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11月29日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ユーロが対円3カ月続伸、CPIが上昇

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが円に対して月間ベースで 3カ月続伸。この日発表されたユーロ圏の11月の消費者物価指数 (CPI)は市場予想を上回る伸びとなり、欧州中央銀行(ECB)が 追加の刺激策を見送るとの見方が強まっている。

ドルは月間では8月以降で初の上昇。来週発表の11月の米雇用統計 では、雇用者数の増加が続くと見込まれている。カナダ・ドルは中銀の 政策決定会合を控えて下落。円はドルに対し、月間ベースで4カ月続 落。日本の10月のCPIは上昇した。円は対ユーロで月間ベースでは4 月以降で最大の下げとなる。ユーロ圏の11月のインフレ率は、4年ぶり 低水準だった10月から上昇した。

ナショナル・オーストラリア銀行の通貨ストラテジスト、ギャビ ン・フレンド氏(ロンドン在勤)はユーロ圏について、「10月のCPI では伸びが前月を大きく下回り、デフレ懸念が広がった。だがきょう発 表された11月のCPIは、状況がそう一本調子ではないことをあらため て示している」と指摘。「経常黒字など他の要素もある。単に『ECB は追加緩和を迫られるからユーロは下落するだろう』というような見方 よりも複雑だ」と続けた。

ニューヨーク時間午後3時49分現在、ユーロは円に対し前日比ほぼ 変わらずの1ユーロ=139円13銭。月間では3.9%高。ユーロは対ドルで は前日比0.1%安の1ユーロ=1.3590ドル。月間ではほぼ変わらず。円 はこの日ドルに対しほぼ変わらずの1ドル=102円37銭。月間では4% 下落。

カナダ・ドル

主要10通貨に対するドル相場を反映するブルームバーグ米ドル指数 は今月、0.9%上げている。

カナダ・ドルは米ドルに対し約2年ぶり安値に下落。市場ではカナ ダ中銀の緩和縮小ペースについて、米金融当局よりもゆっくりしたもの になるとの見方が広がっている。カナダ中銀は12月4日に金融政策決定 会合を開催する。この日発表されたカナダの7-9月(第3四半期)国 内総生産(GDP)は年率換算2.7%増と、市場予想を上回る伸びとな った。これに反応しカナダ・ドルは一時上昇する場面もあった

ポンドはドルに対し、約2年ぶり高値に上昇。10月の英住宅ローン 承認件数が増加し、景気回復の勢いが増している兆候が増えた。

ポンド

コメルツ銀行のシニア通貨ストラテジスト、ピーター・キンセラ氏 (ロンドン在勤)は「英国の経済成長はなかなか好調で、ユーロ圏諸国 や米国と比べて明らかに良い。この意味でもちろん、状況はポンド相場 にとって少し明るく見える」と指摘。「年末に向けてポンドは強含むだ ろう」と予想した。

ポンドは0.2%高の1ポンド=1.6369ドル。一時0.3%高の1.6384ド ルと、2011年8月以来の高値を付けた。今月は1.7%高。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が29日発表した11月の ユーロ圏消費者物価指数(速報値)は前年同月比0.9%上昇。インフレ 率は、10月は0.7%だった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコ ノミスト44人の予想中央値は0.8%。

円は主要16通貨の大半に対して月間ベースで値下がり。総務省が発 表した全国消費者物価指数(生鮮食品を除いたコアCPI)は前年同月 比0.9%上昇した。

原題:Euro Heads for Third Monthly Gain on Inflation Jump; Real Drops(抜粋)

◎米国株:反落、引け際に上げを消す-感謝祭翌日の短縮取引

29日の米国株は反落。短縮取引の引け際に上げを消した。感謝祭翌 日のブラックフライデーのこの日はオンライン小売り関連株が上昇し、 買い優勢で始まっていた。

穀物会社アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)は大幅 安。オーストラリア政府はADMによる22億豪ドルでのグレインコープ 買収計画を認めなかった。eベイとアマゾン・ドット・コムはいずれも 上昇。年末商戦で家電量販のベスト・バイと高級皮革製品のコーチも高 い。アップルは日本のスマートフォン(多機能携帯電話)市場で76%の シェアを確保したことが好感され、上昇した。

S&P500種株価指数は前営業日比1.42ポイント(0.1%未満)下げ て1805.81で終了。一時は0.4%高まで上げていた。週間ベースで は0.1%高と8週連続上昇。ダウ工業株30種平均は前月比10.92ドル (0.1%未満)安の16086.41ドル。28日の米国株式市場は感謝祭の祝日 で休場。この日は午後1時までの短縮取引だった。

ウェルズ・ファーゴ・ファンズ・マネジメントのチーフ株式ストラ テジスト、ジョン・マンリー氏は電話取材で、「非常に薄い商いだっ た」と指摘。「感謝祭翌日の金曜日は終盤にかけて薄商いになるもの だ」と続けた。

S&P500種は月間では2.8%上昇。年初来では27%高となり、この ままで年末を迎えれば1997年以来の好調な一年となる。

雇用統計

来週の統計としてはISM製造業景況指数や新築住宅販売に加え、 6日発表の11月雇用統計が注目されている。次期米連邦準備制度理事会 (FRB)議長に指名されているイエレン副議長は、緩和政策を性急に 解除するべきではないとの姿勢を示している。

ベル・エアー・インベストメント・アドバイザーズ(ロサンゼル ス)のポートフォリオマネジャー、ゲーリー・フラム氏は「FOMCの 次の一手に対して経済は本当に重要な意味を持つため、これから出てく る経済データが注目が集まる」と述べた。

ADMは3%下落。オーストラリア政府の決定を受けて、グレイン コープは上場来最大の22%安となった。

S&P500種のテクノロジー株は0.5%上昇となり、業種別10種のな かで一番の値上がり。eベイは2.5%高。アマゾンは1.8%上昇した。全 米小売業協会(NRF)は年末商戦でのオンライン小売り販売につい て、最大15%増の計820億ドルと予想している。

iPhone

アップルは1.9%高の556.07ドル。10月に日本で販売されたスマー トフォンのうち、「iPhone」(アイフォーン)が76%を占めた。 調査会社カンター・ワールドパネル・コムテックが明らかにした。国内 通信最大手のNTTドコモは9月からアイフォーンの販売を開始、大手 3社すべてが取り扱うようになった。

S&P500種の小売株指数は0.3%上昇。グループ24種の中で2番目 の値上がり率。ベスト・バイは2.4%、コーチは1.4%それぞれ上昇し た。

アイアン・ファイナンシャル傘下、アイアン・ストラテジック・イ ンカム・ファンド(イリノイ州ノースブルック)の共同創業者、アーロ ン・アイゼンシュターク氏は電話取材に対し、「年末商戦は伸びそうだ が、危機前ほどの伸びではなさそうだというのが全般的なムードだ」と 指摘。「前向きな一歩を踏み出したとの期待が市場にはある。それがき ょうの相場を動かしている」と続けた。

原題:U.S. Stocks Fall, Erasing Earlier Gain Fueled by Retail Rally(抜粋)

◎米国債:10年債利回りが2カ月ぶり高水準近く、縮小観測

米国債市場では10年債利回りが2年ぶりの高水準近くで推移した。 来週発表の雇用統計が強い内容となり、米連邦公開市場委員会( FOMC)が早ければ12月にも債券購入額の縮小を決定するとの思惑か ら、売りが優勢になった。

ブルームバーグが実施したエコノミスト調査によると、11月の非農 業部門雇用者数は18万3000人増、失業率は7.2%と2008年以来の水準に 低下すると予想されている。ベンチマーク(基準)指数のデュレーショ ン(残存期間)に合わせるための月末特有の買いが入り、下げを埋める 場面もあった。株価が引け際に下げに転じたことも国債の下げ幅縮小に つながった。ブルームバーグ世界債券指数によると、米国債の11月のリ ターンはマイナス0.4%、年初来ではマイナス2.3%となっている。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の債券ト レーディング担当シニアバイスプレジデント、マイケル・フランゼーセ 氏は10年債利回りの上昇について、「12月に何か起こる可能性を示唆し ている」と指摘。「これは皆が注目している大きな問題だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時現在、10年債利回りは27日と比べ1ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.74%。10年債(表面利 率2.75%、2023年11月償還)価格は2/32下落の100 1/32。利回りは月間 で18bp上昇。

米証券業金融市場協会(SIFMA)の勧告により、29日は午後2 時までの短縮取引。28日は感謝祭の祝日で休場だった。

雇用者数と失業率

月間の雇用者数の伸びは年初からの平均で18万6300人増と、2005年 以来の大幅増となっている。10月の雇用者数は20万4000人増、失業率 は7.3%だった。11月の雇用統計は12月6日に発表される予定。

米連邦準備制度理事会(FRB)が20日公表したFOMC(10月29 -30日開催)の議事録によれば、政策当局者らは経済の改善に伴い、月 額850億ドルで実施している債券購入の規模を「数カ月内」に縮小する 可能性があるとの認識を示した。

シティグループの先物グループの金利ストラテジスト、ジェーム ズ・コリンズ氏(シカゴ在勤)は「FOMCが市場との対話の中で、緩 和縮小の必要性と利上げの不必要性をどう区別していくのかが最近の話 題だ」と語った。

5年債利回りは今月4bp上昇したが、10年債利回りは18bp上昇 した。FOMCは債券購入ペースの減速を決定したとしても、短期利回 りを低位で維持させることができるとの見方が背景にある。

セントルイス連銀のブラード総裁は先週、12月17-18日開催の FOMC会合について、景気動向次第では債券購入の縮小が議論の対象 になるとの認識を示した。同総裁は今年のFOMCで投票権を持つ。

原題:U.S. 10-Year Yield at Almost 2-Month High Fed Taper Speculation(抜粋)

◎NY金:上昇、中国で需要増加の兆し-月間は6月来の大幅安

ニューヨーク金先物相場は上昇。世界2位の金購入国である中国で 金の延べ棒や宝飾品、金貨の需要増加の兆候が見られる。中国の香港か らの金の純輸入は10月、過去2番目の水準に増加した。

オアンダのアナリスト、ディーン・ポップルウェル氏(トロント在 勤)は電話取材で、「現物需要が金相場を下支えしている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物2 月限は前日比1%高の1オンス=1250.40ドルで終了した。11月は月間 で5.5%安と、6月以降で最大の下げ。また11月としては1978年以来の 大幅な下落率となった。

原題:Gold Futures Rise in N.Y. on Signs of Increasing Demand in China(抜粋)

◎NY原油:反発、ブレントとの価格差が縮小-短縮取引

ニューヨーク原油先物相場は反発。一方、北海ブレント原油は対ド ルでユーロが下げたことを嫌気して続落し、米国の代表的な油種である ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)に対するプレミ アムが縮小した。

プライス・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のシニアマーケッ トアナリスト、フィル・フリン氏は「ユーロの反転がブレントを圧迫し ている。ブレントとWTIのスプレッド取引で利益を確定する動きがあ るようだ。WTIの需給ファンダメンタルズはまだ弱気になっている」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物1月限は27日と 比べ42セント(0.46%)高の1バレル=92.72ドルで終了した。月間で は3.8%安。前日は感謝祭の祝日でフロア取引は休場だった。この日は 通常よりも1時間早い午後1時30分までの短縮取引となった。

原題:Brent Falls a Second Day to Reduce Premium to WTI as Euro Drops(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず、月間ベースでは3カ月続伸

29日の欧州株式相場は前日からほぼ変わらず。ユーロ圏失業率が過 去最悪だった前月から低下したことが注目された。指標のストックス欧 州600指数は月間ベースでは3カ月続伸となった。

フィンランドの小売り企業ケスコは8.8%の大幅高。イタリアの銀 行、モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行は1.5%上昇。コスト削 減や増資を通じて黒字転換を目指す方針を示した。一方、建設機器リー スの英スピーディー・ハイヤーは2009年以降で最もきつい値下がり。

ストックス欧州600指数は325.16と、前日から0.1%未満下げて終 了。前月末比では0.9%上昇。年初来では16%上げている。世界の主要 な中央銀行が低金利政策を継続していることが背景にある。

ウンブリン(チューリヒ)のポートフォリオマネジャー、パトリッ ク・クレーエンビュール氏は、「米国の感謝祭の祝日と短縮取引のため 取引高は小さく、来週まで大きな動きはない」とし、「センチメントは 引き続き非常にポジティブだ。投資家らは経済データに注視しており、 年末に向けて上昇するとの見方が強い」と語った。

ブルームバーグがまとめたデータによると、この日の出来高は30日 平均を14%下回った。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)の発表によると、10月 のユーロ圏失業率は12.1%と、ユーロ導入以後の最悪だった9月 の12.2%から低下した。エコノミストの予想中央値は12.2%。

29日の西欧市場では、18カ国中10カ国で主要株価指数が下落した。

原題:European Stocks Little Changed, Completing Third Monthly Advance(抜粋)

◎欧州債:スペイン国債は上昇-S&Pが格付け見通し引き上げ

29日の欧州債市場ではスペイン国債が上昇し、10年債利回りは2週 間ぶりの大幅低下となった。景気回復の兆候を背景に、格付け会社スタ ンダード・アンド・プアーズ(S&P)が同国の格付け見通しを引き上 げた。

S&Pはスペインの格付けを「BBB-」で据え置いた。格付け見 通しは「ステーブル(安定的)」と、従来の「ネガティブ(弱含み)」 から変更。イタリア10年債利回りは一時、5月以来の低水準となった。 ドイツ国債は前日からほぼ変わらず。この日発表されたユーロ圏の経済 指標で、11月のインフレ率がエコノミスト予想を上回って加速したほ か、10月の失業率は予想に反して低下した。S&Pはオランダの格付け を最上級から1段階引き下げたものの、同国債はほぼ変わらず。

DZ銀行(フランクフルト)の調査アナリスト、フェリックス・ヘ ルマン氏は「スペイン債の相場上昇は続くと楽観している」と述べ、 「マクロ経済の数値は改善し、構造改革でも政府は前進している」と付 け加えた。

ロンドン時間午後4時34分現在、スペイン10年債利回りは前日比3 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の4.12%。これは14日 以来の大きな下げ。同国債(表面利率4.4%、2023年10月償還)価格 は0.285上げ102.265。前月末比では9bp上昇した。

ドイツ10年債利回りは1.69%。イタリア10年債利回りもほぼ変わら ずの4.05%。5月28日以来の低水準となる4.03%まで下げる場面もあっ た。オランダ10年債利回りは2.03%。

原題:Spain’s Bonds Advance Amid Recovery Signs as S&P Raises Outlook(抜粋)

◎英金融市場:ポンド上昇、11年8月以来の高値-国債は下落

29日の英金融市場ではポンドが対ドルで2011年8月以来の高値に達 した。この日は住宅ローン承認件数の増加と住宅価格の上昇が発表さ れ、英景気回復の勢いが増している兆候が増えた。

ポンドは対ユーロでは3週間ぶり高値に上げた。27日発表の7-9 月(第3四半期)の英国内総生産(GDP)改定値(季節調整済み)は 前期比0.8%増と、成長ペースの加速が確認された。

コメルツ銀行のシニア通貨ストラテジスト、ピーター・キンセラ氏 (ロンドン在勤)は「英国の経済成長はなかなか好調で、ユーロ圏諸国 や米国と比べて明らかに良い。この意味でもちろん、状況はポンド相場 にとって少し明るく見える」と指摘。「年末に向けてポンドは強含むだ ろう」と予想した。

ロンドン時間午後4時48分現在、ポンドは対ドルで0.2%上昇 の1.6376ドル。一時は1.6384ドルと、11年8月30日以来の高値を付け た。今月全体では2.1%上昇。対ユーロは0.1%高の1ユーロ=83.08ペ ンス。7日以来の高値の83.06ペンスに達する場面もあった。

イングランド銀行が発表した10月の住宅ローン承認件数は6万7701 件と、前月の6万6891件(改定)から増え、08年2月以降で最多。英住 宅金融のネーションワイド・ビルディング・ソサエティーによると、11 月の英住宅価格は前年同月比で6.5%上昇と、10年7月以来の大幅な伸 びとなった。

英国債相場は下落。英10年債利回りは前日比3ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の2.77%。前月末比では15bp上昇。同 国債(表面利率2.25%、2023年9月償還)価格は0.25下げて95.59。

原題:Pound Climbs to Highest Since 2011 Versus Dollar on Growth Signs(抜粋)

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