米国債(10日):続伸、雇用統計受け緩和縮小加速の観測後退

米国債相場は続伸。利回りは昨年9 月以来の大幅低下となった。米雇用者の伸びが市場予想を下回ったこと を背景に、債券購入縮小ペースの加速を見込んでいた取引が解消され た。

雇用市場がこれまでの想定ほど力強くない可能性を示す指標を受 け、国債相場は上昇した。10年債利回りは今月に入って2011年7月以来 の高水準に上昇していた。先物の動向によれば、2015年1月に利上げが 始まる確率が低下した。ブルームバーグ米国債指数によると、米国債の 昨年のリターンはマイナス3.4%だった。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツの米金利セールス責任者、 トーマス・ディガロマ氏は「雇用統計の弱い内容はかなり意外だった。 もっと楽観的な内容を期待する声が多かっただけに、米国債利回りの重 しになっている」と指摘。「投資家は利回り上昇と良好な統計に備えて いたが、実際はそうならなかったため、買いを余儀なくされている。単 一の数字がトレンドを形成することはないが、労働市場に全ての注目が 集まるだろう」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比11ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)低下の2.86%。同年債(表面利率2.75%、2023年11月償 還)価格は29/32上昇し99 2/32。利回りは2日に3.05%と、2011年7月 以来の高水準を付けた。

5年債利回りは13bp低下の1.62%と、日中ベースでは昨年9月18 日以来の大幅低下となった。

先物ポジション

米商品先物取引委員会(CFTC)の週間建玉報告によると、ヘッ ジファンドなど大口投機家による30年債先物の持ち高は7日終了週に買 越幅が拡大した。ロング(買い持ち)はショート(売り持ち)を4 万5325枚上回り、2012年12月以来の高水準となった。

一方、同10年債先物はショートがロングを12万8045枚上回った。売 越幅は前週から4万5629枚縮小した。

米労働省が発表した昨年12月の雇用統計によると、非農業部門雇用 者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比7万4000人の増加。ブルー ムバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は19万7000人 増だった。家計調査に基づく失業率は08年10月以来の低水準とな る6.7%に低下した。

先物の動向を基にブルームバーグがまとめたデータによると、米連 邦公開市場委員会(FOMC)が2015年1月までに政策金利を引き上げ る確率は23%と、前日の31%から低下した。昨年11月末時点では11%だ った。

「15年末までの利上げなし」

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) で世界最大の債券ファンドを運用するビル・グロース氏は、12月の米雇 用者数の伸びは予想を下回ったものの、米金融当局は引き続き量的緩和 (QE)を今年中に終了させる想定だろうとの見方を示した。

グロース氏はブルームバーグラジオとのインタビューで、「当局 は2014年末までのQE終了を望んでいると確信する」と述べた。その上 で、「15年末までに利上げ実施ということはないだろう」との見通しも 示した。

FOMCは1月から月額の債券購入を750億ドルに縮小した。従来 は850億ドルだった。ニューヨーク連銀はこの日、償還期限が2020年6 -12月の国債33億ドル相当を買い入れた。FOMCは1月28、29両日に 次回会合を開く。

ジェフリーズの政府債務担当エコノミスト、トーマス・サイモンズ 氏は「今回の統計を受け、当局にとっては1月の緩和縮小決定が困難な ものになる」と話した。

原題:Treasuries Rally as Below-Forecast Jobs Growth Trims Fed Views(抜粋)

--取材協力:Liz Capo McCormick、Susanne Walker、Daniel Kruger. Editors: Paul Cox, Dave Liedtka

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