1月3日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:円と豪ドル上昇、昨年の下げは行き過ぎの見方

ニューヨーク外国為替市場では、主要通貨の中でも昨年特に大きく 値下がりした円とオーストラリア・ドルが週間ベースで上昇した。両通 貨の最近の下げは行き過ぎとの見方が背景にある。

週間ベースのドルは対ユーロで昨年11月以来で最大の値上がり。バ ーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長はこの日、米景気に対する 向かい風が弱まりつつある可能性を指摘した。円は対ユーロで続伸。日 本企業による海外利益の本国送金(レパトリエーション)で円買いが進 むとの見方が背景。

ウェスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア市場 アナリスト、ラビ・バラドワジ氏(ワシントン在勤)は「円レパトリエ ーションの流れは月末にかけて続くだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、円は対ドルでほぼ変わらずの1ド ル=104円86銭。週間では0.3%高と、10月25日終了週以来で最大だっ た。円は対ユーロで0.6%高の1ユーロ=142円48銭。ユーロは対ドル で0.6%下げて1ユーロ=1.3589ドル。週間ベースでは1.2%安。

オーストラリア・ドルは対米ドルで0.4%高の1豪ドル=89.45米セ ント。週間では0.9%上昇。10月18日終了週以来で初のプラスとなっ た。

円が下げ止まる

先週までの円は週間ベースでドルに対して9週連続安だった。日本 銀行による大規模な緩和策で、円は昨年、年間ベースでドルに対し て18%値下がりした。

モントリオール銀行の世界為替戦略責任者、グレッグ・アンダーソ ン氏(ニューヨーク在勤)は「季節的な要因で円のドルに対する下落が 一服する可能性がある。通常1月半ばから2月半ばにかけて、日本の投 資家は外貨や海外投資で得た利益を本国に送金する」と述べた。

ブルームバーグ相関加重指数によれば円は過去1年間で16%安と、 先進10通貨中で最も下落率が大きい。続く豪ドルは13%下げた。一方、 ドルは3.6%上昇した。

バーナンキ議長は3日、フィラデルフィアで講演し、成長は加速の 時期を迎えているとの認識を示した。この発言後、ドルは対円での下げ を埋めた。

ブルームバーグ・ニュースが先月19日に実施したアナリスト調査の 中央値によれば、米当局は今後7回のFOMCで毎回100億ドルの縮小 を決定し、今年12月に終了する見通し。

ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇の1026.23。前日 は0.3%上昇した。

ECB

エコノミストは欧州中央銀行(ECB)が9日開く金融政策会合で 政策金利を過去最低の0.25%で据え置くとみている。ブルームバーグ・ ニュースがまとめた予想によると、ユーロは対ドルで3月までに1.33ド ルまで下げ、年央までには1.31ドルに下落する。

米銀が決済機関デポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング (DTCC)へ提出したデータをブルームバーグがまとめたところによ ると、この日の外為オプションの店頭取引は490億ドルと、前日の700億 ドルから縮小した。

原題:Yen Advances With Aussie as Last Year’s Declines Seen Excessive(抜粋)

◎米国株:S&P500種続落、FRB議長発言が市場の焦点

米株式相場は続落。金融緩和策や景気の強さに関する米連邦準備制 度理事会(FRB)当局者らの発言が重要視された。

ゼネラル・モーターズ(GM)は3.4%下落。12月の米自動車販売 台数が予想に届かなかったことが背景。スプリントは4.4%安。スタイ フェル・ニコラウスは同社の投資判断を「ホールド」から「売り」に引 き下げた。一方、サイバーセキュリティサービスを手掛けるファイアー アイは39%急伸。同社は同業のマンディアントを10億5000万ドル (約1100億円)で買収した。

S&P500種株価指数は前日比0.1%未満下げて1831.37。ダウ工業 株30種平均は28.64ドル(0.2%)高の16469.99ドル。

ナショナル・セキュリティーズのチーフ市場ストラテジスト、ドナ ルド・セルキン氏は電話インタビューで、「前日の売りを受けて、きょ うはポートフォリオの調整や多少のバーゲンハンティングが見られる」 と指摘。「前日の下げを説明するファンダメンタルな理由は何もない。 誰もががくぜんとした」と述べた。

S&P500種はこの日、もみ合う展開で一時は0.2%下げていたが、 バーナンキFRB議長の発言を受けて持ち直す場面もあった。議長は米 国の経済活動を抑制していた向かい風は弱まりつつあり、成長は加速の 時期を迎えているとの認識を示した。同株価指数はしかし、引け際30分 間で上げを消した。

「望ましい状況」

バーナンキ議長はフィラデルフィアでの講演で「金融環境は改善し 住宅市場の不均衡もかなり是正されている。また財政面からの抑制が低 下し、そしてもちろん金融緩和政策は継続している。これらの要素が相 まって、向こう数四半期に経済が成長する上で望ましい状況となってい る」と述べた。

議長はまた債券購入プログラムの縮小決定については、「必要な期 間において、極めて緩和的な金融政策を続けることへのコミットメント の弱まりを示唆してはいない」と説明した。

リッチモンド連銀のラッカー総裁はボルティモアで行われたフォー ラムで講演し、「資産購入プログラムの終了に向けたプロセスに着手す ることは理にかなっている。今後の会合で資産購入ペースのさらなる減 速が検討されるだろう」と話した。

S&P500種の業種別10指数中、この日は7指数が下落。通信サー ビス株指数の下げが最もきつかった。ベライゾン・コミュニケーション ズは1.2%安と、ダウ平均の値下がり率トップ。

スプリントが安い

スプリントは4.4%安。スタイフェルは同社の投資判断を引き下 げ、競合するTモバイルUSとの統合に関して規制当局の承認を得るの に苦戦するとの見方を示した。

GMは3.4%下落。12月の販売台数は前年同月比6.3%減少した。ア ナリストの予想平均は増加だった。

一方、ファイアーアイは39%急伸し、昨年9月に新規上場して以来 の最高値を記録した。

原題:U.S. Stocks Fall a 2nd Day as Investors Weigh Bernanke Comments(抜粋)

◎米国債:小動き、11年以来の高利回り付近-FRB議長講演

米国債市場では利回りが2011年以来の高水準近くで推移した。米連 邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は米経済への向かい風が 弱まりつつある可能性を指摘し、成長加速の環境が整うとの認識を示し た。

10年債利回りは3週間ぶりの小幅なレンジで推移した。トレーダー のインフレ見通しを示す指標は昨年9月以来の水準に上昇した。ニュー ヨーク連銀は6日から米国債の購入金額を縮小し始める。来週発表の12 月の雇用統計では、雇用者数の伸び減速が見込まれている。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「全ては金融政策見通し 対現実という構図に行き着く。第1四半期の経済指標がはっきりするま で10年債利回りは3%前後にとどまるだろう。利回りが上昇するには持 続的な成長と継続的な景気の勢いが必要だ」と語った。

ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りはほぼ変わらずの 3%。前日には一時3.05%と、2011年7月以来の高水準を付けた。同年 債(表面利率2.75%、2023年11月償還)価格はこの日、1/32下落し97 29/32。

10年債利回りはこの日、昨年12月13日以来で最小の4.28ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)レンジで推移した。利回りは週間では ほぼ変わらず。前週まで6週連続で上昇していた。

30年債利回りはほぼ変わらずの3.93%。前日には一時3.97% と、2011年8月以来の水準に上昇していた。週間では1bp低下。

バーナンキ議長

バーナンキ議長は3日、フィラデルフィアで講演。「金融環境は改 善し住宅市場の不均衡もかなり是正されている。また財政面からの抑制 が低下し、そしてもちろん金融緩和政策は継続している。これらの要素 が相まって、向こう数四半期に経済が成長する上で望ましい状況となっ ている」と述べた。その上で「もちろん、過去数年間の経験から何か教 訓を学ぶとすればそれは、われわれは自身の予測に慎重であるべきだと いうことだ」と加えた。

トレーダーのインフレ期待を示す10年債とインフレ連動国債 (TIPS)10年物の利回り差は一時2.27ポイントと、9月23日以降で 最大に拡大した。過去10年の平均は2.22ポイント。

クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、アイラ・ジャ ージー氏はブルームバーグラジオとのインタビューで、「市場は基本的 に金融当局がしばらく現在の姿勢を維持するとみているが、中長期的に は成長とインフレが上向くことからインフレ高進と金利上昇がやや進む ことも懸念している」と指摘した。

FOMC

連邦公開市場委員会(FOMC)は12月17-18日に開催した定例会 合後に声明を発表し、債券購入額を毎月850億ドルから750億ドルに縮小 し、今年1月から実施する方針を示した。

声明は経済状況を踏まえ「一層慎重に資産購入ペースを落とす可能 性が高い」と指摘している。債券購入の内訳は米国債が月400億ドル、 住宅ローン担保証券(MBS)が同350億ドル。

ニューヨーク連銀は6日、この方針の下で初めてとなる国債購入を 実施し、2036年2月から43年11月に償還を迎える証券を最大15億ドル購 入する。

ブルームバーグが12月19日に実施した調査の予想中央値によると、 FOMCは毎回の会合で100億ドルずつ購入額を減らし、年内にプログ ラムを終了させるとみられている。

FOMCは12月、失業率が6.5%を上回り、今後1-2年のインフ レ率が2.5%以下にとどまると予想される限り、政策金利をゼロ近辺に とどめる方針は維持した。政策金利は08年以来、ゼロから0.25%のレン ジに据え置かれている。

先物相場の動向を基にブルームバーグがまとめたデータによると、 FOMCが政策金利を2015年1月までに引き上げる確率は24%。11月末 時点では11%だった。

原題:Treasury Yields at Almost 2 1/2-Year High as Bernanke Sees Gains(抜粋)

◎NY金:続伸、2週間ぶり高値-現物需要増加の兆しで

ニューヨーク金先物相場は続伸。2週間ぶりの高値となった。延べ 棒やコインの需要が増加しつつあるとの兆しを背景に、買いが優勢とな った。イスタンブール金取引所の2日のデータによれば、トルコの金輸 入は昨年12月に64%増えた。

金現物取引のオンラインサービスを手掛けるブリオンボールトのバ イスプレジデント、ミゲル・ペレスサンタラ氏は電話インタビューで、 「最近の下落は買いの好機だとの見方が広がっている」と指摘。「ポジ ションを増やしているトレーダーもいる」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物2 月限は前日比1.1%高の1オンス=1238.60ドルで終了。一時は1239.60 ドルと、中心限月としては昨年12月18日以来の高値をつけた。週間では 2%上昇し、10月25日終了週以来の大幅高となった。

原題:Gold Rises to Two-Week High on Physical Demand; Platinum Gains(抜粋)

◎NY原油:続落、週間で19カ月ぶり大幅安-石油製品の在庫増加

ニューヨーク原油先物相場は4日続落。米エネルギー情報局 (EIA)統計で、留出油とガソリンの在庫増加が示された。週間ベー スでは1年7カ月ぶりの大幅安となった。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「統計 のポイントは留出油在庫の大幅増加だ」と指摘。「この時期の留出油は 石油価格全体をリードし、これまでその強い需要が価格を押し上げてき た。それが落ち込んでしまったようだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物2月限は前日 比1.48ドル(1.55%)安の1バレル=93.96ドルと、終値としては昨 年12月2日以来の安値となった。週間では6.3%の値下がり。

原題:Crude Caps Biggest Weekly Drop in 19 Months as Fuel Supply Gains(抜粋)

◎欧州株:上昇、英ネクストが高い-週間ベースの下げ解消

欧州株式相場は1週間ぶりの大幅上昇となり、指標のストックス欧 州600指数は週間ベースでの下げを解消した。英衣料小売りのネクスト が小売り株の上げを主導した。

ネクストは少なくとも約25年ぶりの高値を付けた。同社が通期利益 見通しを引き上げたのに加え、特別配当の実施予定を示したことが買い 材料。英資産運用会社シュローダーは1.2%上昇。同銘柄について、バ ークレイズは買いを推奨した。一方、フランスの酒造会社レミー・コア ントローは2.6%下げた。

ストックス欧州600指数は前日比0.6%高の327.64で終了。前週末比 ではほぼ変わらずとなった。2013年は年間ベースで17%上昇。世界の主 要中央銀行が低金利政策を継続したほか、米金融当局による量的緩和策 のペース鈍化の決定で米景気回復への投資家信頼感が高まったことが背 景にある。

ノッツ・ストゥッキ(ジュネーブ)で資産運用に携わるピエール・ ムートン氏は「ネクストは市場と英経済にとって良い驚きだった」と述 べた上で、「それ以外は静かな年明けとなっている。今年は米国での緩 和縮小ペースを材料に相場が大きく動くような気がする」と付け加え た。

3日の西欧市場では18カ国全てで主要株価指数が上昇。英 FTSE100指数は0.2%高。独DAX指数は0.4%、仏CAC40指数 は0.5%それぞれ上げた。

原題:European Stocks Rise as Next Rallies on Profit Outlook, Dividend(抜粋)

◎欧州債:スペイン債上昇、失業者数が減少-英独債ほぼ変わらず

3日の欧州債市場ではスペイン国債が上昇し、10年債利回りは2010 年5月以来の低水準を付けた。同国で昨年12月の失業者数がここ6カ月 で最も減少し、経済が勢いを増しつつある兆候が強まった。これを手掛 かりに周辺国の資産に対する信頼感が高まった。

スペイン10年債のドイツ10年債に対する利回り上乗せ幅(スプレッ ド)は11年5月以来初めて200ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)を下回った。スペイン雇用・社会保障省の発表によると、12 月の失業者数は前月比10万7570人減少。イタリア国債も買われ、10年債 利回りは昨年5月以来の低水準まで下げた。ドイツ10年債利回りは9月 以来の高水準まで約3bpとなった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)の債券ストラテジスト、ジョ ン・レイス氏(ロンドン在勤)は「最悪期が過ぎたとの確信を示す兆候 だ」とし、「データは素晴らしい内容ではないものの、それでも衝撃を 受けるような状況に必ずしもすぐ戻るようなことはないことを示唆して いる。これら周辺国債はしばらく好調が続く可能性がある」と語った。

ロンドン時間午後4時10分現在、スペイン10年債利回りは前日比7 bp低下の3.90%。一時は3.89%まで下げた。同国債(表面利 率4.4%、2023年10月償還)価格は0.605上げ104.02。ドイツ10年債との スプレッドは一時194bpまで縮小。12年7月には650bpと、ユーロ導 入以来で最大の幅となっていた。

スペイン2年債利回りは13bp下げ1.05%と、過去最低となる場面 もあった。

ドイツ10年債利回りは前日比ほぼ変わらずの1.94%。2日に は1.97%と、昨年9月23日以降で最も高い水準に達した。

英国債相場もほぼ横ばいで、指標の10年債利回りは3.03%となっ た。前週末比では5bp低下。同国債(表面利率2.25%、2023年9月償 還)価格は93.53。

原題:Spanish Bond Yield Falls to 3 1/2-Year Low as Unemployment Drops(抜粋) Pound Falls Second Day Versus Dollar After Reaching 2-Year High (抜粋)

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