世界の中銀、外貨準備の分散化を再開か-経済見通しの改善で

世界の中央銀行が保有する外貨準備 高の合計が過去最高の11兆4000億ドル(約1200兆円)に達する中、各 国・地域の中銀は再び準備通貨を米ドルから分散化している。これは世 界経済回復への自信を示唆するものだ。

国際通貨基金(IMF)が昨年12月30日に公表した2013年7-9月 (第3四半期)の公的外貨準備統計によると、米ドルが世界の外貨準備 に占める割合は61.44%と、4-6月(第2四半期)の61.76%から低 下。ほぼ1年ぶりに前期の水準を下回った。IMFの分類で「その他の 通貨」の比率は2.87%と、前期の2.85%から上昇。前年同期は5.89%だ った。

JPモルガン・チェースの為替ストラテジスト、ケビン・ヘブナー 氏(ニューヨーク在勤)は2日、電話取材に応じ「外貨準備多様化の動 きが再び加速するだろう」と指摘。「今後はユーロに加え、カナダ・ド ルやオーストラリア・ドル、IMFの『その他の』通貨への配分が増え るのが理にかなっているようだ」と述べた。

世界の経済成長率は13年7-9月に2.49%と、12年1-3月(第1 四半期)以来の高水準となった。また、ブルームバーグの調査によれば ストラテジストらは今年の米成長率が世界的な金融危機前の水準に迫る と予想。見通し改善が為替レートの変動抑制につながり、JPモルガン のグローバルFXボラティリティ指数は昨年6月に付けた1年ぶりの高 水準から低下している。

世界の外貨準備高が過去最高となる中、米ドルでの保有高も500億 ドル増の3兆8000億ドルと過去最高に達したものの、米ドルが外貨準備 に占める割合は12年10-12月(第4四半期)以来の低下となった。同期 は0.16ポイント低下だった。

08年9月の米リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの経営破綻 以前、世界の外貨準備における米ドルの比率は1年につき1ポイント程 度下がっており、このような低下ペースが復活する公算が大きいとヘブ ナー氏はみている。IMFのデータによると、米ドルの比率は01年6月 に72.7%でピークを付けていた。

IMFの「その他の通貨」はより取引の少ない通貨で構成され、ニ ュージーランド・ドルなどが含まれているとみられる。加ドルと豪ドル は12年10-12月のデータ以降この項目から分離されている。

原題:Dollar Diversification Resumes as Reserves Increase: Currencies(抜粋)

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