欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎外為:ユーロが139円台、独インフレ加速でECB緩和観測が後退

28日の外国為替市場ではユーロが上昇、円に対して4年ぶり高値と なった。ドイツの11月のインフレ率が予想以上に加速したことで、欧州 中央銀行(ECB)の追加緩和観測が後退した。

ユーロはドルに対しては3日続伸。独ザクセン州とノルトライン・ ウェストファーレン州の物価上昇率が5カ月ぶりに加速したことがユー ロ買いの引き金になった。ECBは10月のユーロ圏インフレ率が4年ぶ り低水準に落ち込んだことを受けて、今月の会合で政策金利を0.25%に 引き下げていた。

イングランド銀行(英中銀)が住宅向け融資促進策を終了させる計 画であることを明らかにし、ポンドは対ドルで3日続伸。

マネックス・ヨーロッパの為替市場アナリスト、アイメア・デーリ ー氏(ロンドン在勤)は、「ドイツのインフレ率が下がらずに踏みとど まるほど、ECBにとって追加緩和のハードルは高くなる」と述べた。 各州の中で最初に発表されたザクセン州のインフレ率の数字がユーロを 相当大きく押し上げたと指摘した。

円102円台前半

カナダ・トロント時間午後2時52分現在、ユーロは対円で0.3%高 の1ユーロ=139円08銭。一時は2009年6月以来の高値となる139円18銭 に達した。対ドルでは0.2%高の1ユーロ=1.3603ドル。ドルは対円 で0.1%高の1ドル=102円24銭。一時は5月29日以来の高値102円37銭 を付けた。

米金融市場は感謝祭の祝日のため休場。ドイツの消費者物価上昇率 は欧州連合(EU)基準で前年同月比1.6%と前月の1.2%から加速し、 ブルームバーグがまとめたアナリスト予想の中央値(1.3%)を上回っ た。

トロント・ドミニオン銀行のチーフ通貨ストラテジスト、ショー ン・オズボーン氏は電話インタビューで、「ドイツの消費者物価指数は 予想を若干上回った」と指摘。「弱い数字が出てディスインフレが強ま り、その結果としてECBの緩和観測が強まるようなことにならなかっ た」とし、安堵(あんど)感が投資家の間で広がっていると述べた。

ブルームバーグの調査によると、29日発表の11月のユーロ圏消費者 物価指数は前年同月比0.8%上昇が予想されている。10月は0.7%上昇だ った。

英中銀

英中銀は28日公表の金融安定報告書で、「融資のための資金調達ス キーム(FLS)」の適用対象は2014年から企業向け融資のみとなり、 住宅ローン向けは外れると説明した。

三菱東京UFJ銀行の為替ストラテジスト、リー・ハードマン氏 (ロンドン在勤)は「カーニー英中銀総裁の発言にポンドは前向きに反 応した。住宅市場から起こり得る市場の安定を脅かすようなリスクを回 避するため、イングランド銀行がマクロプルーデンス(信用秩序維持) 的な対応を取っていると解釈したためだ。それをタカ派的とみる参加者 もいる」と述べた。

ポンドは対ドルで0.3%高の1ポンド=1.6343ドル。一時は1.6358 ドルと1月2日以来の高値となった。対ユーロは0.2%高の1ユーロ =83.24ペンス。

原題:Euro Climbs as Inflation Data Damps ECB Speculation; Pound Rises(抜粋)

◎米国株・国債・金・原油:感謝祭の祝日で休場

◎欧州株:上昇、08年5月以来の高値-リオとトーマス・クック高い

欧州株式相場は上昇し、指標のストックス欧州600指数は2008年5 月以来の高値を付けた。リオ・ティントとボリデンを中心に鉱山株が買 われた。

英豪系リオ・ティントは3.9%上昇。鉄鉱石増産への投資額が当初 計画から30億ドル下回るとの見積もりを示した。スウェーデンのボリデ ンは4.8%上げた。同銘柄の投資判断をモルガン・スタンレーが引き上 げた。英旅行会社トーマス・クック・グループは2011年1月以来の高値 に達した。通期決算で49%増益となったことが買い材料。

ストックス欧州600指数は前日比0.4%高の325.19で終了。月初来で は0.9%上げており、このまま終了すれば3カ月続伸となる。

クーツ(ロンドン)のグローバル株式戦略部門の責任者、ジェーム ズ・バターフィル氏は「投資家は株式に対し強気な姿勢を維持してい る」とし、「欧州企業に対する利益見通しが高まっていることから、市 場のセンチメントの改善が続くだろう」と語った。

28日の西欧市場では18カ国中15カ国で主要株価指数が上昇した。米 株式市場は感謝祭の祝日で休場。

原題:Europe Stocks Rise to Highest Since 2008; Rio, Thomas Cook Gain(抜粋)

◎欧州債:独ブレークイーブンレート上昇-インフレが予想以上に加速

欧州債市場では、ドイツの10年物国債とインフレ連動債の利回り格 差(ブレークイーブンレート)が前日付けた1年半ぶりの低水準から上 昇した。11月の物価上昇率がエコノミスト予想を上回ったことからイン フレ期待を示す同レートが上昇し、欧州中央銀行(ECB)の追加緩和 観測が後退した。

ドイツ10年債利回りは8月以来の低水準に接近。29日発表の11月の ユーロ圏インフレ率も加速を示すと予想されている。インフレ率が上昇 したスペインでは国債が下落した。イタリアでは10年債が25億ユーロ発 行された。

ダンスケ銀行(コペンハーゲン)のチーフアナリスト、アラン・フ ォンメイレン氏は「スペインとドイツの物価上昇率が予想を上回ったこ とを受け、ECBが近く追加緩和を行うとの期待が弱まる可能性があ る」と述べた上で、「12月と来年にインフレ率が再び低下し、ユーロ圏 諸国の国債利回りを押し下げる圧力が続くと当社はみている」と語っ た。

ロンドン時間午後4時19分現在、ドイツ10年債とインフレ連動債の 利回り格差は前日比2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)拡大 の144bp。前日は142bpで、2012年5月以降の最小だった。

独10年債(表面利率2%、2023年8月償還)の利回りは2bp低下 の1.70%、価格は0.185上げ102.695。

ドイツの11月の消費者物価指数(CPI)は欧州連合(EU)基準 で、前年同月比1.6%上昇し、伸び率は10月の1.2%を上回った。ブルー ムバーグがまとめたエコノミスト調査では1.3%が見込まれていた。

スペイン2年債利回りは3bp上昇の1.38%。10年債利回りはほぼ 変わらずの4.15%となった。

英国債相場は上昇し、10年債利回りは3bp低下の2.74%。一時は 2bp上昇した。同国債(表面利率2.25%、2023年9月償還)価格 は0.25上げて95.835。

原題:German Inflation Gauge Rises After CPI Data; Spanish Notes Fall(抜粋) Pound Rises Third Day as Carney Moves to Counter Housing Bubble (抜粋)

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