11/32。

この日1カ月物Tビルレートはマイナス0.0051%。12月30日以来の 最低だった。4週間物や3カ月物Tビルの入札規模が縮小されたことが 影響し、償還期限の短い国債に需要が集まった。

2年債と10年債の利回り格差は246bpと、終値ベースで11月29日 以来の最小に縮小した。

トータル・リターン・ファンド

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) で世界最大の債券ファンドを運用するビル・グロース氏は、昨年12月に 旗艦ファンド「トータル・リターン・ファンド」で米国債など米政府関 連債の組み入れ比率を引き上げた。

PIMCOのウェブサイトに掲載されたデータによると、2370億ド ル規模の同ファンドで、米国債など米政府関連債の比率は45%に上昇。 前月は37%だった。住宅ローン関連証券は35%と、前月の34%を上回っ た。

米労働省が10日に発表した12月の雇用統計によると、非農業部門雇 用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比7万4000人の増加。ブル ームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は19万7000 人増だった。前月は24万1000人増(速報値20万3000人増)に上方修正さ れた。

家計調査に基づく失業率は08年10月以来の低水準となる6.7%に低 下した。労働参加率の低下が影響した。

弱い雇用統計は予想外

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト、 ガイ・リーバス氏は、「弱い内容の雇用統計は予想外だった。それが債 券市場での利回り低下につながった」と述べ、「これがトレンドになる のか、一時的な変動なのか今の時点では不明だ」と続けた。

アトランタ連銀のロックハート総裁は12月の米連邦公開市場委員 会(FOMC)で債券購入額を100億ドル縮小した決定について、米雇用 情勢の進展を認識し、見通しに対する信頼感の改善を反映していると述 べた。同総裁はアトランタで講演。事前に配布された原稿によると、 「今年一年を通じた同様の縮小ステップを支持する」と話した。

フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁とダラス連銀のフィッシャ ー総裁はいずれも14日に講演する。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想による と、12月の米小売売上高は前月比で0.1%増と、前月の0.7%増から減速 が見込まれている。アナリストを対象にした別調査ではCPIは前年比 で1.5%上昇が予想されている。過去10年間の平均値は2.4%上昇となっ ている。

原題:U.S. 10-Year Note Yields Reach 1-Month Low Before Retail Sales(抜粋)

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