日本株反発、銀行や通信、自動車堅調-SQ通過、米雇用待ち

東京株式相場は反発。株価指数オプ ション1月限の特別清算値(SQ)を通過し、需給面での警戒感が薄れ る中、米国株先物の堅調などが好感された。業種では銀行や情報・通 信、自動車株が上昇。一方、海外原油市況の下落を受け鉱業株は安く、 不動産、電力、鉄鋼株も軟調で、株価指数の上げは小幅だった。

TOPIXの終値は前日比1.73ポイント(0.1%)高の1298.48、日 経平均株価は31円73銭(0.2%)高の1万5912円6銭。米国の雇用統計 発表後の市場反応を見極めたいとのムードが終日強く、午後は方向感に 乏しい展開が続いたが、終了にかけて両指数ともプラスに浮上した。

ミョウジョウ・アセット・マネジメントの菊池真最高経営責任者 (CEO)は、「雇用統計に向けて米国株は頭が重くなっており、統計 が強い場合、弱い場合どちらをも事前に織り込みにくい」と話した。

米雇用統計待ち、国内はあすから3連休で、持ち高を一方向に傾け にくい1日だった。ブルームバーグがまとめた予想中央値によると、12 月の米雇用統計では19万7000人の雇用増が見込まれている。

ミョウジョウの菊池氏は「強ければ、ドル高・米長期金利上昇で米 国株は上値を抑えられる」と予想。弱ければ、「教科書的にはドル安・ 長期金利低下・米株高だが、予想外に弱いと、逆にリスクオフ(回避) で米株安になる可能性がある」とも指摘する。

米決算、SQ

こうした中、米国で9日に発表されたアルミ生産大手のアルコアの 決算が市場予想に届かず、今後本格化する企業決算の先行きを懸念する 格好で、TOPIX、日経平均とも続落して開始。午前は安く終えた が、午後は徐々に下げ渋った。きょうの取引開始時はオプションSQの 算出で、これを通過したことで目先の需給懸念が後退。さらに、きょう の米国株を占うシカゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)の米 S&P500種株価指数先物が小高く推移したことも安心感につながっ た。

立花証券顧問の平野憲一氏は、「債券から株式へのグレートローテ ーションを背景に、基本的に株式市場は弱気にならなくて良い」と言 う。また、香港のバンテージ・キャピタル・マーケットのエクイティ・ デリバティブ・ヘッド、スチュアート・ビーヴィス氏は「昨年末にかけ ての急騰後、多くの投資家はまだ様子見。エントリーポイントを探して いる」と話していた。ブルームバーグ・データの試算で、日経225オプ ション1月限のSQは1万5784円81銭、前日の日経平均終値を95円52銭 下回った。

東証1部33業種はその他製品、ゴム製品、銀行、非鉄金属、情報・ 通信、輸送用機器、機械、繊維など20業種が上昇。鉱業、電気・ガス、 不動産、保険、パルプ・紙、鉄鋼、海運など13業種は下げた。鉱業は、 きのうのニューヨーク原油先物が0.7%安の1バレル=91.66ドルと、終 値で昨年5月以来の安値となったことが響いた。海運には、日本郵船や 川崎汽船が公正取引委員会から独占禁止法に基づく処分の事前通知書を 受領する材料があった。

売買代金上位では、来期の本格的な収益改善に期待するとし、 SMBC日興証券が投資判断を上げたマツダが急伸。足元の決算が市場 予想を上回ったファーストリテイリングは上昇し、同社だけで日経平均 を51円押し上げた。半面、ファナック、ソニー、三菱地所は安い。

東証1部の売買高は32億6471万株、売買代金は2兆9338億円。値上 がり銘柄数は842、値下がりは793。

--取材協力:Anna Kitanaka. Editor: 院去信太郎

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