米国債:上昇、ローゼングレン総裁が緩やかな緩和縮小を提唱

米国債相場は上昇。10年債利回りは 2日連続で低下した。ボストン連銀のローゼングレン総裁は量的緩和策 を「極めて緩やかな」ペースで縮小すべきであるとの考えを示した。

3年債入札(発行額300億ドル)で需要が10月以来の低水準にとど まったため、米国債相場は伸び悩む場面もあった。財務省は8日に10年 債(発行額210億ドル)、9日に30年債(同130億ドル)の入札を実施す る。10年債と3年債の利回り差は縮小した。8日には12月の連邦公開市 場委員会(FOMC)会合の議事録が公表される。

CIBCワールド・マーケッツのマネジングディレクター兼米国債 トレーディング責任者、トム・トゥッチ氏(ニューヨーク在勤)は入札 について、「まずまずだった。現状で強い需要があるかどうかは確信で きない。8日と9日の入札で市場は試されるだろう」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、既発3年債利回りは前日比変わらずの0.75%。同年 債(表面利率0.625%、2016年12月償還)価格は99 5/8。10年債利回り は2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.94%。

3年債と10年債の利回り差は219bp。12月6日には230bp と、2011年7月以来で最大に拡大した。

入札

3年債の最高落札利回りは0.799%。入札直前の市場予想は0.797% だった。前回入札では0.631%。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は3.25倍と、昨年10月以来の低 水準となった。過去10回の平均は3.30倍。

BNPパリバの金利ストラテジスト、アーロン・コーリ氏(ニュー ヨーク在勤)は「特に最近の入札が良かったことを考えると、この日の 入札は意外にも弱く、期待されたほど良くなかった」と指摘。「弱い入 札は今週の入札全体に悪い心理的な影響を及ぼす。償還期間の短い国債 で不透明感が出れば、期間が長くなるほど不透明感が増すかもしれな い」と述べた。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札全体に占める割合は28%。 過去10回の平均は32%だった。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入 札者の比率は22.6%。過去10回の平均は16%。

中立が拡大

JPモルガンの調査によると、米国債に対する持ち高は6日までの 1週間で中立が72%と、前週の65%から拡大。昨年7月以来の高水準に なった。

売り越し(ネットショート)は2ポイントと、前週の5ポイントか ら縮小。売り持ちは前週の20%から15%に減少した。買い持ちも13% と、前週の15%から減少。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・コ ミスキー氏(ニューヨーク在勤)は「運用する必要がある多くの資金が 様子見に回っている。投資家は景気の本当の現状を推し量ろうとしてい る。時間が経つにつれ、データ依存の状況が強まっている」と指摘し た。

ローゼングレン総裁はコネティカット州ハートフォードで講演。事 前に配布された原稿によると同総裁は「今の景気回復は緩慢過ぎる。金 融政策の尚早な引き締めで経済情勢の一段の正常化を遅らせたくはな い」と述べ、「失業率が依然として異例の高水準にとどまり、インフレ 率が著しく低い状態が続く現状では、極めて緩やかな正常化が適切だ」 と指摘した。

原題:Treasuries Rise as Fed’s Rosengren Says Taper Should Be Gradual(抜粋)

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