米国の原油生産ブームを背景に欧州 の製油所が相次いで廃業に追い込まれ、西アフリカから米国向けの原油 供給は減少している。

欧州産の燃料に依存していた米国が欧州への主要な燃料輸出国の一 つとなった。国際エネルギー機関(IEA)によると、欧州では過去5 年間に製油所15カ所が操業を停止し、今年は16カ所目が閉鎖される見通 しだ。米エネルギー情報局(EIA)によれば、ナイジェリアは以前、 月間ベースで超大型タンカー約12隻分の原油を米国向けに輸出していた が、現在は3隻分に満たない。

ロッキー山脈で生産される割安な原油の供給が増加しているため、 西海岸の石油精製会社は程なく、サウジアラビアとベネズエラ産の割高 な油種の輸入を減らすと予想される。これらの企業は、世界で最も速い ペースで成長を遂げるアジア市場の顧客企業に石油製品を供給してい る。

FACTSグローバル・エナジー(ロンドン)のアナリスト、ステ ィーブ・ソーヤー氏は「このような時代が来るとは思ってもみなかっ た。米国のシェールブームは予想よりずっと速いペースで進んだ。われ われは新たなゲームの真っただ中にいる。将来を予想するヒントは過去 にはない」と語る。

EIAによると、シェール層からの原油抽出技術の進歩に伴い、米 国の原油生産は2011年以降、39%増加し過去最大の伸びを示している。 生産量は今年、28年ぶりの高水準に達する見通しだ。シェール層掘削は 他の方法と比較してコストが高く、環境面での課題もあるが、供給の伸 びにより米国のエネルギーの自立が進むと、アナリストらは予想してい る。

原題:Unforseen U.S. Oil Boom Upends World Markets as Drilling Spreads(抜粋)

--取材協力:Naureen S. Malik、Bradley Olson、Dan Murtaugh、Tara Patel、Konstantin Rozhnov、Lynn Doan、Angela Greiling Keane、Mark Drajem. Editors: Bob Ivry, Alexander Kwiatkowski

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