「餃子の王将」を展開する王将フー ドサービスの大東隆行社長(72)が19日午前7時ごろ、京都市山科区の 本社敷地内の駐車場で何者かに拳銃のようなもので撃たれ、病院で死亡 した。同社は同日臨時取締役会を開き新社長人事を発表した。

京都府警察本部の広報担当者によると、午前6時58分ごろ京都市山 科区の同社駐車場で男性が撃たれて倒れていると通報があり、病院に運 ばれたが死亡が確認された。警察は殺人事件を視野に捜査している。

京都市消防局の広報担当者の渡辺美紀氏によると、撃たれたのは大 東社長で、右胸1カ所、左脇腹2カ所の計3カ所から出血を確認。従業 員からの通報を受け、市内の救急病院に搬送された。

王将フードサービスは同日午前、会社のホームページで社長の死亡 を発表した。ただ、同社広報担当の相川隆氏は警察が捜査中であり、状 況などの詳細はコメントできないと述べた。現在、全国の各店舗は営業 中で、今後も営業は継続する方針だとした。

同社は同日午後、大東社長の死去に伴い、渡辺直人常務が社長に昇 格する人事を発表した。渡辺常務は1979年に入社、営業部長などを経 て、2011年に常務に就任していた。

王将フードサービスのウェブサイトによると、同社は67年に創業。 現在は直営、フランチャイズを合わせて国内外で665店舗の中華料理レ ストランチェーンを展開する。今4-9月期の純利益は19億4000万円で 前年同期比26%減、通期の予想は46億2000万円で前期比6.2%減となっ ている。

理念刷新したばかり

12日には、創業以来の経営理念「早く、うまく、安く」を刷新し、 「より美味しく、健康に、より安心に、安全・衛生的に」といった表現 を盛り込んだ理念に変更、組織改革も発表した。

投資顧問会社のバリューサーチ投資顧問の松野実社長は「大東社長 は名経営者で人格者と聞いていたので驚いた」とした上で、「大東イズ ムは既に多くの幹部に継承されており」、訃報で社員はむしろ発奮しよ うと述べた。そのため、株価は一時的に下落するものの、中長期的には 経営への影響は軽微だろうとした。また、この事件をきっかけに上場企 業幹部のセキュリティーが見直されることになろうと付け加えた。

同社の株価はこの日、一時前日比5.1%安の2951円まで下落した 後、同3.5%安の3000円で取引を終えた。

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