米国債:反発、30年債入札が好調-雇用統計控え一時もみ合い

米国債相場は反発。利回りが約2年 ぶりの高水準近くにあるため、30年債入札(規模130億ドル)では平均 を上回る需要を集めた。

30年債入札では投資家の需要を測る指標の応札倍率が2.57倍と、昨 年10月以来の高水準。過去10回の平均は2.38倍だった。雇用統計の発表 を10日に控え、国債相場はもみ合う場面もあった。失業率は5年ぶりの 低水準にとどまると予想されている。連邦公開市場委員会(FOMC) は月間の債券購入額を引き続き縮小させていくとの思惑が広がってい る。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は「まだ長期債の利回りが大き く上昇するような環境ではない。入札を前に相場が下落したため、入札 は非常に好調だった」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時2分現在、既発30年債利回りは1ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01%)低下の3.88%。同年債(表面利 率3.75%、2043年11月償還)価格は7/32上昇し97 23/32。利回りは2日 に3.97%と、2011年8月以来の高水準を付けた。

10年債利回りは2bp低下の2.97%。2日には11年7月以来の高水 準となる3.05%まで上昇していた。

30年債入札

30年債入札で最高落札利回りは3.899%。入札直前の市場予想 は3.914%だった。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全体に占める割合 は44.4%。前回入札では46%、過去10回の平均は39.4%だった。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入 札者の比率は17.5%。前回は12.5%、過去10回の平均は15.6%。

野村ホールディングスの金利戦略責任者ジョージ・ゴンキャルベス 氏(ニューヨーク在勤)は顧客向けリポートで、「利回りが魅力的だと 買いが積極的に入っている」と指摘した。

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の ビル・グロース氏は、償還期間が短めの債券に集中して投資すべきだと 指摘。米国の物価上昇ペースは遅く、政策金利は少なくとも2016年まで ゼロ%付近にとどまるとの見方を示した。

PCE価格指数

個人消費支出(PCE)価格指数の前年比での伸びは19カ月間、金 融当局の目標の2%を下回っている。昨年11月は前年同月比で0.9%上 昇だった。

グロース氏はPIMCOのウェブサイトに9日掲載した月間投資見 通しで、「債券価格、特に1年から5年といった利回り曲線のフロント エンドの部分は、フェデラルファンド(FF)金利の将来の水準に極め て大きく左右される。ほぼ事前に決まっているといえる債券購入縮小の 行程に左右されるのではない」と記した。

10日発表の12月の雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比19万7000 人増が予想されている。11月は20万3000人増だった。失業率の予想は前 月と同じ7%。

クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、アイラ・ジャ ージー氏は「20万人を超える雇用増を織り込みつつある中、レンジ取引 となっている。利回りが現行水準から大きく離れるには上下どちらにし ろ、雇用統計が市場予想から大きくかい離する必要がある」と述べた。

原題:Treasuries Rise on 30-Year Auction Demand Before Jobs Reports(抜粋)

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