ドル・円は104円台後半、米ADP雇用統計受けてドル底堅い

東京外国為替市場では、ドル・円相 場は1ドル=104円台後半で推移した。株価の下落が円買い要因となる 一方、あすに米雇用統計を控えてドル売りの動きも限られた。

この日のドル・円は前日の終値104円86銭を挟んで上下する展開。 前日のニューヨーク市場ではADP雇用統計の内容が予想を上回ったこ となどを背景に105円台までドル買いが進まれる場面があったが、その 後のドルの上昇は限定的だった。

SMBC日興証券の嶋津洋樹シニアマーケットエコノミストは、相 場展開について、「米雇用統計前なので、きょうは動きづらい」と述べ た上で、米雇用情勢が良好となれば米量的緩和の縮小加速が意識され、 来週初めにかけてリスク回避的な動きが広がる可能性があると分析。雇 用者数の増加幅が市場予想を下回っても「15万人程度までなら、為替相 場には大きな影響は生じないのではないか」とも話した。

国内株式相場は、前日急騰の反動で売りに押されたほか、あすの株 価指数オプションの特別清算値(SQ)算出を前に、先物に持ち高整理 の売りが出た。TOPIXと日経平均株価はともに反落して引けた。

外為どっとコム総合研究所の石川久美子研究員は「円は株安で若干 戻しているが、レンジ内の動きだ。米雇用統計までは動きにくい」と指 摘。「株価の大崩れは考えづらく、米雇用が好調なら緩和縮小のペース が上がるとの観測から、ドルは対円で高値を更新していく流れだろう」 と語った。米雇用情勢の改善がもたついても、円高・ドル安は102円台 後半までにとどまるとみている。

給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートに よると、12月の米民間部門の雇用者数は前月比23万8000人増加と、2012 年11月以来で最も高い伸びだった。ブルームバーグがまとめたエコノミ ストの予想中央値は20万人の増加だった。三井住友銀の柳谷氏は、市場 予想を超える数値を受けて、米労働省が10日に発表する雇用統計に関し て「期待は大きくなっていると思う」と述べていた。

みずほ銀行のストラテジスト、シレーン・ハラーリ氏(ニューヨー ク在勤)は「米金融当局が緩和縮小を推し進め、2014年を通じて継続す るという市場の見方を裏付けた」と指摘。ニューヨーク市場でのドル上 昇については、「ADP民間雇用統計によるプラス効果が続いているた めだ。そこに緩和縮小という材料が加わっている」と分析した。

米連邦公開市場委員会(FOMC、昨年12月17、18日開催)の議事 録によれば、参加者の過半数は、債券購入が継続する中で、購入に伴う 限界的な効果は低下しつつある可能性が高いと判断。同時に参加者は、 金融安定へのリスクから生じる、追加資産購入に伴う限界的なコストへ の懸念を表明した。

ユーロ・ドル相場は前日のニューヨーク市場で一時、1カ月ぶりの ドル高・ユーロ安水準となる1ユーロ=1.3554ドルを付けた。この日の 取引では午後3時48分現在、1.3589ドル前後で推移している。ユーロ・ 円相場は1ユーロ=142円51銭前後での取引となっている。

--取材協力:大塚美佳. Editors: 崎浜秀磨, 青木 勝

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