米国債:小動き、11年以来の高利回り付近-FRB議長が講演

米国債市場では利回りが2011年以来 の高水準近くで推移した。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナン キ議長は米経済への向かい風が弱まりつつある可能性を指摘し、成長加 速の環境が整うとの認識を示した。

10年債利回りは3週間ぶりの小幅なレンジで推移した。トレーダー のインフレ見通しを示す指標は昨年9月以来の水準に上昇した。ニュー ヨーク連銀は6日から米国債の購入金額を縮小し始める。来週発表の12 月の雇用統計では、雇用者数の伸び減速が見込まれている。

RWプレスプリッチの政府債取引担当マネジングディレクター、ラ リー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「全ては金融政策見通し 対現実という構図に行き着く。第1四半期の経済指標がはっきりするま で10年債利回りは3%前後にとどまるだろう。利回りが上昇するには持 続的な成長と継続的な景気の勢いが必要だ」と語った。

ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りはほぼ変わらずの 3%。前日には一時3.05%と、2011年7月以来の高水準を付けた。同年 債(表面利率2.75%、2023年11月償還)価格はこの日、1/32下落し97 29/32。

10年債利回りはこの日、昨年12月13日以来で最小の4.28ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)レンジで推移した。利回りは週間では ほぼ変わらず。前週まで6週連続で上昇していた。

30年債利回りはほぼ変わらずの3.93%。前日には一時3.97% と、2011年8月以来の水準に上昇していた。週間では1bp低下。

バーナンキ議長

バーナンキ議長は3日、フィラデルフィアで講演。「金融環境は改 善し住宅市場の不均衡もかなり是正されている。また財政面からの抑制 が低下し、そしてもちろん金融緩和政策は継続している。これらの要素 が相まって、向こう数四半期に経済が成長する上で望ましい状況となっ ている」と述べた。その上で「もちろん、過去数年間の経験から何か教 訓を学ぶとすればそれは、われわれは自身の予測に慎重であるべきだと いうことだ」と加えた。

トレーダーのインフレ期待を示す10年債とインフレ連動国債 (TIPS)10年物の利回り差は一時2.27ポイントと、9月23日以降で 最大に拡大した。過去10年の平均は2.22ポイント。

クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、アイラ・ジャ ージー氏はブルームバーグラジオとのインタビューで、「市場は基本的 に金融当局がしばらく現在の姿勢を維持するとみているが、中長期的に は成長とインフレが上向くことからインフレ高進と金利上昇がやや進む ことも懸念している」と指摘した。

FOMC

連邦公開市場委員会(FOMC)は12月17-18日に開催した定例会 合後に声明を発表し、債券購入額を毎月850億ドルから750億ドルに縮小 し、今年1月から実施する方針を示した。

声明は経済状況を踏まえ「一層慎重に資産購入ペースを落とす可能 性が高い」と指摘している。債券購入の内訳は米国債が月400億ドル、 住宅ローン担保証券(MBS)が同350億ドル。

ニューヨーク連銀は6日、この方針の下で初めてとなる国債購入を 実施し、2036年2月から43年11月に償還を迎える証券を最大15億ドル購 入する。

ブルームバーグが12月19日に実施した調査の予想中央値によると、 FOMCは毎回の会合で100億ドルずつ購入額を減らし、年内にプログ ラムを終了させるとみられている。

FOMCは12月、失業率が6.5%を上回り、今後1-2年のインフ レ率が2.5%以下にとどまると予想される限り、政策金利をゼロ近辺に とどめる方針は維持した。政策金利は08年以来、ゼロから0.25%のレン ジに据え置かれている。

先物相場の動向を基にブルームバーグがまとめたデータによると、 FOMCが政策金利を2015年1月までに引き上げる確率は24%。11月末 時点では11%だった。

原題:Treasury Yields at Almost 2 1/2-Year High as Bernanke Sees Gains(抜粋)

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