米国債:上昇、ISM非製造業指数の低下で-値ごろ感も台頭

米国債相場は上昇。12月の米供給管 理協会(ISM)非製造業総合景況指数が予想外に低下したため、金融 当局が政策金利を過去最低水準で据え置くとの見方が強まった。

10年債利回りは前週に2011年7月以来の高水準を付けたが、3%を 上回る水準が需要を集め、この日は低下した。米上院は6日にジャネッ ト・イエレン氏の連邦準備制度理事会(FRB)議長就任を承認すると みられている。連邦公開市場委員会(FOMC)は今月から債券購入プ ログラムを縮小する。12月のFOMC会合の議事録は今月8日に公表さ れる。財務省は今週、総額640億ドルの3、10、30年債を発行する。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト、 ガイ・リーバス氏は「年金基金や保険会社はこれぐらいの高利回りを長 らく待っていた。ファンダメンタルのニュースが良くならない限り、 3%を上回り続けるのは難しい」と指摘。「インフレと経済成長に対す る市場の注目度が高まるだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは4ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の2.96%。同年債(表面利 率2.75%、2023年11月償還)価格は10/32上昇し98 7/32。利回りは2日 に一時3.05%と、2011年7月8日以来の高水準を付けた。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) の政府債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「相場の下落方向で の取引では10年債利回りの3%の水準が鍵だ。持続的には上回っていな い。FOMC議事録はタカ派的な流れを作る可能性があり、FOMCが その会合で緩和縮小を決定したことを市場に意識させ続けるだろう。10 年債と30年債の利回りを現行水準から低下させるにはもっと材料が必要 かもしれない」と語った。

10年債のパフォーマンス

5年債と30年債と比較した10年債のパフォーマンスを測るバタフラ イ指数スプレッドは32と、終値ベースで2010年12月以来の割安水準とな った12月31日の34に近い。プラスのスプレッドは10年債に対する投資家 の弱気を、マイナスは強気を示す。

5年債と30年債の利回り差は221bpに縮小した。11月20日には254 bpと、11年9月以降の最大となっていた。

ISMが発表した12月の非製造業総合景況指数は53.0と、前月 の53.9から低下した。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中 央値は54.7だった。

10日発表の12月の雇用統計では、非農業部門雇用者数の19万5000人 増が予想されている。11月は20万3000人増だった。

ローゼングレン総裁

ボストン連銀のローゼングレン総裁は4日、金融当局者が刺激策の 縮小を急ぐべきではないとの見解を明らかにした。同総裁は昨年12月の FOMCで、債券購入の減額にただ1人反対した。

同総裁はフィラデルフィアで開かれた米経済学会(AEA)の会合 で、「インフレ率が目標を下回る一方、失業率がそれを大きく上回って いる中で、われわれは金融当局者が緩和解除を我慢する状況があると確 信している」と発言。「これが私が反対票を投じた動機の一つだった」 と述べた。

ニューヨーク連銀はこの日、2038年5月から43年8月までに償還を 迎える米国債を13億9000万ドル相当購入した。

財務省は7日に3年債(規模300億ドル)、8日に10年債(同210億 ドル)、9日に30年債(同130億ドル)の入札を実施する。

原題:Treasuries Rise as Services Output Decline Shows Uneven Recovery(抜粋)

--取材協力:Cordell Eddings. Editors: Paul Cox, Kenneth Pringle

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