グーグルにロボット企業売った若手起業家、新ファンド設立

ロボットベンチャーのSHAFT (シャフト)を創業し、それを米グーグルに売却した起業家の加藤崇氏 がきょう、新ファンド「246キャピタル」を設立する。国内で生命科学 やエネルギー分野に投資する方針だ。

銀行や会計事務所で企業再生の経歴を持つ加藤氏(35歳)は、富裕 層の個人投資家を中心に20億円程度を集め、開発資金の調達に苦しむエ ネルギー、宇宙開発、生命科学などの分野に投資していく。9日にブル ームバーグとの取材で明らかにした。

グーグルとの売却交渉に先立ち加藤氏は、日本国内の10社のベンチ ャーキャピタルや産業革新機構(INCJ)に出資を求めたが不調に終 わった苦い経験がある。これを踏まえて、開発資金に苦しむ国内の技術 者や科学者を助けたいと同氏は話す。

「生活を向上させるような次世代技術の開発を目指しながらも、資 金に苦しむ優秀な技術者や科学者がたくさんいる」と加藤氏。がん治療 のための検査機器や遺伝子解析技術などへの投資を検討しているとい う。加藤氏自身、母親を皮膚がんで亡くしている。

隠れた技術

昨年12月、グーグルはアンディ・ルービン上級副社長の指揮の下で ロボットベンチャーを7社買収したと明らかにした。その中で唯一の日 本企業がシャフトだった。ルービン氏は携帯用基本ソフト「アンドロイ ド」の開発者としても知られる。

シャフトは元東大助教らと加藤氏が共同で設立。開発したヒト型ロ ボットは福島第一原子力発電所の事故のような災害現場で救援活動にも 活用できる。昨年12月に米国防総省国防高等研究計画局(DARPA) が主催した災害救援ロボットの競技会「ロボティクス・チャレンジ」で は1位を獲得している。

加藤氏は「日本の大学や研究所、スタートアップ企業に隠れている 技術に投資したい」とした上で、「シャフトのように、いつかグーグル のような大企業を驚かせるようになるかもしれない」と語った。

--取材協力:. Editors: 中川寛之, 淡路毅

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