シンガポールで約40年ぶりに暴動が 起きた。同国では外国人労働者流入をめぐって緊張が高まっており、リ ー・シェンロン首相は暴動の原因などを究明し、外国人労働者が集まる 地域の管理方法を検証する調査委員会の設置を命じた。

暴動は8日夜、交通事故をきっかけにインド人繁華街のリトル・イ ンディアで発生。400人程度が関与したと警察当局が9日にフェイスブ ック上で発表した。リー首相は「こうした暴力および犯罪行為に弁明の 余地はない」と声明で非難した。

シンガポールでは過去の積極的な移民政策の結果、混雑やインフラ をめぐる問題がソーシャルメディア上で取り沙汰されるようになり、所 得の不平等拡大もあって外国人労働者に対する不満が高まっている。政 府はここ数年、企業に外国人労働者の雇用を減らすよう促しているが、 それが逆に労働者不足を招く展開となっている。

シンガポール国立大学のビルフェール・シン准教授(政治学)は電 話取材に対し、暴動は「これまでなかったことで、重大な転機となる出 来事だ」と述べた。

運転手は逮捕

警察の説明によると、インド国籍の男性労働者(33)がバスにはね られて死亡したのをきっかけに暴動が発生。フェイスブック上の発表に よれば、バスを運転していたシンガポール人男性(55)は自動車運転過 失致死傷罪で逮捕された。地元警察によると、暴動は数時間で沈静化 し、鎮圧に際して火器は使用されなかった。

警察当局はインド人25人、バングラデシュ人2人、シンガポールの 永住者1人を逮捕したと発表。暴動を沈静化するため動員された警官約 300人のうち22人と予備警察官5人が負傷して病院に搬送されたが、既 に退院した。

タングリン地域警察本部は9日、リトル・インディアに配備する警 官を増やすことを明らかにした。ルイ・タックユー運輸相は自身のフェ イスブック上で、リトル・インディアでの酒類販売許可の制限を検討す る考えを示した。

原題:Singapore Clamps Down on Rioters After Violence in Little India(抜粋)

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