イエレン新体制のFRB、小規模行出身の理事不在に懸念の声

イエレン次期議長の下で固まりつつ ある米連邦準備制度理事会(FRB)の新体制には明らかに従来と異な る点がある。小規模銀行であるコミュニティーバンクの経験を有する理 事がいないことだ。

米国には資産100億ドル(約1兆500億円)未満のコミュニティーバ ンクが約7000行あるが、これら銀行の経営者の間には自分たちの立場を 代弁する理事が不在となることへの懸念が広がっている。コミュニティ ーバンクの多くは米金融規制改革法(ドッド・フランク法)に基づき連 邦準備制度が推し進める金融システム改革を把握してその方向性に影響 を及ぼしたいと考えているが、それが困難な状況にある。

コミュニティーバンクの業界団体インディペンデント・コミュニテ ィー・バンカーズ・オブ・アメリカ(ICBA)のカムデン・ファイン 代表は「私は銀行業界に30年余りいるが、その間、コミュニティーバン ク業界を理解する理事が少なくとも1人は必ずいた」と述べ、「われわ れは自分たちの考えをホワイトハウスや議会に伝えている。誰かが伝え るべきだとわれわれは強く思う」と訴えた。

最近までFRBにはリテール銀行の経験を持つ2人の理事がいた。 昨年8月末に退任したエリザベス・デューク氏はコミュニティーバンク でキャリアを積んだ。次期米財務副長官に指名され、正式承認を待って いるラスキン理事はメリーランド州で銀行規制を担当していた。

オバマ大統領はデューク、ラスキン両氏の後任と次期副議長をまだ 指名していない。この件に関して、ホワイトハウスのブランデージ報道 官と連邦準備制度のスキッドモア報道官はいずれもコメントを控えた。

後継者選考プロセスの事情に詳しい複数の関係者によれば、有力候 補はいずれもコミュニティーバンクの経験を持たない。それによると、 FRB理事の空席の一つは国際経済担当の財務次官を務めたラエル・ブ レイナード氏が埋める公算が大きく、今月任期切れを迎えるパウエル理 事は再任される見込み。次期FRB副議長にはフィッシャー前イスラエ ル中央銀行総裁が有力とされている。

原題:Fed Vacancies Prompt Push to Name Community Banker: Economy (1)(抜粋)

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