Fリテイリ:外国人幹部4人採用、海外ユニクロを強化へ

アジア最大のアパレルチェーン、フ ァーストリテイリングが海外ユニクロ事業を強化する。同社の収益構造 で海外事業の存在感が高まっており、外国人執行役員4人を採用し、海 外拠点での判断を迅速化する。

同社は9日、米カジュアル服のアメリカン・イーグル・アウトフィ ッターズのチーフデザインオフィサーを務めるなどの経歴を持つリア ン・ニールズ氏をユニクロのグローバルデザインを担当するチーフクリ エイティブオフィサーに起用する他、電子商取引やマーケティングの担 当者など、外国人のグループ執行役員4人の人事を発表した。4人はニ ューヨークやサンフランシスコ、ロンドンなどを拠点とする。

岡崎健最高財務責任者(CFO)は外国人執行役員の採用について 「世界で地域本部制を導入しつつあり、それぞれの地域での経営の責任 者としてエリアを見てくれる人が必要」として「権限移譲をし、地域の 実情に合わせて迅速な決断ができるようにする」と述べた。Fリテイリ が9日発表した資料によると、2013年9-11月期の利益全体に占める海 外ユニクロ事業の割合は25%。前年同期は15%だった。

JPモルガン証券の村田大郎アナリストはFリテイリが「ものすご く高いグローバルの成長を目指しており、そのためグローバル経営を進 めている」という。そうした中、柳井正会長兼社長は「要求水準が高 く、課せられた目標を達成するのは難しいが、会社はそれをできる人 材」を探している、と述べた。

純利益は過去最高

9日発表した連結決算は、9-11月期の同社の純利益としては過去 最高となる418億円。前年同期比8.8%増、市場予想を12%上回った。ブ ルームバーグがまとめたアナリスト3人の事前予想平均は372億円だっ た。売上高は前年同期比22%増の3891億円、営業利益は同13%増の640 億円だった。営業利益や純利益の通期見通しは据え置いた。

株価は10日の取引で一時前日比4.5%上げ、2週間ぶりの上昇率と なったあと、3.3%高の4万1100円で取引を終えた。株価は昨年99%上 昇したが、今年に入ってから9日までに8.3%下落していた。

いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は9日、決算に ついて「海外は調子が良かった。半面、国内はパッとしない」と述べ た。「投資家は海外事業の伸びがこの先どれだけ国内事業をカバーでき るかに注目している」という。

証券各社は決算発表を受けて目標株価を引き上げた。ゴールドマ ン・サックス証券の河野祥アナリストらは9日付リポートで「海外ユニ クロの事業の伸びは目を見張るものがある」として目標株価を従来の3 万500円から3万2500円に、三菱UFJモルガン・スタンレー証券は3 万2000円から3万5000円に、ドイツ証券は3万2000円から3万3000円に 引き上げた。

中国市場

海外ユニクロ事業の9-11月期の営業利益は前年同期比97%増 の165億円だった。資料によると、中国、香港、台湾、韓国、米国、欧 州の業績が好調で、計画を上回った。同社として世界最大規模の「ユニ クロ上海店」を9月30日にオープンし、「中国市場におけるユニクロの 知名度をさらに高める」ことができたとしている。

岡崎CFOは9日の東京証券取引所での会見で、海外ユニクロ事業 の売上高と営業利益が「計画を大きく上回った」としたが、「昨今の海 外市場環境の不透明さもあるため現時点で業績予想の修正をするには至 らない」と述べた。

一方、国内ユニクロ事業の営業利益は前年同期比6.2%増の424億円 だった。資料によると、値引き販売の抑制などにより売上高総利益率が 前年同期比1.8ポイント改善した。

値引き販売などで国内既存店の客単価は9月までは10カ月連続で前 年割れが続いたが、アイテム数の絞り込みや単価の高いカシミヤのセー ターなどの販売が奏功して10月からは前年を上回っており、11月の客単 価は前年同月比で1.9%上昇した。発表によると、9-11月期の客数 は0.8%減少したが、客単価は0.5%増加した。

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