米国債:反落、民間雇用の増加で緩和縮小観測-議事録公表

米国債相場は反落。公表された12月 の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を受け、金融当局が緩和政策 の縮小を続けるとの見方が強まった。財務省は10年債入札(発行額210 億ドル)を実施した。

10年債利回りは3%を上回る場面もあった。議事録では政策当局者 らが債券購入プログラムについて、経済への効果が低下しつつあるとの 認識を示したほか、金融安定へのリスクが生じる恐れがあると懸念を表 明したことが明らかになった。12月の民間部門雇用者数が予想を上回っ たことは朝方の売り材料。10日発表の雇用統計で失業率が5年ぶりの低 水準にとどまると予想されていることも、売りを誘った。

BNPパリバの金利ストラテジスト、アーロン・コーリ氏(ニュー ヨーク在勤)は「金融当局は経済指標が改善すると全般的にみており、 それが緩和縮小の根拠になっている。当局は国内総生産(GDP)予想 を上方修正しており、そこから当局の見解が多少は分かる」と指摘し た。

ニューヨーク時間午後5時現在、既発10年債利回りは5ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.99%。同年債(表面利 率2.75%、2023年11月償還)価格は13/32下落し97 31/32。

10年債入札

10年債入札の最高落札利回りは3.009%と、2011年5月以来の高水 準となった。市場予想は3.004%だった。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.68倍。過去10回の平均 は2.70倍だった。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全体に占める割合は46.6% と、昨年6月以来の高水準。前回入札では48.9%、過去10回の平均 は42.7%だった。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入 札者の比率は13.6%。前回は10.6%、過去10回の平均は19.9%。

シティグループの先物グループで金利ストラテジストを務めるジェ ームズ・コリンズ氏(シカゴ在勤)は、「10年債利回りは3%を超え、 後戻りしないだろう。緩和縮小は第4四半期中に終わり、2015年の初頭 から年央にかけて利上げがあると市場はみている」と語った。

FOMC議事録では「参加者の過半数は、購入が継続する中で、購 入に伴う限界的な効果は低下しつつある可能性が高いと判断した」と記 した。同時に参加者は、「金融安定へのリスクから生じる、追加資産購 入に伴う限界的なコストへの懸念を表明した」と説明した。

雇用指標

10日発表の12月の雇用統計では非農業部門雇用者数は19万5000人増 と、前月の20万3000人増と同程度の伸びが予想されている。失業率は前 月と同じ7%とみられている。

給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが 発表した給与名簿に基づく集計調査によると、12月の米民間部門の雇用 者数は前月比23万8000人増加した。ブルームバーグがまとめたエコノミ ストの予想中央値は20万人の増加だった。

RBSセキュリティーズの米政府債ストラテジスト、ガブリエル・ マン氏は「ADP統計が予想を上回ったため、10日発表の雇用統計への 期待が強まっており、利回り上昇につながった。雇用統計が非常に強い 内容にならない限り、利回りがさらに大きく上昇するのは困難だ。現行 水準だと、当社は押し目で買いを入れる」と述べた。

原題:Treasuries Drop After $21 Billion Sale as Fed Backs Taper Views(抜粋)

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