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アベノミクス、新興市場債にとっては有害-投資家の関心奪う

新興市場債の人気が日本の投資家の 間で低下している。安倍晋三首相の刺激策を手掛かりに国内の株価が40 年ぶりの大幅上昇となっているためだ。

財務省のデータによると、日本の投資家によるアジア、中南米、ア フリカ、東欧、ロシアの債券買越額は1-9月に1兆8400億円。これは 過去3年間の各年実績の半分未満にとどまり、このまま行けば年間ベー スで2009年以来最低を記録する見通し。

DIAMアセットマネジメントの岩渕康哉・投信営業第一部長は25 日、電子メールでのインタビューで、かなり人気の高かった新興市場債 投信の販売が低調だと説明した。

昨年12月26日の安倍政権発足以来、日経平均株価は54%上昇し、年 間で1972年以来最大の上昇率を記録する見通し。アベノミクス効果で円 は今年15%下落し、トヨタ自動車やパナソニックなど輸出企業の追い風 となっている。一方、米国は新興国への資金フローを促してきた刺激策 を縮小する準備を進めている。新興国の借り入れコストは5月に過去最 低となっていた。

JPモルガン・チェースのGBI・EMグローバル・ダイバーシフ ァイド指数によると、新興諸国の自国通貨建て債券の今年のパフォーマ ンスは、ドルベースですでに過去最大となる8.5%のマイナスとなって いる。

BNYメロンのチーフ為替ストラテジストのサイモン・デリック氏 は21日のシンガポールでのインタビューで、「日本の投資家なら、為替 リスクもない国内市場ではるかに高いパフォーマンスを得られる時に、 わずかな利回りを確保するために高いリスクを取って海外に資金を投じ ようとは思わないだろう」と指摘。「これまでと比べ日本から資金が流 出する兆候は少ない」と述べた。

原題:Abe No Friend to Emerging Bonds as Nikkei Jumps Most Since 1972(抜粋)

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