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ユーロが上昇、ドイツ連立政権合意-対円では一時138円台乗せ

東京外国為替市場では、ユーロがほ ぼ全面高。ドイツで連立政権協議が合意に達したことを背景に、ユーロ 買いが強まった。対円では4年ぶりとなる138円台に一時乗った。

午後3時37分現在のユーロは、主要16通貨のうち15通貨に対して上 昇。午前の取引前半は前日のニューヨーク市場の終盤での水準近辺で推 移していたが、午後に入りドイツの政局動向に関する報道が流れると、 ユーロが一気に上昇基調を強めた。

ユーロ・円相場は同時刻現在、1ユーロ=137円85銭。一時は138 円16銭と、2009年10月26日以来のユーロ高値を付けた。ユーロ・ドル相 場も一時1ユーロ=1.3599ドルと、前月末以来の1.36ドル台に接近し た。

メルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU) は27日、社会民主党(SPD)との連立で合意。CDU幹部のミヒャエ ル・グロッセ・ブレーマー議員がツイッターで明らかにし、CDUの報 道官もこれを確認した。

バークレイズ為替ストラテジストの門田真一郎氏は、この日のユー ロの上昇について、ドイツが連立政権で合意に達したことや水準感とし て節目を抜けてきたことを背景に挙げた。また「当面は欧州中央銀行に よる追加緩和があるわけではないとの見方が強まったことも要因ではな いか」と言う。ただ、「いずれユーロ安の方向に向かうのではないか」 と述べた。

ブルームバーグの予測調査では、欧州連合(EU)統計局(ユーロ スタット)が29日に発表する予定の11月のユーロ圏消費者物価指数(速 報値)は前年同月比0.8%上昇が見込まれている。前月は0.7%上昇だっ た。

ドル・円

ドル・円相場は1ドル=101円台半ばで推移している。過去2週間 程度で2円近く進んだ円安・ドル高基調に一服感が出た。

あおぞら銀行市場商品部の諸我晃為替マーケットメイク課長は、 「これまで米国株が強かったことや米景気回復への期待が先行してドル が買われていたが、102円近辺まで上げたため、感謝祭の休みを前に、 利食い売りが出ている」と説明。もっとも、「あまり材料がない中、レ ンジ内でもみ合い。実需のフローはあるが、傾きは大きくない」とも語 った。

同時刻現在のドル・円は101円51銭前後。内外株高を背景にしたリ スクオン(選好)などの流れで、14日に9月以来となる100円台を付け て以降、相場はドル買い・円売りが優勢の展開が続いていた。ただ25日 に5月以来の円安・ドル高となる101円92銭に一時達してからは、ドル 上昇の動きが鈍くなっている。

ノムラ・インターナショナルシニアFXストラテジストの後藤祐二 郎氏(ロンドン在勤)は、ドル・円について、「いったん101円90銭を 超えてきたところで、利食い推奨を昨日出したところ」と述べていた。

日銀が前日公表した金融政策決定会合(10月31日開催)の議事要旨 によると、同会合で採択した「経済・物価情勢の展望(展望リポー ト)」の物価見通しに対し、白井さゆり審議委員が「下振れリスクを意 識する必要がある」と表明。経済情勢の上振れ・下振れ要因について は、「海外経済の動向と家計の雇用・所得動向等の不確実性が大きい」 と指摘した。白井氏はこの日、徳島市で講演し、「経済、物価ともに慎 重に見ている」と述べた。

国内株式市場でTOPIXは続落。前日比0.5%安の1247.08で引け た。バークレイズの門田氏、「株価が大きく動いておらず、ドル・円は 現行水準でもみ合い推移となっている」と説明した。

米経済指標

米商務省はこの日、10月の製造業耐久財受注を発表する予定。ブル ームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は前月比2%減となっ ている。

上田ハーロー外貨保証金事業部の黒川健氏は、「ここ最近の同指標 のインパクトはそれほど高くないものの、ネガティブサプライズとなっ た場合は、米国では感謝祭ホリデーを控える中、堅調に推移してきた株 式市場で、利食いが先行し、結果的にドル円、クロス円が下落する可能 性がある」とみている。

--取材協力:. Editors: 崎浜秀磨, 青木 勝

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